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SAPIX6年7月復習テストでおさえるべきポイント―算数編 Column

SAPIXの活かし方

SAPIX6年7月復習テストでおさえるべきポイント―算数編

2026.06.29

2022年7月5日:投稿
2024年7月3日:更新
2025年7月12日:更新
2026年6月29日:更新

2026年6月28日に夏期講習のコースを決定する組分けテストを受験したSAPIXの6年生。

多くの受験生が並々ならぬ思いを解答用紙にぶつけてきたのではないでしょうか。

それから約3週間。

7月18日には復習テストが実施されます。

このテストによるコース昇降は無いものの、SAPIX生活最後の「範囲のある」テストなので、是非ともここで好成績を残して、夏休みの学習に弾みをつけておきたいところですね。

ここからは7月度復習テストの算数の位置づけや出題傾向、対策などを整理してみましょう。

【7月度復習テストの概要】

実施日程:2026年7月18日(土)
制限時間:50分
配点:150点満点
試験範囲:平常15から平常20の全6冊と算数基礎力トレーニング6月号

平常15 点の移動
平常16 和と差に関する問題
平常17 割合
平常18 速さ
平常19 平面図形総合
平常20 ニュートン算

直近7年の平均点は

2025年 78.5点
2024年 73.1点
2023年 70.8点
2022年 75.1点
2021年 85.1点
2020年 85.2点
2019年 84.8点

となっています。

平均点は78.9点。
サピックスの範囲のあるテストらしい難度になることが多いようです。

【7月度復習テストにおける算数の重要度】

今回の試験範囲は平常15番から平常20番までの全6冊。

4年生前期から6年生前期までの、長い長いSAPIX生活の集大成ともいえる内容です

特に「16和と差に関する問題」・「17割合」・「19平面図形総合」の3冊は、今までは何冊ものテキストに分けて学習してきた内容の実質的な総まとめテキストになっています。

1冊に様々な分野が盛り込まれているぶん、今回の試験範囲の実質的な学習内容は多いと言えるでしょう。

またこれらのテキストは復習内容が中心とは言え、これまでに扱った内容を理解していることが前提に編集されているので、個々の出題内容の難度は高めです。

ただ復習テストは直近1ヶ月のテキストで扱った内容を中心に課されるという特徴から、今回のように扱う知識事項が多い場合は特に、テキストを繰り返し解いて身につけた知識量が点数に結びつきやすいとも言えます。

難度は高くても努力が報われやすいので最後の「範囲のある」テストにはふさわしい回だと言えるでしょう。

なお5年生後半のように毎週のように中学受験頻出の新しい内容を扱っていた時期と比べると、算数の他科目と比べた算数の相対的な重要度は決して高くはありません

算数だけに力を入れすぎず、個々の学習状況や課題に応じて各科目の学習バランスを判断していけると良いでしょう。

【7月度復習テストの算数の試験範囲と各テキストのポイント】

平常15 点の移動

実際の受験において「点の移動」は速さと図形の複合分野として大問単位で出題されることの多い分野で、今回のテキストの難度も高めです。

テキスト内容の最重要事項はB3、C4、D2、E1で扱う「シャドー」ですが、「架空の点を…」と考えるより、「手を動かして相似に気づく」ことがポイントです。

いったんペンを置いて、両手の指先を点Pと点Qに見立てて、速さの比に気を付けながら実際に動かして、視覚的に状況を把握しましょう。

また把握した状況が実際の状況と合致するのか、数値を記入して検証することも必須です。

その他、C3・D3なども状況の把握と検証が問われる学習効果の高い問題です。

問題に応じた解答の仕方を確認しておきましょう。

学習の目安としては、どのレベルの生徒であってもA全、B全、C1.2までは必要です。

偏差値55くらいを目指す生徒なら、特殊な状況を考えるD2やE2以外を正しく理解する必要があるでしょう。

ただD2やE2も設定が珍しいだけで、決して難しいわけではありません。

点の移動に関する基本的な学習姿勢が身についたならば、チャレンジする価値は充分にあるでしょう。

なおE2は慶應湘南藤沢中の過去問です。

平常16 和と差に関する問題

和と差をテーマとした様々な文章題を扱うテキストです。

今まで扱った知識の確認が中心で、そこそこの難度の問題がズラッと並んでいる構成だと言えるでしょう。

今回のテキストで完全に初見の内容としてはD4、A3の「くるった巻き尺」が挙げられます。

「長さを測っているのに、それが実際の長さじゃないなんて…なんやねん!?」と、なんとも混乱してしまいそうな内容ですが、「m」の表記を、くるった巻き尺の場合は「めもり」、正しい長さを示す場合は「メートル」と読み替えることで理解度は深まります。

