お盆休みはちゃんと遊んでちゃんと復習できたでしょうか?
受験算数の要である比と割合がたくさん詰まった夏期講習のテキスト。
お休み期間にしっかり復習できた人は今後の学習をより価値のあるものできるでしょう。
とは言えまだ5年生。小学生にとっては楽しい楽しい夏休みですからね、旅行や帰省した方も少なくないはず。ただ…
2024年度夏期講習マンスリー確認テストは8/26(月)に実施予定です。
講習が終了して翌々日・・・なかなかハードな日程ですよね(-_-;)
お休み期間に思うように勉強できなかった人は残りの10日間ほど、01~09の復習も併せて頑張りましょう!!
さて、今回で最後になるサピックス夏期講習テキスト学習のポイントVol.3
今回は以下の学習のポイントを見ていきます。
N51-10 円と多角形
N51-11 線対称・点対称
N51-12 点の移動
N51-13 立体図形⑵
N51-14 比と割合⑷
【N51-10番 円と多角形】
★偏差値50以上をめざすならA~C3まで
★偏差値55以上をめざすならA~D3まで取り組もう
①多角形と角度(A1.3、B1、C1.2)
4年生で習った以下の多角形の公式は覚えていますか?
●□角形の内角の和=(□-2)×180°
●□角形の対角線の本数=(□-3)×□÷2
●外角の和=360°
当時は覚えていてもあやふやになっている部分もあるでしょう。再度確認し、正確に覚えておきましょう。
②円(A2.4、B3.4、C4、D2.3)
●円を転がす(A4、B4、D2)
⇒必ず作図をして解いていきますが、図形の周りを適当にぐるりとひとまわりに描いてしまったり、垂直な線が引けていない生徒さんをよく見かけます。以下のように『転がる辺に対して垂直な線を引く』というセオリーを守って描いていきましょう。
例えばD2
●半径の長さが求まらなくても(A2、B3、C4)
⇒半径の長さが出ていないので□を使って式を立ててみましょう。
例えばC4
半径の長さが求まらなくても円の面積に必要な半径×半径がわかれば答えにたどり着くことができますね。
●正三角形を利用する(B2、C3、D1)
⇒円の中心から弧までの長さ(半径)は全て等しいという性質を利用して作図をしていきましょう。
例えばD1
おうぎ形が出てきたらとにかく円の中心から弧に向かって補助線を引いてみると何かに気づけることが多いですよ。覚えておきましょう!
【N51-11番 線対称・点対称】
★偏差値50以上をめざすならA~C1まで
★偏差値55以上をめざすならA~D1まで取り組もう
①線対称(A1.3、B3、C1.2、D1)
⇒「対称の軸」を中心として折り曲げた時にぴったり重なる図形を線対称な図形といいます。なお、正偶数角形は線対称かつ点対称になることも頭に入れておきましょう。作図をする際は対称の軸からの距離に注意してていねいに描いていきましょう。
左右対称な図形になるのでイメージはしやすいかと思います。
②点対称(A2.4、B4、C1.2)
⇒180°回転させた時に同じ形になる図形が点対称な図形です。また、対応する点同士を結んでできる交点を「対称の中心」といいます。作図をする際は各頂点から対称の中心を通る線を引き、対応する点を描いて結んでいきましょう。慣れてきたら対称の中心からの距離を数えて点を描いていってもいいでしょう。
例えばC2
③線対称か?点対称か?(B2)
⇒この単元をたまーに入試問題で見かけますが、B2のような問題が出題されている印象です。
単純ですが正答率はあまり高くありません。まず全ての図形に線対称であれば『せ』、点対称であれば『て』、どちらの性質もあれば『せ・て』、どちらでもなければ『✕』を書いていき、仕分けてしまうのが一番ミスを防ぎやすいでしょう。
①長方形 ⇒せ・て
②平行四辺形⇒て
③直角三角形⇒✕
④ひし形 ⇒せ・て
⑤正十角形 ⇒せ・て
以上のことから答えは①④⑤になります。
他の単元に比べるとめんどうな計算もなく、易しい内容でしたね。
ただ、細かい作業が必要なので、ていねいに取り組みましょう。
【N51-12番 点の移動】
★偏差値50以上をめざすならA~C1まで
★偏差値55以上をめざすならA~Dまで取り組もう
①図形上を進む(A3、B3、C1)
⇒点の移動の一番スタンダードな問題です。
長方形、三角形、台形と図形が変わっても考え方は変わりません。
面積を求めるのではなく、グラフを正確に読み取り、比を使って解いていきましょう。
例えばC1⑷
1200:4800=1:4
④=20
①=5になるので1回目は5秒後
4⃣=25
1⃣=6.25になるので2回目は60―6.25=53.75秒後とわかります。
②2点の動きを追う(A1.2、B1.2、C2、D1)
⇒2点の動きになるので速さの考え方を使って解きましょう。
ただ、B1.2、C2は小問ごとに必ず図を描いて2点が動いた様子を可視化して解き進めましょう。
例えばB2
(50+85)×40÷2=2700㎠
PとQの進んだ距離の和は105㎝になるので105÷(5+2)=15秒後
PとQの進んだ距離の和は105×2=210㎝になるので210÷(5+2)=30秒後
点の移動はとにかく作図が大事です。めんどうでもていねいに描いて解いていきましょう。
【N51-13番 立体図形⑵】
★偏差値50以上をめざすならA~C2まで
★偏差値55以上をめざすならA~D2まで取り組もう
①同じ深さにする(A1、C2)
⇒今までは底面積を求めて合体させていたと思いますが、今回からは比を使いましょう。計算も楽になりますし、より簡単に解き進めていけますよ。
例えばC2
②棒を入れていく(A2.3、B3、D1)
⇒こちらの基本的な考え方は以前ご紹介した「SAPIX新5年4月マンスリーでおさえるべきポイント!算数編」に詳しく解説しているので参考にしてください。
ただ、①と同様に底面積の比を使った解き方もしっかり練習できるといいでしょう。
例えばB3
図を入れたい10
★の部分の面積が同じで底面積の比が㉕:㉔なので高さの比は逆比の
になり、
とわかります。
以上のように比を使うと面積を求めなくても簡単に計算することができますね。
はじめのうちは難しいと感じるかもしれませんが、正しく使えるとかなり楽に求められるようになるので積極的に使っていきましょう!慣れるためには練習あるのみです!
