目次
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学校の特徴
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試験の情報
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科目ごとの特徴
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よくある併願パターン
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まとめ
1. 学校の特徴
栄光学園は、1947年に開校したカトリックの修道会であるイエズス会を運営母体とする、神奈川県鎌倉市の大船にある中高一貫校です。修道会の教育理念を実現するため、生徒たちに「自主性・協調性・創造性」を育む教育を提供しています。また、同校は、全国的にも有名な進学校として知られており、多くの生徒たちが難関大学へ進学しています。
校風としては、自由で開放的な雰囲気があり、生徒たちが自分らしく生きることを大切にしています。また、人間力を大きく伸ばすことを目的としており、生徒たちが自分の可能性を広げるために様々な活動を行っています。
部活動には全員が参加し、週2日、17時までを原則としています。中学生の指導を高校生が担当する部も多く、それぞれが創意工夫をしながら熱心に取り組んでいるようです。
交通アクセス
JR東海道線・横須賀線・根岸線 大船駅徒歩15分(バス2分)
2. 試験情報
※出願資格あり(2025年度入試)
2025年3月 小学校卒業見込の男子であること。
〔注意〕入学資格として,2025年4月1日時点で,以下のいずれかの地区から通学することが必要です。なお,この条件は入学後の在学資格ともなります(下宿・寄留等は認めません)。
1神奈川県(全市町村)
2東京都(23区、武蔵野市、三鷹市、狛江市、調布市、府中市、稲城市、多摩市、日野市、八王子市、町田市)
3静岡県(熱海市、函南町、三島市、小山町)
4上記以外でも、徒歩や公共交通機関を利用して自宅からおよそ90分を超えない時間で通学できる区域(大船駅から本校までを15分としてください)
https://ekh.jp/pdf/exam/guideline/2025_youkou.pdf より引用
・入試情報
入試日程 2/2 08:00集合
合否発表 2/3 14:00
・科目
国語(50分 70点満点)
算数(60分 70点満点)
理科 社会 (各40分 50点満点)
2024年度は149/240で合格
・平均点と倍率
2024年度 | 国語 | 算数 | 社会 | 理科 | 合計 |
配点 | 70 | 70 | 50 | 50 | 240 |
合格者平均 | 43.3 | 48.3 | 33.8 | 36.3 | 161.6 |
受験者平均 | 38.1 | 38.2 | 31.5 | 33.2 | 141.0 |
引用元:https://ekh.jp/exam/situation/index.html
3. 科目の特徴
ここからは簡単に各科目の紹介をしていきます。
・算数
昔は50分でしたが、現在は60分の試験となっています。思考力重視にも関わらず、答えのみを記入する形式です。
未知のものに対してとにかく手を動かして誘導に乗ること、気付いてそこの理解を深められるどうかがポイントです。
「気づけなかったらそこまで」なのが難しさの理由です。
ただ、用意された設問を読んで大意をつかみ、作業ができれば一定ライン(30/70)までは到達します。
昔は7割が合格ラインでしたが、今は6割程度に収まっています。
正直簡単な大問がなく、難しいと言えますが、特殊算・数学の知識などはあまり出題がなく、きちんと算数の範疇におさまっています。
これは作問者の能力が高いと言えるのではないでしょうか。
ここ最近は「推理と論証」がよく出ています。
過去問解説はこちら
栄光学園中の算数分析(2021年)
栄光学園中の算数分析(2018年)
栄光学園中の算数分析(2015年)
・国語
大問3題構成です。
大問1に論説文(自然科学多め)
大問2に小説文(小学生と同じような年代の少年少女が登場する作品が多め)
大問3に漢字の書き取り(2021年までは15問、2022年からは10問)
文章は小学生たちから見ても、とっつきやすいテーマが挙げられていることが多いです。
2010年までは主題を問う記述が出るなど、記述重視の中でも難易度が高い出題がありました。
2011年からは「文章の内容を理解しているかどうか」を重視するようになりました。
また、年を追うごとに傾向を少しずつ変化させてきています。
漢字の出題の減少、文字数指定ありの記述問題・抜き出し問題・選択肢問題の増加などで見られます。
過去問解説はこちら
栄光学園中の国語分析(2021年)
・社会
大問5〜6題構成です。
毎年一つのテーマを決めて、大問ごとに色々な聞き方をしてくる形式です。2024年は「貨幣(お金)」でした。
図・表が多く扱われています。書き取り・選択肢・記述と出題があり、近年は記述の出題が多めです。単純に知識が問われるところで失点しないようにしつつ、記述で△以上を狙っていく必要があります。
「データを読み取って、方眼紙に記入する問題」は2020年を最後に出題されなくなりました。
表やグラフでデータが与えられ、それを誘導に従った処理・考察の必要があります。
合格ラインは5割〜7割と幅があります。
栄光学園は過去問を解き進めて対策を積むのが有効です。
・理科
毎年1つのテーマがあり、いくつかの実験や観察が提示されます。大問に分かれていることは少なく、全体で11~12問ほど。中学生の自由研究が入試になったような問題となっています。
社会と同様、表やグラフでデータが与えられ、それを誘導に従って処理したり、考察したりする必要があります。
グラフを描く問題は毎年1問。慣れていないと相当時間がかかります。
知識問題も少し出ますが、ほとんどは実験データ処理の計算問題、結果の考察や実験方法を考える記述問題となっています。
合格ラインは問題によって4~7割とぶれますが、最近は6割程度でやや安定しています。
難問や時間のかかる問題も混ざるので取捨選択の判断は必須です。
渋幕の一部以外に似た問題を出す学校がほとんどないので、ひたすら過去問を解いて「誘導に乗って考える」練習をするのが望ましいです。
4. よくある併願パターン
ここからはよくある併願先の一覧と実際の併願パターンをご紹介していきます。
・学力に余裕がある場合(判定で80%以上を何回も出している)
1月 | 2/1 | 2/2 | 2/3 | 2/4 | 2/5 |
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1/10・11栄東A 1/20市川 1/22渋幕 | 開成 麻布 駒場東邦 海城 逗子開成 鎌倉学園 | 栄光学園 | 筑駒 海城 早稲田 浅野 | 聖光学園 芝 鎌倉学園 | 渋渋 逗子開成 |
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PM鎌倉学園(算数) PM世田谷学園(算数) PM都市大付属 | PM中央大横浜 PM青学横浜英和 |
※下段は午後入試
栄光学園を第一志望とする場合、2/1に選択されることが多いのは麻布です。
形式や求められる力が似ているからでしょう。
アクセスのしやすさから駒場東邦を「抑え」に近い形で選択することもあります。
開成を2/1に受験する生徒さんは、併願として聖光学院を選択するケースが本当に多くなりました。
また、栄光学園を狙うには偏差値が5ポイント以上離れているという場合、2/1に抑えとして逗子開成・鎌倉学園を選択することもあります。
1日が取れてから、2/2栄光学園→2/3浅野→2/4聖光学院 と神奈川御三家全てにチャレンジするパターンもあります。
5.終わりに
記述式の問題に関しては、過去問を解いた際に誰かしらの添削を受けて、改善点を見つけることが大切です。
何か相談事がある際には自律学習サカセルまで!
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