地層・中和・星・電熱線の4単元ですね。
各単元のポイントと、解くべき問題をまとめます。マンスリーで頻出のポイントには☆マークを付けておいたので参考にしてください。
直前には「図鑑」も見ておきましょう。
準備の時間があまり取れない場合は次の回(630-13~15)のデイリーチェックとデイリーステップ[1]で確認するとよいでしょう。各単元の一番下まとめてあります。
今回使用する指標
◎理科苦手、偏差値~45
〇偏差値45~、理科普通~得意
△上位生向け
☆マンスリーでよく出る
630-11 地層
5年生で登場したときは3回分に分かれていた内容が1回につまっており、さらに5年生では扱わないボーリング調査が加わるので盛りだくさんの内容です
・流水のはたらき(確認[1])
◎流水の3作用とそれによって出来る地形をいえるようにする
◎まっすぐな川と曲がった川の川底の形を覚えておく
曲がった川では「上流側から見るのか下流側から見るのか」視点が必ず示されているので確認しましょう。「こっち側から見た形を答えちゃった」という受験生は多いです。作問者としてはひっかけどころです。
・岩石(確認[2][3])
◎岩石の分類を理解しておく
付録でもらっているポスター(?)で覚えておくとよいでしょう。
1. 堆積岩…レキ岩、砂岩、泥岩、凝灰岩、石灰岩
2.火成岩…火山岩(リュウモン岩、安山岩、玄武岩)深成岩(カコウ岩、センリョク岩、ハンレイ岩)
3.変成岩…大理石
◎レキ岩・砂岩・泥岩の粒が丸い理由をいえるようにする
流される間に川底にぶつかったり、石どうしでぶつかったりしてけずれるから です。
侵食ではないので注意してください。侵食作用は流水が川底や川岸をけずるはたらきです。
☆◎火山岩と深成岩の違いを図を見て判断できるようにしておく
◎火山岩と深成岩のそれぞれの色を覚えておく
いくつか語呂合わせがありますが、どれも色の順に並んでいます。
・化石(確認[3])
〇化石とは何か、説明できるようにする
◎示準化石を覚える
◎示相化石を覚える
☆〇示準化石や示相化石に適当な生物の条件をいえるようにする
示準化石…生息期間が短く、分布範囲が広い
・地層(確認[4][7][10])
◎地層のできかたを理解する
☆〇地層を見て「深くなった/浅くなった」の判断が出来るようにする
頻出ですが正答率が低いです。
◎不整合面はその土地が陸になったときに雨や風でけずられてできたことを理解しておく
陸になった回数=不整合面の数+1(現在)
☆◎断層を見て「押された/引かれた」の判断が出来るようにしておく
名称を答えるときは単に「断層」でOKです。もちろん自信がある場合は「正断層」「逆断層」と答えてもよいですが、「押された/引かれた」で間違える可能性と「押された=逆/引かれた=正」で間違える可能性があるのでリスキーです
☆◎地層のできた順を判断できるようにする(確認[6]ほか)
できた順に並べられるようにしておきましょう。
ポイントは
「後からできたものの形が残される」
「逆だったらどうなるかを考える」
の2点です。
下の地層なら、断層の後に不整合ができています。不整合の後に断層なら、不整合面が断層によって切れるはずだからです。
☆〇ボーリング調査の図から地層の傾きを判断できるようにする(確認[5][8][9]発展[2])
等高線の示された地図とボーリング調査の組み合わせはよく出ます。ただ、苦手にしている子も多い、難しめの内容です。ここまでは出来る/これは無理、の基準をテスト前に確認しておいた方がよいでしょう。
◎確認問題[1][3][4][6][7][10]
デイリーステップ[2][4][6]
630-12 デイリーチェック[1][3]
デイリーステップ[1]
〇確認問題[2][5][8][9]
630-12 デイリーチェック[2]
△発展問題[2]
630-12 中和
ここは計算メインの単元です。原理をしっかり理解し、解き方をマスターしましょう。
・水溶液の性質
◎代表的な水溶液の性質を覚えて、実験結果から水溶液を判断できるようにする(確認[1][2])
重要な内容ではありますが、マンスリーにはあまり出ません。
◎指示薬の色を覚える
・中和
◎中和反応のしくみを理解する
酸性の水溶液+アルカリ性の水溶液=塩(エン)+水
中和反応では熱が出る
◎塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の反応を理解し、水を蒸発させたときに残る固体をいえるようにする
◎中和の基本計算を出来るようにする(確認[3][4])
・混ぜた水溶液が酸性/アルカリ性のどちらになるか
・中性にするためには(塩酸/水酸化ナトリウム水溶液)を□㎤加えればよいか
以上のような問題が解けるようにしておきましょう。
ただし、確認問題[4]の(3)は難しく、上位向けです。
☆◎表やグラフから完全中和の点を見つけられるようにする(確認[5]~[12])
