2023年5月26日 投稿
2024年9月18日 更新
目次
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学校の特徴
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試験の情報
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科目ごとの特徴
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よくある併願パターン
1. 学校の特徴
言わずと知れた女子最高峰の進学校です。東大ほか国立大・私立難関大の進学実績はもちろん、医大の進学実績がさすが…女子校の中では抜け出ている印象です。
文京区の落ち着いた街並みの中にあり、学校の立地としても理想的でしょう。
2025年には創立100年を迎える伝統校で、制服も歴史を感じさせる落ち着いたデザイン。聡明な生徒さんたちに似合います。
2. 試験情報
・入試情報
試験日 2/1 午前9時~
発表 2/2 午後2時
・科目
国語 50分 100点
算数 50分 100点
社会 30分 60点
理科 30分 60点
・応募状況
年度 | 募集数 | 応募者数 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
---|
2020 | 235 | 555 | 532 | 283 | 1.9 |
2021 | 235 | 581 | 561 | 283 | 2.0 |
2022 | 235 | 557 | 534 | 282 | 1.9 |
2023 | 235 | 629 | 607 | 290 | 2.1 |
2024 | 235 | 591 | 565 | 287 | 2.0 |
※平均点・合格最低点は非公表
2倍程度で推移しています。
3. 科目の特徴
ここからは簡単に各科目の紹介をしていきます。
・算数
大問4つ。Ⅰは小問集合。問題文が長く、全体が黒っぽい印象になる問題用紙。
問題の意図は分かりやすいが、答えに至るまでに必要な作業が多いため、方針を立てた後、しっかり解答までもたどり着ける粘り強さと正確さが必要。計算スペースが小さく、答えも複雑な数値になることが多い。式や考え方を書く問題は部分点があるが解答スペースが狭いため、得点できる解答を作る練習が必須。
発想力を求められるような問題は出題されない。難しい年度で5割、取り組みやすい年度で7割くらいが合格ライン。
過去問解説はこちら
桜蔭中の算数分析(2024年)
桜蔭中の算数分析(2023年)
桜蔭中の算数分析(2022年)
桜蔭中の算数分析(2021年)
桜蔭中の算数分析(2020年)
桜蔭中の算数分析(2019年)
桜蔭中の算数分析(2018年)
・国語
大問は2つで論説文と小説。100~200字程度の記述が例年4~5問出題される。傍線部について「どういうことか説明しなさい」といったものが多く、要素をしっかり入れながら抽象化してまとめることが求められる。文章の意図を読み取る力と作文する力の両方が必要。少し大人びた語彙も意味が分かるだけでなく使いこなすレベルでありたい。
他には漢字と言葉の意味が出題される。
求められる受験者像は「大人」。7割が目標。
過去問解説はこちら
桜蔭中の国語分析(2023年)
桜蔭中の国語分析(2022年)
桜蔭中の国語分析(2021年)
・社会
大問3つ。分野別に問題が分かれているわけではなく、融合問題になっている。問題数は多く、忙しい入試。桜蔭を目指す受験生にとってはさほど難しい内容ではなく、詳しすぎる知識も出題されない。記述問題は知識を問うものと資料を読み取るものがある。出題の意図を読み取って答える力が求められている。8割が目標。
・理科
大問4~5。溶解度や中和、気象などよく出る分野もあるが、出ない分野はないので穴は作れない。問題文や表などに無駄な情報はほとんどない。情報を正確に読み取り、考える力が必要。記述問題は解答欄が小さい/指定文字数が少ないことが多いため、出題の意図に沿ってそぎ落とすのが難しい。特に詳しい知識や特殊な計算は出題されないが、標準的な解法が難なく使える「完成された受験生」が求められている。7~8割が合格ライン。