なお、D1も同じ内容の問題になります。円柱ですが3.14は計算する必要がないことに気づいてほしい・・!比の使い方に慣れたらぜひ練習してみましょう。
③水量グラフ(A4、B2、C3、D2)
⇒以前から言われていると思いますが、水量グラフの問題は必ず正面から見た図を描くことが大切です。どの部分にどのくらいかかって水が入ったのか、グラフを見ながら時間を書いていきましょう。そしてこの内容も比を使います。今までは「一定量×時間」や「たて×横×高さ」を使って水の体積を求めていましたが、時間の比と長さの比を使うだけで答えを求めることができます。
例えばC3
⑴横の長さが同じである上下の赤いお部屋の時間の比を見てみましょう。
上:下=72:216
= 1:3になるので
④=96cm
③=72cmとわかります。
⑵下側の高さが同じである左右の青いお部屋の時間の比を見てみましょう。
左:右=180:36
= 5:1になるので
6⃣=120cm
1⃣=20cmとわかります。
⑶左下の横の長さが同じである上下の緑のお部屋の時間の比を見てみましょう。
上:下=60:120
= 1:2になるので
とわかります。
⑷左下の高さが同じであるオレンジの左右のお部屋の時間の比を見てみましょう。⑵でEFの長さを20cmと求めているのでCDは120-(60+20)=40cmとわかります。
とわかります。
以上のように比を使っていくと体積を使わず、とてもシンプルに解き進めることができますね。ここで重要なのはどこのお部屋を比べればいいのか、ということですが、N51-07「比と図形」でご紹介した③の内容と同じ理屈です。必ず高さや横の長さが同じお部屋に注目しましょう。
慣れるまでは難しく感じるかもしれませんが、使いこなすことができれば格段に計算が楽になるので繰り返し練習がんばりましょう!
【N51-14番 比と割合⑷】
★偏差値50以上をめざすならA~Cまで
★偏差値55以上をめざすならA~CすべてとD2に取り組もう
比と割合⑴~⑶の総合回になっていますね。
比の基本、食塩水、損益が出題されているのでしっかり復習して、迫るマンスリーに備えましょう。もしご不明な点があれば夏期講習テキスト学習のポイントVol.2をご参照ください。
以上が夏期講習テキスト学習のポイントVol.3になります。
今までに習ったことのある単元が多く、復習がメインになりました。
「線対称と点対称」は初出の単元でしたが、ハードな内容が続いていたのでお絵描きしながら楽しく取り組めたのではないでしょうか(^^♪
最後の「比と割合⑷」は⑴~⑶のまとめになっていたのでマンスリー前の定着の確認にはもってこいのテキストになっていたと思います(よく考えて組まれていますね)が、スラスラ解き進められましたか?
努力してきたみなさんなら正しい理解、正しい解法を身につけられていることでしょう。
さぁ、長かった夏期講習も終わり、残りの夏休みは遊びまくるぞ~!!!
なんて思っていたら大間違い😱
Vol.2からにおわせてきましたが、夏期講習マンスリー確認テストはもうすぐそこです!講習が終わった翌々日です!8/26です!(しつこい)
前日の25日はN51-05~09を中心にした復習Dayにしましょう。(基礎トレの7月号もお忘れなく‥)夏の集大成ですからね。納得のいく結果を残して秋を迎えましょう!
やっとテストが終わった!と思ったらすぐに平常授業が始まります。
28日が「平常20番」になるので忘れ去っている「平常19番テキスト」の復習をしておきましょう。
後期はさらに受験算数っぽい単元が続きます。相似、時計算、流水算、通過算、倍数算、ニュートン算など重要な内容が多く大変ですが、毎単元しっかり定着させられるよう頑張っていきましょう!
これにて3回にわたってお送りしてきた、夏期講習テキストの学習のポイントは完結です。少しでもみなさんの学習にお役に立てば幸いです。
もし学習法に疑問があったり、テスト結果をどう捉えたらいいかわからなかったりした場合は、お気軽にご相談くださいね。
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算数 夏期講習テキスト学習のポイントVol.1はこちら
算数 夏期講習テキスト学習のポイントVol.2はこちら
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