☆〇表やグラフから「水酸化ナトリウム水溶液□㎤中に水酸化ナトリウム△g溶けている」を求められるようにする(確認[5]~[12])
☆◎塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜたものから、食塩の値を求められるようにする(確認[5]~[12])
1. 塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜて、水を蒸発させると残る固体は完全中和→食塩
2. 塩酸が余る→食塩
3. 水酸化ナトリウム水溶液が余る→食塩と水酸化ナトリウム
です。中和が苦手でも②のパターンまでは出来るようにしておきましょう。
☆〇上記の③のパターン、水酸化ナトリウム水溶液が余った場合、水酸化ナトリウムの値も求められるようにする(確認[5]~[12])
〇グラフの値のないところ(間)にある完全中和の点を見つけられるようにする(確認[9][10])
線を伸ばすだけなので実は簡単です。
△表の値のないところ(間)にある完全中和の点を見つけられるようにする(発展[1][2])
現在は上位向けですが、夏期には確認問題に入ってきます。
確認問題[7][8]は理解を深めるための問題、確認問題[11][12]はマンスリーの過去問です。
◎確認問題[3]~[7]
デイリーステップ[2][4][6]
630-13 デイリーチェック[1][3]
デイリーステップ[1]
〇確認問題[2][9]~[11]
△確認問題[12]
発展問題[1][2]
630-13 デイリーチェック[2]
630-13 星の動き
今回のマンスリー範囲で地層に次いでポイントの多い単元です。
・星の動き方とその理由(確認問題[1][2][5])
☆◎東西南北の星の動きと向き
☆◎南の空では東から西へ/北の空では北極星を中心に反時計回り
☆◎1時間に15度(日周運動)…地球の自転による動き
☆◎1か月に30度(年周運動)…地球の公転による動き
☆〇1か月後に同じ位置に星を見るには何時間(前/後)に見ればよいか
→1か月後の同じ時刻では30度進んでしまう→30度戻せばよい→2時間前
今回のテキストは星の動きは出来て当たり前、という構成になっています。あやしい場合はデイリーステップやポイントチェックを使って練習しておきましょう。
・北極星(確認[3][5][9][10])
◎動かない理由をいえるようにする
☆◎高度はその土地の緯度と同じ
◎黄色、2等星、こぐま座の一部
◎北斗七星からの探し方、カシオペヤ座からの探し方
・北斗七星とカシオペヤ座(確認[1][5][9])
☆◎北斗七星が北極星の上にくるのは5月の20時頃
◎カシオペヤ座が上にくるのは秋(こちらはざっくりでOK)
☆◎北斗七星とカシオペヤ座の位置関係(150度離れている)を覚える
☆◎北斗七星とカシオペヤ座の向きを覚える
・オリオン座(確認[4][6][7][8])
〇南中するのは2月1日の21時(入試の日!2121)
オリオン座は冬、は覚えていても2月が冬と思わない小学生がたくさんいます
◎2つの1等星、冬の大三角を覚える
☆〇3つ星は真東から出て真西に沈む
→春分秋分の太陽と同じ→南中高度が求められる→90-その土地の緯度
☆〇3つ星の並び方で方位を判断できるようにする
→たて:東 斜め:南 ほぼ横:西
・星の明るさと色
◎1等星は2等星の約2.5倍明るい
◎1等星は6等星の100倍明るい
〇1等星は3等星の2.5×2.5=6.25(倍)明るい
◎色は表面温度で決まる
☆〇一番明るいのはシリウス(地球から近いから)
・夏の大三角(確認[3][6][7][10])
◎星座と1等星の名前、色(すべて白)
☆◎天の川との位置関係を覚える
〇一番短い辺(デネブとベガ)を軸に線対称な点に北極星がある
これを使って動き(北極星を中心に反時計回り)を判断できるとよいでしょう
☆◎通り道を覚える
デネブがいちばん北より/ベガは天頂付近を通る/アルタイルは南より
△東や西の地平線近くに見えるときの方位(東/西)を判断できるようにする
北極星との位置関係(線対称)を使うと方位と動く向きがすぐに分かります。
・通り道(確認[3][10])
☆◎さそり座、オリオン座、夏の大三角、カシオペヤ座と北斗七星、北極星の通り道を覚える
☆〇地平線上に出ている時間の長さを比べられるようにする
→北を通る星ほど長い(北極星、カシオペヤ座と北斗七星はずっと出ている)
北極星=カシオペヤ座=北斗七星>デネブ>ベガ>アルタイル>オリオン座>さそり座
☆〇一番高くなった高度の高い順をいえるようにする
→ベガが一番高い(天頂付近)>デネブ>アルタイル
上の2つを混同しないようにしましょう。いちばん高いところを通るからといって出ている時間が長いわけではありません。北極星やその近くの星座が沈まないことを考えると分かりやすいと思います。
・星座早見
◎北極星、天頂の位置をいえるようにする
◎方位をいえるようにする
◎方位(東西)が普通と逆になっている理由をいえるようにする
