サカセルコラム

SAPIX5年6月マンスリーでおさえるべきポイント!理科編 Column

SAPIXの活かし方

SAPIX5年6月マンスリーでおさえるべきポイント!理科編

2024.06.02

2022年6月3日投稿
2024年6月2日更新

6月マンスリーは電気・光・月・運動と難しめの単元が続いています。各テキストのポイントを確認していきます。

ポイント及び問題の重要度を示してあります。

◎:絶対
〇:マンスリー対策としてここまで解いておくとよい
無印:余裕があれば

また図鑑は必ず確認しておきましょう。

時間がない場合や、テスト前日に見ておいた方がよい問題は以下です。参考にしてみてください。

530-09 確認問題[4]
530-10 確認問題[1][2][4]
530-11 確認問題[1][2]
530-12 確認問題[2][3](1)[4]
530-13 確認問題[2][4]

530-09 豆電球と乾電池

中学受験の最重要単元のひとつ、電流の導入です。今回はまだ電流を数値化しなくても解けますが、数値化した方が分かりやすいタイプの生徒さんでしたら数値化して考えた方がよいと思います。

豆電球は電流を通しにくいことを理解する

乾電池は電流を流す力を出すことを理解する(乾電池から電流が出てくるわけではない)

乾電池を直列に増やすと豆電球に流れる電流が強くなることを理解する

豆電球を直列に増やすと豆電球に流れる電流が弱くなることを理解する

このとき電流が分かれるのではなく、回路全体に流れる電流が弱くなることを確認してください。

乾電池を並列に増やしても豆電球に流れる電流は変化しないことを理解する

豆電球を並列に増やしても豆電球に流れる電流は変化しないことを理解する

乾電池に流れる電流が弱いほど乾電池の持ちが長いことを理解する

 (以上確認[1][2][4]~[8])

電流を数値化して考えられるようにする(P2~4)

 まず、直列回路をマスターしましょう。
 乾電池の個数に比例、豆電球の個数に反比例します。
 並列回路はお互い関係なく電流が流れるので、かくして考えます。(テキストでは点線になっています)

1.並列をかくす
2.豆電球に流れる電流を書き込む
3.豆電球から電流を流して乾電池に流れる電流を書き込む

 この内容は拙著「書けば解ける!中学受験 直感の理科」に詳しく書きましたのでよろしければ参考にしてみてください。

ショート回路と電流が流れない回路を見つけられるようにする(確認[4])

 ショート回路:とても強い電流が一瞬流れる。電池がダメになる
 電流が流れない回路:向きが決まらないので電流が流れない

豆電球の構造と各部の名前を覚える(確認[3])

最重要ポイントは豆電球・乾電池が直列/並列になったときに豆電球に流れる電流がどうなるか、です。

確認[2]は穴埋め形式になっているため、出題者が何を答えてほしいのか汲み取れずに苦労する子が続出します。内容が理解できていればOKです。

確認問題[8]はマンスリーの過去問です。

◎確認問題[1]~[4]
◎デイリーステップ[2][4][6]
◎530-10のデイリーチェック、デイリーステップ[1]
〇確認問題[5][7][8]

530-10光の進み方

電流と月という最重要単元に挟まれているため、ポイントは少なめです。

光の三原色を覚え、色の見え方について理解する(確認[1][7])

光の屈折のルールを理解する(確認[2])

 サピックスの授業でも使っている先生がいる方法を紹介しておきます。

 光の速度は空気中>水中、空気中>ガラス中 です。

 光が左右に車輪の付いた車に乗ってやってくると考えます。

 空気中から水に入るとき、水に先に入った方の車輪が遅くなるので図のように曲がります。

 ※泥沼に車輪を取られるようなイメージです。

水中から空気中に出る場合は、先に出た方が速くなるので、図のように曲がります。

プリズムなら図のようになります。

「ガラスに入る光と出る光が平行になる」と覚えている子がいますが、それは光が入るガラス面と光が出るガラス面が平行なときだけです。

ピンホールカメラについて理解する(確認[4])