なお実際の中学受験ではめったに課されない内容なので、もし理解が浅くてもあまり気にしなくても良いでしょう。

その他、3段つるかめの特殊なパターンや、C1の解法の使い分け(消去算かてんびんか?)、C2の3段の平均の面積図、D2の速さと比の整理、D3の集合、E4の計算処理など、解法知識として吸収しておきたい問題が数多く並びます。

このテキストならば、A全て、B全て、C3、E1は、全てのSAPIX生が正しく理解しておく必要があるでしょう。

偏差値60を目指す生徒ならばD3.4とE3以外を正しく身につけられると良いでしょう。

D3、E3のくるった巻尺も理解さえしてしまえば、得点にはつなげやすい分野です。

余裕があれば積極的にチャレンジしましょう。

平常17 割合

食塩水、損益をはじめとする比と割合の文章題の復習テキストです。

平常16の「和と差に関する問題」のテキストと同様に復習内容が大多数で、比較的取り組みやすいでしょう。

「①や四角1と実際の数値の区別」や「式や線分図、面積図、表での整理」など、算数における様々な基本的手法を扱うので、丁寧に取り組み正しい解法を身につけましょう。

個々の問題は2枚目のBプリントくらいから難度が上がります。

このテキストを効果的に学習するには、まずは導入と基本、A全、B4あたりを適切な方法で処理できるようになることが先決です。

その上で「D4、E2.3.4以外」に手を広げていきましょう。

算数の偏差値が60前後取れている状況ならば、掲載されている全ての問題に取り組めると良いですね。

D4やE4のような数学っぽい式処理(いわゆる分配法則・結合法則です)も、難関校を目指すならば必要です。

E2は面積図で状況を視覚化できると捉えやすいでしょう。

平常18 速さ

旅人算を中心とした速さと比の様々なタイプを扱うテキストで、流水算・通過算・時計算などの速さの特殊算は扱いません。

テーマが絞られているとは言え、速さの基本的な概念が身についていることを前提とした構成で、難度はかなり高めです。

新たに身につけたい解法は2つです。

1つめはA4、B2、C2のような往復する状況を比に注目して線分図で整理するタイプです。

矢印の描き方を「⇒」と「→」で区別するなど、視覚的に整理できるよう心掛けましょう。

2つめはB4、D2、E1.2などのタクシーやバイクが行ったり来たりする状況を線分図で整理する方法です。

「どの部分の時間が同じか」「どう距離が対応するのか」など、必要な情報を適切に記入しましょう。

このテキストで扱うべき内容を整理しましょう。

どの生徒にも共通して必要な箇所は、A2.3、B1くらいしかありません。

あとは個々の生徒のレベルに応じた取捨選択が鍵になりそうです。

先述の新出単元も重要ですし、B3、D4、E3のような「歩いたり休んだり」を丁寧に検証する問題も大切です。

もちろん速さと時間の逆比を利用する問題も解きこなせるようになる必要があります。

講師と相談しながら、扱う問題を選択できると良いでしょう。

難度も高いが重要度も高い、なかなか負担の大きなテキストですね。

なおE4は状況を捉えにくいわりに、学習効果はあまり高くない問題です。

こちらは後まわしにしてしまって構わないでしょう。

平常19 平面図形総合

「図形と比・相似」を中心とした平面図形の総復習テキストです。

「辺の比と面積比」や「相似比と面積比」などは常識として身についている状況でしょうか。

土特で扱うことが多い「分野別補充プリント」でも同じ内容を並行して学習しているので、定着を期待したいところです。

完全な新出単元はC1の特殊なおうぎ形くらいでしょう。

こちら最初の段階では中心角を□として丁寧に立式し、逆算して取り組みたいところですが、かなり捉えにくい式処理になります。

「なんだか三角形っぽい!」という感覚も持ちあわせておきたいところです。

なお中学受験では、あまり見かけない問題なので深追いしなくても良いでしょう。

E4の図形の重なりもあまり見かけない問題ですが、重なって見えない部分も丁寧に図に描きこみ、数値を記入すれば、理解はそこまで難しくはありません。

B4やD2の面積比の問題は、1辺の長さを適切に設定することで処理しましょう。

C4やD3の縦・横の相似は分野別補充プリントでもおなじみです。

これまでに扱ってきた内容は確実におさえておきたいものですね。

このテキストの学習内容ですが、平常18と同様に全体的に難度は高いです。

誰しもに共通して必要な問題はA全てとB1.3くらいでしょう。

その他の問題は個々の生徒のレベルに応じて取捨選択を判断したいものです。

なお相似を使い分けるD4(平成初期の開成の過去問です)や対称性を利用するE2、先述の図形の重なりのE4は安定して偏差値60をこえるくらい算数が得意な生徒以外は、後回しにしてしまっても構いません。

