サカセルコラム

勉強と音楽① Column

学生講師の小話

勉強と音楽①

2020.11.09

こんにちは。自習管理を担当している大学三年生です。

この記事を目にしている皆さんの中にも、勉強に疲れた時やリラックスしたい気分の時に音楽を聴くよ。という方がいらっしゃるのではないでしょうか。その時に聴くのはどんな音楽ですか?アップテンポな音楽?落ち着いた雰囲気の音楽?

今回、私が紹介したいのはローファイ・ヒップホップと呼ばれる種類の音楽です。このローファイ・ヒップホップは別名インスト・ヒップホップとしても知られており、歌詞のないトラックだけの音楽です。

この音楽がジャンルとして定着したのは実はここ4,5年の事で、Youtubeで勉強をしている女の子や読書をしている可愛い動物のアニメーションと一緒に音楽を延々と流すライブ・ストリーミングが人気を得た事をキッカケに流行しました。SpotifyなどでもLofi Beatsというプレイリストが沢山のフォロワーを得ていることからも急速にジャンルとして成長していることが分かります。

このローファイ・ヒップホップにはベースラインのない作品も多く、SP404SXというサンプラー機材によって作曲されることが多いようです。ジャンルとして定着したのはここ最近の事と前述しましたが、その起源にはJ DillaとNujabesという二人の偉大なアーティストの存在があります。

Nujabesという名前はSebajunという文字列を逆から読んだもので、勘のいい人は気づいたかもしれませんが、Seba Junという名前の日本人のアーティストです。彼の作品の特徴はジャズやアンビエント作品をサンプリングしたドラマチックなトラックで、もともと渋谷で中古のレコード屋をしていた時に、人気があまりなく売れ残った在庫を売るために、そのレコードを用いて作品を作ることで元ネタとしての付加価値を作ったそうです。実はNujabesだけでなく前述したSP404SXという楽器はローランドという日本の会社の製品なのです。J Dillaもローランドの製品を好んで使っていたそうで、流行の音楽のルーツの一つに日本のアーティストや製品があるというのは面白い発見ですね。

勉強中についついスマートフォンを触っていしまうという困った人は、それを逆に生かしてローファイ・ヒップホップをYoutubeで流しながら勉強をする雰囲気を作ってみては如何でしょうか。流行りの耳に残りやすいポップスよりも単調で変化のない音楽の方がBGMとしては適しているかもしれません。有名なジャズのリフをサンプリングしている作品も多いので、これをキッカケにビル・エヴァンスやチック・コリアを聴きはじめても楽しいと思いますよ!

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石田貴嗣

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石田貴嗣

受験勉強に関する事だけでなく、読んで楽しい学習にまつわる様々な事をお伝え出来ればと思います。

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