範囲のあるテストであるマンスリーテストや復習テストと違って、範囲のないテストである「組分けテスト」。
6年生になると、「組分けテスト」という名前のテストはあと2回。
3月と7月ですね。
8月以降は「マンスリー実力テスト」となり、マンスリーテストが範囲のない実力テストになり、そちらでクラス昇降の基準となります。
ここでは、国語・社会の組分けテストについてお話しできればと思っています。
【国語】
大問1 漢字の読み書き 10問
大問2 知識問題 10問
大問3 初見の長文問題1 9問程度
大問4 初見の長文問題2 9問程度
※長文問題は論説文・小説文の出題となります。
形式としてはマンスリーテストや復習テストと変わりません。
違う点があるとすれば、大問1・2が初見の問題となるため、マンスリーテストの大問1・2で満点を取っているような子が点数を作りにくくなります。
「読解力勝負」の傾向が強いですね。
大問2は「慣用表現」などの言葉の意味を聞いたり、穴埋めでその表現自体を聞いたりするものが多いです。
ほとんど全てのサピックスのテストに共通していますが、記述以外の「客観系問題」で点数を作り、記述で△を狙っていくのが王道パターンです。
客観系問題は1問4点~6点程度。
平均点が150点中80点近辺になることが多いので、一問正解して偏差値2を獲得するイメージでしょうか。
客観系問題の平均点が低くなると、記述の採点が甘く、客観系問題の平均点が高くなると、記述の採点が厳しくなる傾向にあります。
特に最近だと「2行程度の気持ちの記述」などは採点が厳しいです。
意外と大切なのが傍線部で「どういうことか」を聞く問題になります。
これは東京大学の現代文で最も聞かれる形式です。ということは御三家を始めとする学校群でも当然聞かれます。
選択肢でも、記述でも、「傍線部を要素ごとに丁寧に言い換えられているか」がとても大切です。
読解については、いつもより「選択肢のひっかけ」などが難しめです。
論説文、小説文のどちらも「主題」が掴めるかどうかで取り組みやすさが大いに変わります。
「どう読み解くか」がきちんと入っていない子は苦労するテストとなっている…といえるのではないでしょうか。
【社会】
大問1 地理歴史融合
大問2 地理歴史融合
とにかく暗記事項のみで「一問一答形式」で解く問題が少なめです。
また「オリンピックや世界遺産などの時事問題」をきっかけに話を広げてくるケースもあります。
ほとんどが「地図」や「表・グラフ」、「リード文」から県名などを検討する問題です。
ヒントが少なすぎた、または内容がマニアックすぎた場合、ほとんどの子が間違えます。
取れる問題に関しては、長めの設問やリード文に、「今までに何かしらで聞いたことがある内容」が含まれていることがほとんどです。
そこを外すと、そこに関連した全ての問題で外してしまうこともあります。
地図や資料から読み解く問題が多いので、サピックスから出ている「白地図トレーニング帳」「年表トレーニング帳」などの教材で、そういった形式の出題に慣れておくことは有効でしょう。
とっかかりが時事問題というだけで、よく読むと今まで学んだ「地理」や「歴史」に絡んでくる問題が多いです。
時々出てくるのが高校で学ぶ知識を始めとする、人物名・地名・事件名などの「初見の内容」です。
知っておくべきなのは、「初見の内容が×になるケースは少ないということ」です。
初見の内容だから「今までに聞いたことのない内容」…ということは×、と短絡的に考えてしまう子が引っかかってしまう内容となっています。
多くの場合、「今までに聞いたことのない内容」ではない「聞いたことのある内容」の知識でひっかけを作っています。
つまり、「今までに聞いたことのない内容」を一旦△などを置いて「保留」し、
その他の選択肢の「既知の内容」で選択肢のカットなどができるかどうかチェックする、ということです。
とはいえ、ほぼ初見の内容で2択まで絞り、最後は運頼みになる問題もごく稀にあります。
「100点潰しの問題」くらいに考え、取れるべきところでしっかり点数を作っていくことの方が大事ですね。
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