平常20 ニュートン算

「ニュートン算」と呼ばれる比の文章題のテキストです。

式での処理のほか線分図やビーカー図など様々な解法がありますが、
『もとの量÷(減る量-増える量)=時間』という「型」で考えられると良いでしょう。

掲載されている問題のパターンは決して多くはないので比較的、学習負担の小さいテキストです。

学習の順序としては、まずは「型」に慣れるためにA1.2.3、B1.2に丁寧に立式して取り組みましょう。

次にニュートン算らしいニュートン算(=はじめの量が与えられていないもの)として、A4、B3、C1.2、D1.2、E1を扱うと良いでしょう。

ここまではどのコースに所属していてもクリアする必要があります。

偏差値55を目指すなら残りの問題全てに取り組めると良いでしょう。

E2.3のニュートン算応用は設定や数値が目新しいものの、型通りに取り組めるので決して難しくはありません。

C3.4、D3、E4は仕事算に近い発想です。

「何」を「どう置くか」を問題に応じて柔軟に設定しましょう。

今回のテキストは全体的に計算量も多くはないので比較的短時間で学習を終えることが出来そうです。

復習テストの準備に充分な時間を割けると良いでしょう。

【7月度復習テストにおける算数の対策】

SAPIX生活最後の「範囲のある」試験です。

いつもの通り、まずは試験範囲のテキストの復習の徹底が最優先です。

問題の優先度は上記の【7月度復習テストの算数の試験範囲と各テキストのポイント】を参考にしてもらえればと思います。

今回の対象テキスト数は普段と同じくらいでも、学習内容が多岐にわたるため、普段の範囲があるテストより量が多いと感じる生徒も多いことでしょう。

ただ扱った内容が多いとそのぶん知識事項中心の試験になるので、今回の復習テストは頑張りがいがありますよ。

テキスト内容の総復習を終えると、だいたいの得手不得手が見えてくることでしょう。

得点を伸ばせそうなテキストから、扱っていないアプローチの問題やデイリーサピックスの冊子にも手を広げて、得点力の更なる向上を目指しましょう。

その後は、もし手に入れられるならば過去問を用いて、時間配分の確認や問われ方の確認をして、対策の完成を目指しましょう。

復習テストが終わると、いよいよ中学受験の天王山の夏期講習が始まります。

算数においては再び受験算数を1周するカリキュラムが組まれています。

難度は更に高まりますが、学習内容についていくことができれば受験算数の知識のレベルも一段と深まることでしょう。中学受験において知識不足という事態は、もはや起こりえません。

ただ先述の通り夏期講習のテキストは非常に難度が高いので、個々の学力や志望校に応じて適切な取捨選択をすることが必須です。

この際にプロの講師が役に立てる場面も多いことでしょう。

もしサポートが必要な場合は遠慮なくおっしゃって下さい。

自律学習サカセルは、頑張るSAPIX生たちを応援しています。

さぁ、夏が来ます。

SAPIX6年7月復習テストについては以下もご覧ください。

SAPIX6年7月復習テストでおさえるべきポイント―算数編
SAPIX6年7月復習テストでおさえるべきポイント―国語編
SAPIX6年7月復習テストでおさえるべきポイント―理科編
SAPIX6年7月復習テストでおさえるべきポイント―社会編

SAPIXに関して、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
塾選びから合格(または転塾)までSAPIX完全解説


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三宅 貴之

この記事を書いたのは...

三宅 貴之

自律学習サカセル代表。
東大寺学園から東京大学に進み、以降は大手集団塾や個別指導塾で講師としてキャリアを積む。
講師としてだけではなく新規事業の立ち上げ→運営→収益化のプロセスも経験し、満を持して自律学習サカセルを創設。
社長としても10年目。

「新しいことを知る」ことを楽しめる好奇心で、その昔、高校生クイズで全国大会の準決勝に進出したことも。

プロ野球、読書、靴、腕時計、ビール、筋トレ…
色々と興味は尽きない中、一番の趣味は、やっぱり仕事。

卒業生との語らいや、娘の成長を日々の楽しみに、
さぁ今日も1日がんばります!

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