2022年11月18日投稿
2023年11月15日更新
2024年11月7日更新
中学受験の結果に直結する5年秋の学習も佳境。
毎週のように各科目で難度および重要度が高い内容が続いていますが、皆様の学習の進捗状況はいかがでしょうか。
きっと日々の勉強に追われていることでしょう。
そんな中、早くも次の11月度マンスリー確認テストが近づいてきました。
今年度は11月15日の金曜日に実施予定ですね。
28番のテキストを学習してから科目によっては2回の週末をはさめるなど準備期間も確保できるので、是非とも充分な準備を重ねた上で試験に挑みましょう。
さて、ここからは11月度マンスリー確認テストに向けた算数の学習を中心にお話ししていきます。
【SAPIX5年生 11月度マンスリー確認テスト 概要】
・制限時間50分で150点満点
・小問数は25~30問
・基礎トレ10月号と平常25~平常28を中心に出題
・過去4回の平均点
2023年:82.3点
2022年:84.3点
2021年:86.3点
2020年:86.8点
【11月度マンスリー確認テストの重要度】
今回の試験範囲は「比と図形」と「速さの特殊算」が中心です。
いずれも中学受験における最頻出分野なので、もしかするとSAPIX生活全てのマンスリー確認テストにおいて、算数の出題範囲に限れば最重要とも言えるかもしれません。
非常に重要度が高い内容が並ぶので、入念に準備をした上で臨むことが、中学受験における基礎学力の向上に直結します。
【各テキストのポイント】
平常25 総合 (21~24)
夏期講習明け以降の平常テキストの復習回とは言え、今回は新出内容も数多く見られます。
既習内容の解法を確認した上で、A2・B4・D1の「平均の速さ」とC3の時計算の「針が線対称」の解法を正しく理解できればこのテキストは卒業ですが、なかなか難度は高いでしょう。
学習内容に関しては、どのレベルの生徒でもC3・D2・D3以外は正しく理解しておく必要があります。
その上でSAPIX偏差値で55以上を目指すなら「アプローチ編」および「確認編」は全て解けるようにしておきましょう。
平常26 比と図形 (1)
中学受験における「平面図形」の最重要テーマである「相似」の導入テキストです。
まずは「形が同じで大きさが異なる」という相似の常識を身につけましょう。
今回のテキストではB3で「ピラミッド型の相似」「砂時計型の相似」を当たり前のものとし、次にC1で「相似比と面積比」の関係を正しく捉える流れが適切です。
その後は様々な問題に触れることで、相似の「視点」を養っていくことが今後の学力の向上につながります。
こちらは「BASIC平面図形2」の3章および4章を併用して学習することで、理解を深めることが可能です。
もう1つのテーマである「縮尺」は、「長さが何倍になったか(=相似比)」であることを正しく理解しましょう。
面積比は相似比を2回かけたものになりますね。
今回のテキストで長さや面積の単位換算を完璧におさえ、その上で分数で計算を工夫して処理量を減らすことが目標です。
このように平常26比と図形(1)は、なかなか負担の大きなテキストですが、どの生徒もまずはA1、B1,2,3、C1,3を常識レベルまで昇華させることは必須です。
偏差値50を越えるためには、次にC2、D1を正しく理解しましょう。
偏差値55レベルを目指すにはD2やD3も克服すべき問題です。
平常27 比と図形 (2)
「平面図形と比」のうち、特に「辺の比と面積比」に注目して解く重要テキストです。
夏期07の「比と図形」でも基本的な事項を扱っていますが、相似の理解も踏まえてより踏み込んだ出題構成になっています。
こちらはBASIC平面図形2の1章および2章を併用して理解を深められるとなお良いでしょう。
掲載されている問題はいずれも受験レベルでは典型題ばかりで、特にA3、B1、B2は今の段階で常識として吸収しておく必要があります。
今回のテキストで初めて扱う「影」の問題は正面から見た図で整理しましょう。
今は基本問題しか扱いませんが、これから難度が上がった時に対応するためにも丁寧な学習姿勢から身につけておくことが大切です。
C4のような「1つの図形の中で複数の相似を見つけて利用する」という視点も、今後の受験勉強において幾度となく出てきます。
柔軟な考え方を意識していきましょう。
このように今回のテキストは重要問題ばかりが並ぶので、偏差値50を目指すという段階の生徒であってもAからCまでは全て正しく解きこなせるようにしておきましょう。
偏差値55を目指す場合はD1,D2まで、60以上を目指す場合はD3まで取り組みたいところです。
平常28 流水算
速さの特殊算の「流水算」の導入テキストです。
「上り」「下り」「静水時」を明確に区別して整理することと、「状況を表す線分図」で視覚的に整理することが必要です。
また「誰の上り/下り」や「単位」等を意識して丁寧にメモすることで精度の向上を図りましょう。
こちらのテキストはBASIC速さの5章を併用することで理解を深めることが可能です。
流水算は今後は比の使用頻度が上がったりダイヤグラムを活用したりするなど、ドンドン難度が上がっていきます。
現時点でC2までは確実に理解しておきましょう。
その上で偏差値50を目指すならC3まで、偏差値55を目指すならD1まで、偏差値60を目指すならD2まで全て解きこなせるようにしておきたいところです。
【対策】
まずはSAPIXにおける学習の基本姿勢であるテキスト内容の徹底理解が必須です。
今回の試験範囲はBASICが完全に対応しているので、類題演習の機会も設けやすいことでしょう。
SAPIXのテキスト内容の深化より先にBASICで解法の定着の徹底を図っても良いですね。
また今回の分野は、塾によって教え方や用語の差異が小さめなので、他塾の問題集を併用して学習することも有効です。
設定や問われ方、視点が異なる問題も見られるので、より柔軟な対応力を身につけることも期待できそうです。
仕上げとしてマンスリー確認テストの過去問を用いても良いですが、2019年からカリキュラムが大幅に変更になっているので注意が必要です。
カリキュラム改定以前は「28流水算」は10月度マンスリー確認テストの範囲として課され、一方の「26比と図形(1)」「27比と図形(2)」は12月度マンスリー確認テストの範囲として出題されています。
また、2020年から2023年までは「29通過算」までの5冊が試験範囲だったので、内容が完全に合致した過去問は2019年くらいしかありません。
今回は、過去問よりもテキストの反復で仕上げたほうが良いでしょう。
勝負の5年の秋を頑張る受験生の皆さんを応援しています!
SAPIX5年11月マンスリーについては以下もご覧ください。
SAPIX5年11月マンスリーで押さえるべきポイント!算数編
SAPIX5年11月マンスリーで押さえるべきポイント!国語編
SAPIX5年11月マンスリーで押さえるべきポイント!理科編
SAPIX5年11月マンスリーで押さえるべきポイント!社会編
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塾選びから合格(または転塾)までSAPIX完全解説
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