確認問題[6]~[10]はマンスリーの過去問です。
◎確認問題[1][3][4]
デイリーステップ[2][4][6]
630-14 デイリーチェック[1][2](1)[3]
デイリーステップ[1]
〇確認問題[2][5]~[8]
△確認問題[9][10]
発展問題[1]
630-14 デイリーチェック[2](2)(3)
630-14 電熱線
発熱量の大小を判断する問題と電流や上昇温度の値を求める計算問題の2つが含まれている単元です。以前は前者の出題割合が多かったのですが、近年のマンスリーでは後者が増えています。
・電流の大小・発熱量の大小(確認[3]~[6])
◎「抵抗」の意味を理解する
抵抗=電流の流れにくさ
◎電熱線の断面積(太さ)と長さと抵抗の関係を理解する
・断面積が大きい(太い)ほど電流は流れやすい(抵抗が小さくなる)
断面積と抵抗→反比例 断面積と電流→正比例
・長さが長いほど電流は流れにくい
長さと抵抗→正比例/長さと電流→反比例
◎金属の電流の流れやすさ順を覚える
(流れやすい)銅>アルミニウム>鉄>ニクロム(流れにくい)
銀などほかの金属も含めて語呂合わせなどで覚えてもよいです。
とりあえず上記を覚えていればOK。
◎並列回路での電流の大小と発熱量の大小を判断できるようにする
電流 太い/短い方>細い/長い方
電流が強い方があたたまるので
発熱量 太い/短い方>細い/長い方
◎直列回路での電流の大小と発熱量の大小を判断できるようにする
電流 直列回路ならどこでも同じ 太い/短い方=細い/長い方
電流が同じなら抵抗の大きい方が熱が出やすいので
発熱量 太い/短い方<細い/長い方
「抵抗の大きい方が熱が出やすい」が印象に残りやすいため、直列を先に考えて並列は逆、と覚える生徒がいますがそれでは応用が利かなくなります。
発熱量は電流×電流×抵抗に比例する、を知っておいてもよいでしょう。2回かけるので電流の影響が強く出ます。
とにかく電流が優先!です。
電流の強い方があたたまる
→直列回路は電流が同じだから抵抗の大きい方があたたまる
を理解することが重要です。
〇少し複雑な回路でも電流の大小と発熱量の大小を判断できるようにする(確認[11])
・電熱線の計算(確認[7]~[13])
◎電熱線の長さ・断面積から電流の値を求める計算を出来るようにする(確認[7][9][11][12])
電流の大きさは断面積に比例・長さに反比例
〇電熱線の長さ・断面積/水の量/時間から水の上昇温度を求められるようにする(確認[8][9][10][13])
上昇温度は水の量に反比例すること
上昇温度を問われているのか
水温(初めの水温+上昇温度)を問われているのか
など、注意しなければならない点がいくつかあります。
〇並列回路での全体の電流と上昇温度を求められるようにする(確認[9][12][13])
並列の場合、電流はお互い関係なく流れるので回路全体の電流や上昇温度はそれぞれの和になります。ここまでは難しくないでしょう。
〇直列回路での全体の電流と上昇温度を求められるようにする(確認[9][12])
直列に電熱線を増やした場合は、抵抗を数値化して処理するか、断面積をそろえて長さを足して1本の電熱線として処理しましょう。
1㎟ 10㎝の電熱線と1㎟ 20㎝の電熱線の直列→1㎟ 30㎝の電熱線
1㎟ 10㎝の電熱線と2㎟ 20㎝の電熱線の直列
2㎟ 20㎝の電熱線は1㎟ 10㎝の電熱線と同じなので
→1㎟ 20㎝の電熱線
△直列と並列が混じった回路の電流や上昇温度を求められるようにする(確認[9][12][13])
並列につながれた電熱線は長さが同じなら断面積を足して1本の電熱線に変えることが出来ます。
並列部分→長さをそろえて断面積を足して合体
直列部分→断面積をそろえて長さを足して合体
これを駆使すればすべての問題が解けますが、かなり手間がかかるため処理のはやい子でないと試験時間内に終わらないでしょう。
確認問題[9][11][12][13]はマンスリーの過去問です。
◎確認問題[2]~[6][9][12]
デイリーステップ[2][4][6]
630-15 デイリーチェック[1][3]
デイリーステップ[1]
〇確認問題 [1][7][8][11][13]
△確認問題 [10]
発展問題 [2]
630-15 デイリーチェック[2]
SAPIX6年6月マンスリーについては以下もご覧ください。
SAPIX6年6月マンスリーでおさえるべきポイント!算数編
SAPIX6年6月マンスリーでおさえるべきポイント!国語編
SAPIX6年6月マンスリーでおさえるべきポイント!理科編
SAPIX6年6月マンスリーでおさえるべきポイント!社会編
SAPIXに関して、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
塾選びから合格(または転塾)までSAPIX完全解説
にほんブログ村にも参加しています。ぜひ下のバナーをワンクリックで応援もお願いします!