 ◎光の直進の性質を利用したものであることを理解しておく

 ◎スクリーンに像をかいて考えられるようにする

 ◎スクリーンの後ろから見ることを知っておく

 ◎スクリーンを動かしたときの像の大きさや明るさの変化を判断できるようにする

 ◎物体を動かしたときの像の大きさや明るさの変化を判断できるようにする

 ◎穴の大きさや形を変えたときの像の大きさや明るさの変化を判断できるようにする

◎確認問題[1][2][4]
◎デイリーステップ[2][4][6]
◎530-11のデイリーチェック、デイリーステップ[1]
〇確認問題[3][5][7]

530-11 月①

1にも2にも月の公転図を使いこなせるようにすることが目標です。つまずく子が多く、6年生になっても実は分かっていなかった…ということはよくあります。理解が難しい場合は6年生になってからでも間に合いますが、できれば5年生のうちにマスターしておきたいところです。確認問題の[5]~[8]はマンスリーの過去問です。

地球の自転と月の公転の向きを覚える(確認[2][4][5]~[8])

月の公転図に影をかき込み、地球から見た月の形を判断できるようにする(確認[2][4][5]~[8])

◎月の公転図の地球に時刻をかき込み、南中時刻が判断できるようにする(確認[2][4][5]~[8])

◎月の満ち欠けの順がいえるようにする(確認[1])

◎月の満ち欠けの周期が約30日であることを覚え、公転図を使って「上弦の月から新月までは22日」といった判断ができるようにする(確認[2][4][5]~[8])
 一周約30日なので1/4は7.5日、月の公転は反時計回りであることも意識できるようにしてください。
 マンスリーで頻出です。

月や太陽の知識事項を覚える(確認[3])

◎確認問題[1][2][4][5]
◎デイリーステップ[2][4][6]
◎530-12のデイリーチェック、デイリーステップ[1]
〇確認問題[3][6][7]

530-12 月②

半分は月の公転図の利用のつづき、もう半分は月の応用知識です。かなり難しい内容です。

月の公転図を利用して時刻と方位を使いこなせるようにする(確認[1][4][5][6][7])

 例)夕方→18時→18時のところに方位をかき込む

月の出/入りの時刻から月の形を判断できるようにする(確認[4][7])

 ・月の出から約6時間後に南中するので南中時刻が分かる→公転図を利用して形を判断
 例)月の出15:05 月の入り3:10
  15+6=21
  21時に南中

月の自転周期と公転周期を覚える(確認[2])

月の裏側が見えない理由をいえるようにする(確認[2])
 月の自転と公転の周期と向きが等しいから です。
 このとき月の自転と公転の周期だけでなく、向きも同じであることを書かないと×になるので注意しましょう。

毎日同じ時刻に見ると12度東にずれることを覚える(確認[2])
 上位生はその理由(月の公転)もいえるようにしましょう。なぜ12度になるのか、計算で求められるとさらによいです。
 360÷30(月が見かけ上1回転するのにかかる日数)=12(度)

月の南中時刻は毎日約48分遅れることを覚える(確認[2]) 
 ここも上位生は計算で求めて確認しておくとよいでしょう。

日食は新月の日に/月食は満月の日に起こることを覚える(確認[3])

日食は右(西)から/月食は左(東)から欠けることを覚える(確認[3])
 日食/月食はかなり難しい内容で、5年の最後や6年でじっくり扱われますので、この時期は上記の2つを覚えておけばOKです。

確認問題[8]に登場する図は現在あまり使われていません。月の公転図に集約して考えるのがおススメです。
確認問題[5]~[7]はマンスリーの過去問です。

◎確認問題[1][2][3](1)[4][5]
◎デイリーステップ
◎530-13のデイリーチェック、デイリーステップ[1]
〇確認問題[3](2)~(4)[6][7]