過去問解説はこちら
桜蔭中の理科分析(2023年)
桜蔭中の理科分析(2022年)
4. よくある併願パターン
ここからはよくある併願先の一覧と実際の併願パターンをご紹介していきます。
・学力的に余裕のある(合格判定が常に80%で過去問も得点出来ている)場合
1月 | 2/1 | 2/2 | 2/3 | 2/4 | 2/5 |
---|
1/12栄東(東大) 1/14浦和明の星 1/22渋幕 | 桜蔭 | 豊島岡 渋渋 渋幕 | 豊島岡 慶應中等部 | 豊島岡 | 渋渋 |
PM広尾学園 | PM広尾医進サイエンス |
※ 下段は午後入試
相当余裕のある場合を想定しています。女子が受験できる中学校を偏差値の上から選んでいったイメージです。渋幕や渋渋は出題に特徴がありますし、広尾の医進サイエンスは桜蔭より難しい問題も多く出題されます。桜蔭の過去問で十分に得点できていて、他校の対策に時間が取れる、または1~2回の過去問演習で十分にこれらの学校に対応できる学力があれば、このようなパターンもありかと思います。2/1の午後は桜蔭の面接の順番によっては難しいかもしれません。
・合格判定が40%~70%の場合
1月 | 2/1 | 2/2 | 2/3 | 2/4 | 2/5 |
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1/10 栄東A(東大合格) 1/14浦和明の星 1/20市川 1/21東邦大東邦 | 桜蔭 | 豊島岡 洗足 白百合 吉祥女子 | 豊島岡
△学習院女子(翌日発表) △東洋英和(当日発表) | 豊島岡
△浦和明の星 | 洗足 頌栄 広尾 渋谷渋谷
△大妻 |
|
※△はそれまでが不合格だった場合の押さえ校
いちばんの王道です。とにかく桜蔭!桜蔭に合格するために努力してきた受験生は桜蔭以外の対策にはあまり時間を割きたくないでしょう。
栄東の東大選抜や渋谷幕張は問題に特徴があるため、ある程度の対策が必要です。栄東は対策のあまりいらないAを受験して模試として利用し、東大コースでの合格ラインを越えたいところです。1月は明の星だけ、という選択もあります。
2/2の発表で桜蔭に合格するか、桜蔭×→夜発表の豊島岡で合格して受験終了、というパターンがいちばん多いですが、豊島岡3タテで2/4にやっと合格という子もいます。
埼玉や東京北部在住なら栄東や浦和明の星/千葉や東京東部在住なら市川や東邦大東邦など、通ってもよい学校を1月中に確保しておくと2月の入試は桜蔭と豊島岡だけ…という状況を作れます。
埼玉や千葉の学校に通うのが現実的でない場合は2/2の午後までにどこかの合格を取っておきたいところです。豊島岡の問題と相性が悪い場合は洗足・白百合・吉祥女子あたりを受験して押さえるのも手です。
2/2の午後に桜蔭、夜に豊島岡の発表があります。ここまでに通ってもよい学校の合格が取れなかった場合は2/3を東洋英和あたりにして合格を取り、2/4と2/5でもう少し上の学校を狙うのが一般的かと思います。2/5の入試は厳しいですが桜蔭志望で勉強してきた受験生は地力があるため、2/5の渋渋合格!という形で受験を終えた子も見てきました。
・学力的に余裕がない(チャレンジ受験の)場合
1月 | 2/1 | 2/2 | 2/3 | 2/4 | 2/5 |
---|
1/10栄東A 1/13淑徳与野 1/14浦和明の星 | 桜蔭 | 大妻 | 東洋英和 大妻 横浜共立 学習院女子 △晃華 | 浦和明の星 淑徳与野 ↑豊島岡 | 大妻 ↑洗足 ↑頌栄 ↑広尾 |
PM△恵泉 |
※ 下段は午後入試
※△はそれまでが不合格だった場合の押さえ校
※↑は合格を取ってからのチャレンジ校
学力的には厳しいけれども、どうしても桜蔭を受験したい、というパターンもあります。その場合は通ってもよい学校の合格を2/2、遅くとも2/3までに取っておきたいところです。桜蔭の対策に時間をかけるために、対策が大変でない学校がよいでしょう。
2/1の桜蔭で合格を取れればもちろんよいですし、×だった場合、2/2でしっかり合格を取って2/3~2/5で少し上の学校の合格を目指すパターンもありです。
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