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浦和明の星女子中の算数分析(2021年 第1回) Column

過去問分析

浦和明の星女子中の算数分析(2021年 第1回)

2021.01.14

受験者平均点 61.4点

合格者平均点  75.3点

想定合格点  70点

解答例はこちら

浦和明の星女子中学の学校の特徴や傾向分析、2018年第1回の分析はこちら

浦和明の星女子中学の学校の特徴や傾向分析、2019年第1回の分析はこちら

本日2021年1月14日、浦和明の星女子中学校の入学試験が実施されました。

2/1以降に第一志望校の入試を控えている受験生の皆様は、是非とも早めに復習して学力の更なる向上、完成を図りましょう。

頑張る受験生の皆様に少しでもお役に立てるよう、自律学習サカセルでも速報版として今年度の受験を振り返ります。

〇:浦和明の星女子合格のために確実に正解しておきたい問題

△:出来不出来の差がつきやすい問題

×:出来なくても差がつかない難問

大問1

(1) 〇

基本的な計算問題です。

計算結果も整数になるので、落ち着いて試験を始められたのではないでしょうか。

(2) 〇

食塩水の基本問題です。

「食塩の量」と「全体の量」に気を付けて確実に正解しましょう。

(3) 〇

過不足算として処理しても良いですが、マルイチ算として解いた方がスムーズかもしれません。

(1)(2)と比べると難度は上がりますが、浦和明の星女子中の合格を目指す受験生なら時間をかけずに正解すべき問題です。

(4) 〇

基本的な通過算です。

速さと時間の逆比を意識し、もとの速さで鉄橋を渡ったら60秒かかる、と考えましょう。

(5) 〇

「半径の長さは求まらないが、半径×半径なら求まる」という中学受験頻出の発想です。

どこを求めるのかに計算しましょう。

(6) ア〇 イ×

上段左手前の立方体は図1と同じ位置関係なので、同じ目の数の面どうしを貼り合わせるという条件に沿って、アはすぐに求まります。

一方のイは頂点をふることでサイコロの向きを意識し、丁寧に調べる必要なあります。

もし方針が立たなかったり時間がかかりすぎるようならば、答えの候補となる2か5をカンで書いてしまっても、戦略としては間違いではないでしょう。

(7) △

3つの数を小さい順にABCと設定しましょう。

差はC―B、C―A、B―Aの3種類になり、その和はC+C-A-A=18となります。

以降はCが奇数という条件に気を付けて、解答例のように順に調べましょう。

小問集合としては、やや難しめの問題です。

大問2

(1)  〇

仕事算の典型題です。

Aの4日ぶん=Bの3日ぶんと考えて、確実に正解しましょう。

(2) 〇

(1)より全体を72とおいて処理しましょう。

非常に易しい問題です。

(3) 〇

(2)と同様、(1)の設定を利用します。

「Aははじめの6日休んだ」と考えると良いでしょう。

大問1で思いのほか時間が取られた受験生も、ここでペースを戻せたかと思います。

大問3

(1)  △

浦和明の星女子中で頻出の速さとグラフの問題です。

どこを手掛かりに解き始めるか気づきにくいかもしれませんが、「Aの上り=Bの下り」を「A―36=B+36」と置き換えられれば難しくはありません。

(2) △

(1)で静水時の速さの差が分かっていれば、1728m差になる時がいつかが求まります。

これがAの上りにかかる時間なので、40から引くことで下りの時間も求まり、速さと時間の逆比として解くことができます。

(3) △

「ダイヤグラムと相似」を用いて考えます。

大問3は学習効果の高い「速さとグラフ・比」の良問と言うことが出来そうです。

大問4

(1) ×

はじめのABの水の深さを⑥④と設定することが出来ても、そこから何に注目するのかが難しい問題です。

解答例のようにAの深さが⑤④と変化することを図に落とし込むと、最終的には①=0.8+1.2=2cmと求まります。

(2) ×

(1)が出来れば具体的な数値を代入して求めるだけなので易しいです。

もっとも(1)が難しいので正答率は決して高くはないでしょう。

大問5

(1) 〇

テープつなぎの典型題です。

確実に正解しましょう。

(2) 〇

はじめが2cmで、あとは8cm、18cm、28cmで128cmを作る不定方程式と考えましょう。

枚数を増やすためには短いものを多く、枚数を減らすためには長いものを多くとして調べていきます。

決して易しい問題ではありませんが、浦和明の星女子中の合格を目指す受験生なら確実に正解しておきたい問題です。

(3) 〇

(2)で丁寧に調べられていたら、条件に合うものだけを抜き出せば正解です。

こちらも難しくはないですが、最後の問題なので充分な時間を残せなかった受験生も少なくないのかもしれません。

このように、浦和明の星女子中の2021年第1回は、易しい問題と難しい問題が比較的明確に分かれた出題となりました。

大問1の(6)のアまで、大問2、大問5を可能な限り完答し、残りの問題でどのくらい食いつけるかが勝負になったと言えるでしょう。

なお、今回のセットではやや難度の高かった大問4も決して捨て問ではありません。

是非とも復習し、比の使い方の最終チェックに役立てましょう。

2021年1月16日 追記

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三宅 貴之

この記事を書いたのは...

三宅 貴之

自律学習サカセル代表。
東大寺学園から東京大学に進み、以降は大手集団塾や個別指導塾で講師としてキャリアを積む。
講師としてだけではなく新規事業の立ち上げ→運営→収益化のプロセスも経験し、満を持して自律学習サカセルを創設。

「新しいことを知る」ことを楽しめる好奇心で、その昔、高校生クイズで全国大会の準決勝に進出したことも。

プロ野球、読書、靴、腕時計、ビール、筋トレ…
色々と興味は尽きない中、一番の趣味は、やっぱり仕事。

卒業生との語らいや、娘の成長を日々の楽しみに、
さぁ今日も1日がんばります!

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