6年生の教材を学習し始めて数週間。
6年生で学んだ分野が、テストの範囲として初めて指定されるのが3月復習テストです。
【国語のテストの形式<毎回内容が同じなので再掲>】
大問1(20点)漢字の読み書き 10問
大問2(20点)知識問題 10問(コトノハ2問、知の冒険3問、言葉ナビ5問)
大問3(55点程度)初見の長文問題1 9問程度(選択肢6~7問、抜き出し・記述2~3問)
大問4(55点程度)初見の長文問題2 9問程度(選択肢6~7問、抜き出し・記述2~3問)
ほとんど全てのSAPIXのテストに共通していますが、記述以外の「客観系問題」で点数を作り、記述で△を狙っていくのが王道パターンです。
客観系問題は1問4点~6点程度。
平均点が150点中80点近辺になることが多いので、1問正解して偏差値2を獲得するイメージでしょうか。
客観系問題の平均点が低くなると、記述の採点が甘く、客観系問題の平均点が高くなると、記述の採点が厳しくなる傾向にあります。
特に最近だと「2行程度の気持ちの記述」などは採点が厳しいです。
【選択肢の問題のひっかけについて<毎回内容が同じなので再掲>】
SAPIXの国語の問題において、「安定」を狙うとすれば、選択肢の問題で全問正解に近い形で点数が取れるかに尽きると思います。
文章を一読して、「この文章はこういう内容だった」と短くまとめられる状態で読み取れていることが理想です。
国語についてはそんなに勉強していないが、読解で高得点を取れる子というのは、こういった読み取りに長けているという印象です。
皆が理想通りに進められれば良いのですが、なかなかそれも難しいのが事実。
ここでちょっとしたコツをお伝えします。
SAPIXの選択肢は、
・傍線部の箇所の前5行程度を読み込んで、何が書かれていたのか根拠を掴む
・傍線部の箇所の後5行程度を読み込んで、何が書かれていたのか根拠を掴む
・前5行で読み取った根拠と、後5行で読み取った根拠の両方が含まれているものを選ぶ
のが基本となります。
このとき、ひっかけの作り方として、
「選択肢に余計な一言を入れる」というのが一般的です。
これはSAPIXだけでなく、早稲アカのNN講座でも多用されるひっかけです。
これ以外に、
「傍線部の前の内容だけ含まれたもの」
「傍線部の後の内容だけ含まれたもの」
を載せ、ひっかけとするパターンがあります。
この場合、正解は「傍線部の前・後の内容の両方を含んだもの」が正解となります。
文章で書かれていた一部の単語が選択肢に書かれているから、それを答えとする…という安易な選び方をしてしまうと、正解に辿り着けないケースはとても多いです。
まずは傍線部の前と後。
両方ともを読み込んで、正解を積み上げられるようにしましょう。
【テストの範囲】
・平常授業1~5回の内容
・漢字の要step1 p6〜20、p51〜55
・言葉ナビ(下巻)…p14〜28、p46〜54
62A-01 6年生になった君たちへ【知の冒険】
→後述します。
62A-02 日本の伝統文化(論説文)
→日本の伝統文化(特に、◯道とつくもの)の裏に、どのような考え方・狙いがあるのかをおさえる回です。
剣道が「どのようなルールか」ではなく、「何を狙いにしているのか」を中心におさえることが重要です。
62A-03 家族の絆(物語文)
→親との死別・離別、再婚などを通して、どのような「精神的成長」をするのかをおさえる回です。
文章を読み進めて、
【それまでできなかったこと・気づかなかったこと】
【文章全体で自分が変わることになったきっかけ】
【できるようになったこと・気づけるようになったこと】
がおさえられていると良いでしょう。
62A-04 現代社会への提言(論説文)
→時代が進めば進むほど物質的に豊かになるはずだが、精神的な貧しさを抱えているのではないかというテーマが多いです。
「一般的に考えられること」はマイナス、「筆者の考えていること」はプラスと判断されることが多いです。
プラス・マイナスの内容に「どう文章の内容をあてはめるか」がポイントです。
62A-05 戦争があった時代(物語文)
→どの時代を生きているかによって、正しいとされる「常識」や「生活の様子」にズレがあります。
現代の生活を全てだと考えず、書かれている内容をおさえるようにしましょう。
【Aテキストの知の冒険の範囲】
1回のAテキストの知の冒険の範囲は「ひらがな・カタカナ」「間違いやすい言葉」「漢字」です。
◎…重要度 高
◯…重要度 中
△…重要度 低
大問1・大問2 言葉の使い方 ◯
誤「コミニュケーション」→正「コミュニケーション」 など、言葉の使われ方が正しいかどうかを問う問題です。
上記の例のように、間違った表現をどうすれば正しい表現になるのかについても書けると良いですね。
大問3 漢字の読み ◯
雰囲気(ふんいき)、唯一(ゆいいつ)、相殺(そうさい)については特に注意です。
大問4 熟語の使い方 ◯
「不可決」→「不可欠」
「価値感」→「価値観」
「講議」→「講義」
誤答だった問は、必ず正答をチェックするようにしましょう。
大問5 間違いやすい送りがな △
「潔く」「快く」「細かい」「細い」など正しく送りがなが書けるかどうかがポイントです。
これも大問4と同様に、誤答だった問は、必ず正答をチェックするようにしましょう。
大問6 書き順 △
大問7 総画数 △
1999年の開成中で「あまぞんをカタカナで答えなさい」という出題はありましたが…
中学受験においては出題されることがあまり多くない単元です。
「善」「医」「初」「世」「飛」「右」などは出題されたときに問われることが多いです。
大問8 熟語の組み立て ◎
「知っているかどうか」ではなく、「考え方を適切にあてはめられるか」が問われます。
記号で答えられることもあり、よく出るという印象です。
ここでは出題されていませんが、「無電」が打ち消しパターンではなく、「無線電話」の省略パターン…という意地悪な出題があることも。
大問9 対の意味の組み合わせとなっている熟語 ◯
苦楽・明暗・寒暖・因果・公私のうち出来が良くないのは因果・公私。
漢字を見て思いつきにくい問が多いです。
大問10 違った読み方の熟語 △
追従(ついじゅう・ついしょう)、気質(かたぎ・きしつ)などの問です。
あの政治家は人気(にんき)がある。/人気(ひとけ)のない道から帰ってはいけない。
など、「どの読み方のときにどの例文になるのか」をおさえるのが重要です。
入試に出るかどうかでいうと…一部の問は難しすぎて差がつかない、という印象です。
大問11 特殊な漢字の書き方 ◯
「才媛」「梨園」「滋養」「岐路」が少々難しいです。
「熊」「奈落」「井戸」などの易しめな問もあるので、少々難しい字とともにおさえておきましょう。
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