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慶應中等部受験解説!特徴や併願パターンは? Column

過去問分析

慶應中等部受験解説!特徴や併願パターンは?

2023.09.01

目次
  •  学校の特徴
  •  試験の情報
  •  科目ごとの特徴
  •  よくある併願パターン
  •  まとめ

1. 学校の特徴

自立と自由を謳う、言わずと知れた名門中です。

男女共学であり、さらに附属校ということもあり、その人気は衰えることを知りません。

基準服というものはあるものの、制服がないというのも大きな特徴です。

男子は、高校から「慶應義塾高校」「慶應志木高校」「慶應ニューヨーク学院」と選択肢があり、女子は「慶應女子高校」「慶應ニューヨーク学院」への進学先があります。

以前はSFC(慶應湘南藤沢高等部)への進学ができましたが、現在はできません。

2. 試験情報

・入試情報
 入試日程 2/3 一次試験 2/5 二次試験   
 合否発表 2/4 15時〜17時 2/6 15時〜17時

・科目
 国語 算数 (各45分 100点満点)
 理科 社会 (各25分 50点満点)

・倍率

男子倍率女子倍率
20212.13.4
20222.23.2
20232.23.2

3. 科目の特徴

ここからは簡単に各科目の紹介をしていきます。

・算数

一般的には男子7割。女子8割が合格の目安と言われています。

8割は4問ミスとなるのでケアレスミスは命取りとなるでしょう。

難易度としてはそこまで難しい問題は出題されず、基本的な問題が多く出題されます。

N進法なども出題されることがあり、数の性質関連の単元に関しては少し変わり種が出題されることがあります。時間が45分なので、時間配分には気をつけなければいけないのと、捨てるべき問題も時々出題されるので、注意が必要です。

解答欄が独特であり、帯分数などの順番に気をつけないといけません。一方で、桁数などでケアレスミスをしても気がつくことができるので、有効に使っていきましょう。

過去問解説はこちら
慶應中等部の算数分析(2022年)
慶應中等部の算数分析(2018年)

・国語

一般的には男子8割5分。女子9割程度と言われていますが、実際は男子7割後半。女子8割前半程度の点数を取れれば良いと言えます。

読解での点数が重要となり、ここで点数を落とすと合否に響きます。

知識もそれなりに出題されたり、文学史に関してしっかり出題されたりするので、心配される方も多いのですが、6割〜8割程度をしっかり取り切り、残りは思考して推理して解く必要があります。知識、文法のテキストをしっかりとやり込んでも満点を取れるような出題ではないので注意が必要です。ある程度頭を使って推理する訓練を積んでおく必要があるでしょう。

過去問解説はこちら
慶應中等部の国語分析(2021年)

・社会

要領の良さが問われているような出題です。

以前は記号ばかりでしたが、最近は短い記述や知識なども出題されるようになってきました。

電流や月、植物などがよく出題され、葉っぱの形や旬の食材などの常識を問う出題もあります。

時間も短いので、多少雑でもどんどん解いていけるようなタイプのお子様は向いていると言えますが、深く深く考え込んでしまうタイプのお子様は適応が必要でしょう。

・理科

全体を通して王道の問題が多いです。
記述や作図の出題が多く出題されます。

原理の理解がしっかりとできている生徒にとっては難しくなく、しっかりと中学受験の学習をしていれば怖くはないでしょう。

実験結果の読み取りの問題などでたまに難しい出題があります。

過去問解説はこちら
慶應中等部の理科分析(2022年)

4. よくある併願パターン

ここからはよくある併願先の一覧と実際の併願パターンをご紹介していきます。

・学力的に余裕のある生徒の想定される併願先一覧

1月2/12/22/32/42/5
渋谷幕張
栄東
市川
浦和明の星
麻布
早稲田実業
慶應普通部
広尾学園
渋渋
SFC
明明
青山学院
慶應中等部聖光
豊島岡
洗足

・学力的に余裕のない生徒の想定される併願先一覧

1月2/12/22/32/42/5
江戸川取手
立教新座
淑徳与野

立教女学院
学習院女子
香蘭
法政
青山学院
法政第二
慶應中等部中央大附
明大中野
法政大
PM香蘭
※ 下段は午後入試

・併願案

サピックス偏差値53  東京都在住 男子附属校 共学志望

1月2/12/22/32/42/5
栄東A青学
浦和ルーテル
立教新座中央大○青山学院慶應中等部×1次合格の場合は2次試験
中央大×青山学院○(中央大)
青山学院×中央大

1月は浦和ルーテルを入れています。2031年度の大学入試から完全附属校となるようなので、2024年度入試の生徒は100%入学できるわけではありません。しかし、かなり高い進学率になっていると予想できる上、偏差値もかなり低いので入れてあります。

5日は法政などもあります。中央大がダメで、2日の青学もダメな場合、浦和ルーテルよりも優先順位が高いと考えるならば入れても良いかと思います。

サピックス偏差値68  東京都在住 女子 附属校志望

1月2/12/22/32/42/5
市川渋幕早稲田実業○青山学院○慶應中等部×1次合格の場合は2次試験
青山学院×
早稲田実業×青山学院○
青山学院×中央大○

ご家庭の方針によりますが、附属校のラインが早慶までの場合は、2日に豊島岡や渋幕、広尾なども入ってくるでしょう。ここはご家庭の方針によって大きく変わってくると思います。

ご家庭の方針やご本人様の好みでは明大明治を入れるのもありでしょう。ここは好みになるかと思います。

これはあくまで仮の想定ですが、このように受験パターンを事前に組んで過去問の対策等をしっかり立てていくことが必要になります。

5. まとめ

ここまで見てきていかがだったでしょうか。

慶應中等部を狙っていく上で参考になればと思います。

学校の理念等は様々なサイトや海城中のホームページにも書いてあるので、受験をしていく上で必要になる可能性が高い部分にフォーカスを当てて書いています。

実際に話などを聞きたい場合はぜひご連絡ください。


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松田 浩志

この記事を書いたのは...

松田 浩志

自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。

大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。

現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。

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