受験者平均点 52.0点
合格者平均点 64.0点
想定合格点 60点
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大学受験界において、かつては公立王国だった千葉県。
勢力図を大幅に塗り替えたのが渋谷教育学園中幕張高校です。
近年は東京大学の合格者数で全国トップ5に食い込むことも増え、今や最も勢いのある進学校と言えるのではないでしょうか。
もちろん魅力は進学実績だけではありません。
「自調自考」の校訓のもと、自主性を養う教育に定評があります。
施設も充実していて、部活や同好会の活動も活発。
明るい雰囲気の勉強一辺倒ではない共学校として確固たる地位を築いています。
中学受験においても最難関校としての地位を確立しています。
ここからは2022年の渋谷教育学園幕張中の一次の算数の問題を通して、どのような戦略で取り組めば合格を勝ち取ることが出来たのかを考えていきましょう。
今回使用する指標
〇:合格のためには必ず正解したい
△:出来る生徒と出来ない生徒の差がつく
×:完答できる生徒は少数、捨て問と判断して問題ない
として小問ごとに見ていきます。
解答例はこちら
大問1
(1) 〇
基本的な規則性の問題です。
「何周で何個か」を表で整理することで、一般的な階差数列にすぐに気づくことが出来るでしょう。
最初の1問です、幸先よく正解しておきたいところでした。
(2) 〇
(1)で気づいた規則に基づき、近い数を探しましょう。
少々の作業力が必要にはなりますが、渋谷教育学園幕張中の合格を目指すならば確実に正解すべき問題です。
(3) △
(1)(2)と同じように「何周で何個か」を表で整理しましょう。
こちらもある程度の書き出しは必要ですが、丁寧な作業が確実に点数に結び付く問題なので、時間に余裕を設けて正解しておきたいところです。
大問2
(1) △
題意は捉えにくいものの、本質を掴めば易しいです。
結局のところ「赤は何色に変わるのか⇒じゃあ青は残りの3色から⇒…」という順列の基本問題に落ち着きます。
(2) △
こちらも手掛かりを掴みにくい問題です。
「全く変わらない」のか「2回で元に戻る」のかで場合分けをして考えましょう。
(3) ×
(1)(2)と同様、どこに注目するのか捉えにくい問題です。
「最終的に全て赤になる」⇒「赤になったらもう赤から変わらない」「3回目で初めて赤になるライトがある」ことから思考を組み立てましょう。
この大問は意味を捉えづらく受験生の学力を客観的に測定する問題としてはあまり適さないのではないかと個人的には思いました。
大問3
(1) ① 〇 ② 〇
グラフの変わり目ごとに、どのロウソクを比べているのか丁寧に状況を追いましょう。
例えば、
「最初にAに火をつけると長さの差が大きくなっていっている」⇒「Aがもともと最も短い」
「次にBに火をつけると長さの差が小さくなっていく」⇒「Bがもともと最も長く、1分間に燃える長さはAより長い」
ということが分かります。
決して易しい問題ではありませんが、渋谷教育学園幕張中への合格を目指す受験生なら正解したい問題です。
(2) A △ B △ C △
(1)の続きを丁寧に調べていきましょう。
解答例のように間のグラフを通常のグラフに描きなおすと、状況を捉えやすくなるでしょう。
難度は高いものの、充分に完答を狙える問題です。
この問題を正解できた受験生は、かなり合格を引き寄せられたのではないでしょうか。
大問4
(1) 〇
基本的な平面図形の問題です。
「円・おうぎ形は中心から境目に補助線」というセオリーに沿って分けることが出来れば、それぞれのおうぎ形の中心角が求まります。
確実に正解すべき問題ですね。
(2) 〇
(1)と同じ図で、同じ発想を用いるだけなので易しいでしょう。
丁寧に計算し、確実に正解することが必要です。
この大問は渋谷教育学園幕張中への合格を目指す受験生の大部分が完答できたことでしょう。
大問5
(1) △
例年、かなり難度が高い立体図形の問題が課される渋谷教育学園幕張中の算数。
今年度も難問が課されました。
通る3点が頂点ではない切り口は受験生にとって少々捉えにくいかもしれません。
今回は3点QSUの切断のほうが捉えやすく、3点PRTの切断は3点QSUの切断と平行になることを考えると取り組みやすかったかもしれません。
渋谷教育学園幕張中を目指す優秀な受験生間でも差がつく問題でしょう。
(2) ×
多くの受験生が苦手とする立体の2回切断です。
今回は切り口が交わるので難度もかなり高めでしょう。
まずはルールに沿って2つの切断面を把握することから厳しいでしょう。
もし正しく切断面を把握出来たら、Bを含む立体は頂点Cを含む大きな三角錐から、小さな三角錐2つと断頭三角柱を除いた図形だと考えることが出来ます。
Eを含む立体は真上から見た時に頂点Cを切り落として出来る五角柱からBを除いたと考えます。
最難関の渋谷教育学園幕張中を目指す受験生でも、正解できたものは少なかったのではないでしょうか。
このような出題となった2022年の一次の渋谷教育学園幕張中の算数。
学校発表の受験者平均点は52.0点、合格者平均点は64.0点となりました。
難度が高く、平均点が低いことでも知られる渋谷教育学園幕張中の算数としては、やや高めの水準となりました。
いつもより得点水準が高かった要因としては、例年だと大問で1つぶんくらいの易しい問題が、今年度は大問1と大問4の2問あったことが挙げられます。
この2問で点数の底上げが出来たので、見た目の平均点は高くなりました。
ただ大問2、大問3、大問5は例年通りの難しさだったので、受験生にとって取り組みにくい出題であることは変わりません。
このような出題となった渋谷教育学園幕張中の2022年の一次の出題で合格ラインの60点を越えるための戦略を考えてみましょう。
まずは大問1と大問4を完答して約40点を確保することが前提になりますね。
あとは残り60点のうち、どのように20点を確保できるかが勝負です。
どの問題で得点するかは個々の受験生の得手不得手によりますが、大問2か大問3で題意を掴んで完答に近い得点を上げられれば合格を引き寄せることが出来そうです。
2023年以降に渋谷教育学園幕張中の合格を目指す受験生の皆さんは、まずは典型題を解き切ることが出来る基礎学力を身につけましょう。
解法知識を充分に身につけられれば、適切に難度を見抜くことが出来る判断力につながります。
渋谷教育学園幕張中の算数は、本来ならば途中経過を採点対象としてあげたいような処理量が多い問題や、題意が取りにくい問題が数多く並ぶ対策を取りにくい出題であることは否めません。
部分点が無いことを考えると、鍵になるのは取捨選択の判断力でしょう。
対策を取りやすい出題の種類は2022年一次の出題の中では、大問3のようなグラフの読み取りでしょう。
過去問を通して、難度の判断力や解き切る力を養いましょう。
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