最後の「出題範囲が決まっていて、クラス分けに関わるテスト」となる6月マンスリーテスト。
そんな6月マンスリーについてお話できればと思います。
【国語のテストの形式<毎回内容が同じなので再掲>】
大問1(20点) 漢字の読み書き 10問
大問2(20点) 知識問題 10問
大問3(55点程度)初見の長文問題1 9問程度(選択肢6~7問、抜き出し・記述2~3問)
大問4(55点程度)初見の長文問題2 9問程度(選択肢6~7問、抜き出し・記述2~3問)
ほとんど全てのサピックスのテストに共通していますが、記述以外の「客観系問題」で点数を作り、記述で△を狙っていくのが王道パターンです。
客観系問題は1問4点~6点程度。
平均点が150点中80点近辺になることが多いので、一問正解して偏差値2を獲得するイメージでしょうか。
客観系問題の平均点が低くなると記述の採点が甘く、客観系問題の平均点が高くなると記述の採点が厳しくなる傾向にあります。
特に最近は「2行程度の気持ちの記述」の採点が厳しくなっています。
平常授業11〜14回の内容
漢字の要…p36〜47、p61〜67
言葉ナビ(下巻)…p119〜133
テキストが4回分ですので、分量としては標準です。
対義語と四字熟語、三字熟語の回となっています。
漢字の訓読みの知識があったり、難解な言葉を見て他の熟語を作って意味を類推したり…など、書かれている内容がわからなくても「察する」力があれば、比較的取り組みやすい回であると言えます。
反面、漢字に苦手意識がある子は少々苦しく感じる回です。
四字熟語の表現自体を書いて覚えるなどの作業も大切ですが、「どの熟語がどの意味に結びついているのか」を意識することも大切です。
【Aテキストの知の冒険の範囲】
11回のAテキストの知の冒険の範囲は「敬語」です。
・誰がその動作を行っているのか
・敬語の作り方の基本形を知っているか
・敬語動詞表をきちんとおさえられているか
の3点がポイントとなります。
それら全てがおさえられていないと、得点の差に直結します。
ルールを丁寧におさえる必要があるでしょう。
大問1 敬語動詞表
これを覚えないとどの問題にも太刀打ちできないといって良い、必須レベルの問題です。
表だけで覚えるのが難しい場合、「する」の謙譲語は「い○○」のように、
頭文字・ひらがなの文字数でヒントを出して手を出しやすくするのがおすすめです。
ちなみに正解は「いたす」です。
大問2 敬語についての文章
定義についてはチェックできますが、用意された文章に穴埋めで答えを入れていく形式は、
「人の匂い」がついていて、暗記モノとは相性が悪いと個人的に思っています。
この問題がスラスラ解けなかった場合は、
・10回テキストの知識のまとめのページ
・5年生の時の敬語の回のテキスト
・四谷大塚の四科のまとめ
あたりを使用してルールからおさえ直すのが良いでしょう。
大問3 使われている敬語が何語なのか判定する問題
4年生の頃からお馴染みの形式です。
簡単すぎて出ない、もしくは出題された時に全問正解が求められる のどちらかになるでしょう。
傍線部の動作を「誰が」やっているかチェックして、
・相手→尊敬語
・自分(の身内)→謙譲語
・ご飯など、誰だか指せないもの→丁寧語
と判定する問題です。
大問4 敬語が正しく使われているかどうかの○・×
大問5 敬語が正しく使われているかどうかの○・×
文系科目の○・×問題は扱われている内容が難しくなる傾向にあるので要注意ですね。
「なぜ○か」「×はどう直せば○になるのか」はわかるようにしておくべきでしょう。
大問6 【敬語→ふつうの言い方】
大問7 【ふつうの言い方→敬語】
大問1と大問3の複合問題です。
ここが取れるようになって、大問8・9の形式への挑戦権が出るという印象です。
何語かの判定が怪しければ「大問3」を
敬語の直し方が怪しければ「大問1」と「敬語の作り方」を、見直しする必要があると思います。
大問8 会話文から敬語の間違いを指摘する問題
大問9 会話文から【ふつうの言い方→敬語】の問題
敬語の中では難しい形式…ですが、3点のポイントがおさえられていれば戦えると思います。
大問10 手紙文のルール+敬語
大問11 手紙文のルール○・×
手紙文の問題です。
頭語と結語は、
拝啓 敬具
前略 草々
のセットをおさえれば十分です。
知識のまとめのページに「手紙文」が載っていないことから、重要度はそこまで高くないと見て良いと思います。
【重要な文章テーマ】
14回の「恋愛」のテーマですが、お子様によって出来の差が大きい回であると言えます。
「その情景が想像できず、主人公がとある登場人物のことが好きだと判断できない」
「恋愛という感情がそもそも何なのかが想像できない」
という生徒さんもいます。
事前に状況の説明をしておくと、登場人物の感情も把握しやすくなります。
特定の人物にだけ「吸い込まれるような瞳」「艶のある黒髪」「良いにおいがした」などの表現の描写があったときは、恋心を抱いていると判断して良いでしょう。
次に中学入試における「恋」と「愛」の違いについてです。
「恋」は誰かが誰かを好きになるという恋愛感情ですが、「愛」は家族愛を指す、と増田は教えています。
「目に入れても痛くないほど可愛い」という言葉もありますが、「親は子へ」「祖父母は孫へ」見返りを求めない愛を注いでいます。
もちろん、虐待の話などもあるので、全てのケースにあてはまることはないのかもしれません。
ただ、入試問題は「その学校の先生がこれから入学する生徒に読ませたい文章」からの出題です。
辛い思いをするだけの文章の出題が考えにくいですし、王道のパターンは知っておいて損はないでしょう。
SAPIX6年6月マンスリーについては以下もご覧ください。
SAPIX6年6月マンスリーでおさえるべきポイント!算数編
SAPIX6年6月マンスリーでおさえるべきポイント!国語編
SAPIX6年6月マンスリーでおさえるべきポイント!理科編
SAPIX6年6月マンスリーでおさえるべきポイント!社会編
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