530-13 物体のいろいろな運動

斜面を転がした球の速さなどを考える単元です。日常生活の感覚では空気抵抗や摩擦がありますが、中学受験の段階ではこれを考えません。ポイントをしっかりおさえてから考えるととても簡単な単元です。条件をしっかり確認して「惑わされないように」取り組むとよいでしょう。

一定時間ごと(0.2秒おきなど)の物体の動きを記録した図から速さの変化を判断できるようにする。(確認[1][2][5])
 一定時間に進む距離=間隔 が大きいほど速い

一定時間(0.2秒おきなど)の物体の動きを記録した図から速さを求められるようにする(確認[1][2])

平均の速さとは何か理解する(確認[1][2])
算数で登場する平均の速さとは異なります。理科では等速で動くものだけではなく刻一刻と変化する速さ(加速や減速)も考えます。このとき、進んだ距離を時間で割るとその区間の平均の速さが求まります。逆にいうと平均の速さしか求めることが出来ません。

現時点で理解するのが難しい場合は、いったん普通の速さと同じように求めればよい、と思っておいてもよいでしょう。

速さを決定する条件を調べる実験を理解する(確認[2][3])
 速さが重さによって変化するかを調べるにはどの実験とどの実験を比較すればよいですか
 というような理科の定番実験の考え方をマスターしましょう。
 比較する条件以外はそろっているものを比べる ができればOKです。

速さは高さだけで決まることを理解する(確認[2][3][4][5])
 重さや角度は関係ないことをしっかり覚えておきましょう。問題はあの手この手でだまそうとしてきます。

◎条件を変えた実験結果の表から規則性を読み取れるようにする(確認[4][6][7])

正比例パターン
変化しないパターン
平方数倍パターン

があります。

特に高さが4倍9倍16倍…になると速さは2倍3倍16倍…になるという平方数を使った規則性は初めてですのでしっかり理解し、使いこなせるようにしましょう。

◎衝突させる実験で、ぶつけられた物体の動く距離はぶつける物体の高さと重さで決まることを理解する(確認[4][7])
ぶつけられる方の物体の重さも関係しますが、今回のテキストには登場しません。
角度は関係ありません。

台から飛び出す物体の飛距離は高さだけで決まることを理解する(確認[6])
 実験結果が示されるので覚えなくてもよいですが、知っている状態の方が解きやすいでしょう。

◎確認問題[1]~[5]
◎デイリーステップ[2][4][6]
◎530-14のデイリーチェック、デイリーステップ[1]
〇確認問題[6][7]

SAPIX5年6月マンスリーについては以下もご覧ください。

SAPIX5年6月マンスリーでおさえるべきポイント!算数編
SAPIX5年6月マンスリーでおさえるべきポイント!国語編
SAPIX5年6月マンスリーでおさえるべきポイント!理科編
SAPIX5年6月マンスリーでおさえるべきポイント!社会編

SAPIXに関して、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
塾選びから合格(または転塾)までSAPIX完全解説


にほんブログ村にも参加しています。ぜひ下のバナーをワンクリックで応援もお願いします!

関連記事

齊藤弥生

この記事を書いたのは...

齊藤弥生

指導歴 約25年

個別指導講師/家庭教師→日能研講師→個別指導講師/家庭教師
結果の確実性と生徒や一緒に組んだ算数講師に合わせる柔軟性で重宝される。

理科が好き。仕事を通して理科好きを増やすのが野望。
そのためにテストで数字を上げる、合格に導くといった仕事はそれをいちばんにしている講師以上のレベルを目指している。
個人の趣向はあるので、理科の内容自体にあまり興味が持てない子に対しては「好きではないけど点が取れる科目」を目指す。こういうものが好きな人もいるんだな、と多様性を感じてもらえればさらにうれしい。

趣味は坂巡りと買い物。坂や崖の写真を撮っているとたまに怪しまれるため、マニアな行動をするときはなるべくオシャレをして出かけます。

同じ筆者の記事を見る

人気の記事