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SAPIX(サピックス)のマンスリーテスト完全解説|特徴・範囲・難易度・対策ポイントまとめ Column

SAPIXの活かし方

SAPIX(サピックス)のマンスリーテスト完全解説|特徴・範囲・難易度・対策ポイントまとめ

2022.04.05

SAPIXのマンスリーテストは、日々の学習成果だけでなく「理解の深さ」まで試される重要な試験です。毎月実施されるこのテストは、コース昇降にも直結し、受験期の基礎力を固める役割を担います。本記事では、試験の特徴から重要性、対策までをわかりやすく解説します。

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マンスリーテストって、そもそも何だ

SAPIXにおいて新4年生から6年生の冬休み前までに原則として毎月のペースで実施される「試験範囲があり」「制限付きのコース昇降もある」テストです。

厳密には6年生の6月まではマンスリー「確認」テストとして上記のルールで実施され、6年生の夏期講習明けからは、マンスリー「実力」テストと名称が変わり「試験範囲無し」「昇降の制限無し」という、組分けテストと同じような位置づけになります。

SAPIXでも「実力テスト=学力全般の把握を目的としたテスト」と説明されており、特定範囲の暗記ではなく、これまで学習してきた総合的な思考力や応用力を測る位置づけとして扱われています。実際、実力テストでは年度カリキュラム全体から幅広く出題されるため、基礎から応用までの理解度をバランスよく確認できるのが特徴です。

なお1・3・7月の「組分けテスト」が実施される月には「復習テスト」が実施されます。マンスリーテストとの違いは以下の通りです。

マンスリー実力テスト→「試験範囲がない」「制限なしのクラス昇降がある」
復習テスト→「試験範囲がある」「クラス昇降がない」

SAPIXでは、「復習テスト」は授業で扱った範囲の定着を確認するためのテストとして明確に位置付けられており、授業理解が正しく進んでいるかを見極める重要な役割を担っています。とくに理科・社会の知識事項や算数の基礎問題など、範囲が定まっている分“取りこぼしが許されない確認型テスト”として扱われることが多いです。

「復習テスト」の難度や重要度は「マンスリー確認テスト」と同等です。昇降が無いからといっても気を抜かないよう、入念に準備をしたうえで挑みましょう。

SAPIXの各テストの位置づけをまとめると、下記のようになります。

テスト名試験範囲昇降制度位置づけ難易度の特徴
マンスリー「確認」テスト原則5冊で、4冊の回もあれば講習を含んで膨大な回もあり制限ありで昇降毎月の理解度測定安定した難度(平均5〜6割)
マンスリー「実力テスト範囲なし制限なしで昇降実力測定難易度高め
復習テスト原則5冊で、4冊の回もあれば講習を含んで膨大な回もあり昇降なし定着度の確認難度はマンスリー確認と同等
組分けテスト範囲なし大幅昇降あり最重要コース分け難易度が大きくブレる

さて、ここから先の内容はマンスリー「確認」テストに関して話していきます。

マンスリー確認テストの重要性

SAPIXにおいてマンスリー確認テストは受験結果との相関性も高い、きわめて重要な試験と位置付けてられています。

日々の学習では、もちろん毎回の授業内容の確認テストであるデイリーチェックは重要です。各科目の毎週の基本的な学習内容を、デイリーチェックで確認・定着させることがSAPIXの学習における基本になります。

ただマンスリー確認テストは約5回分のテキストの総復習としての知識事項の定着だけではなく、概念を正しく理解しているか、図や表から読み取ることが出来るのか、より実践的な理解を問われる構成になっています。

一問一答的な暗記ではなく、正しく深い理解が問われるからこそ、6年生後半の受験期を戦うための基礎学力の定着につながる重要な試験であると言うことが出来るでしょう。

マンスリー確認テストは、単なる知識確認にとどまらず、「思考整理力」「資料読解力」「条件把握力」といった入試本番で求められる基礎能力を確実に鍛えるテストとして位置付けられています。特に算数の複合条件問題や理科・社会の資料問題など、暗記だけでは突破できない形式が多く、毎月のテストを通じて“考える力”を自然と積み上げられる点が大きな特徴です。

またマンスリー確認テストはSAPIX生の勝負強さの礎にもなっています。

マンスリーの結果と入試本番の得点力には明確な相関があることが、複数の学年の成績推移分析から確認されています。マンスリーで安定して得点できている生徒ほど、6年後半の実力テストやサピックスオープンで確実に結果を残す傾向が強く、毎月の積み上げがそのまま受験本番の実力として身についています。

競争が厳しい昇降テストが毎月あることで学習に強制力が生まれ、高い基礎学力をより確実に養成することにつながります。また緊張感のあるテストを数多く受けることによって、試験時の緊張のほぐし方や力の発揮の仕方を自然と身につけられているSAPIX生は多いです。

頑張った分だけ結果につながり、モチベーションの向上にもつながるマンスリー確認テストを、組分けテストやサピックスオープンよりも重要と考えている講師は多いです。御多分に漏れず僕も、6年生の7月までは、とにかくマンスリー確認テストと復習テストに照準を絞って学習を進めることがSAPIX生にとって最重要であると考えています。

この昇降制度が、毎月の学習に適度な緊張感をもたらし、自然と一定以上の学習ペースを維持できるように働く点は、SAPIXの指導方針の中でも明確に説明されています。

サカセルでも、「マンスリーと復習テストが最も重要な学習指標になる」という方針をとっております。日々の学習リズムから月単位の目標設定まで、マンスリーを軸に進めることで模試や入試に必要な基礎力が安定して伸びていきます。

マンスリー確認テストの昇降基準

SAPIXではマンスリーテストの合計点のみで明確にコースが分けられます。

授業中の学習姿勢や前回までの試験結果などは一切加味されないので、平等で納得のいく昇降テストと言えるでしょう。

ただ昇降は無制限ではなく、コース昇降の幅の基準が決まっています。それが

「校舎のコース数×0.2を四捨五入」

です。例えば全10コースの校舎なら上下2コースまで、全24コースの校舎なら上下5コースまでといった設定です。

直前の学校行事や習い事の大会、病気や怪我などが原因で、充分な準備が出来ていないケースでも受けてほしいというSAPIXの意図も垣間見ることが出来ますね。なおコース昇降に関わるテストを2回連続で欠席すると自動的に1コース降級になるので気を付けましょう。

昇降制度は、子どもたちの学習に対するモチベーションや緊張感に直接影響を与えるため、保護者があらかじめ仕組みを正確に理解しておくことがとても重要です。

自律学習サカセルでは、保護者から寄せられた相談例をもとに「昇降幅は校舎の規模に比例して変動しやすい」「学年が上がるにつれて昇降幅も大きくなる傾向がある」などの具体的な傾向を丁寧に解説しています。こうした背景を知っておくことで、日々の学習管理やテストへの向き合い方をより合理的に整えやすくなり、子ども自身も過度に不安にならずに学習ペースを維持できるようになります。

マンスリー確認テストの出題範囲

マンスリー確認テストは、その月の学習事項の定着度を測るものなので、テキスト内容に沿った出題が中心です。

試験範囲は直近に学習したテキスト5回分と算数の基礎力トレーニングが標準となりますが、各講習後のマンスリー確認テストでは講習内容も試験範囲に含まれるので該当範囲は広くなります。

特に、SAPIXの夏期講習は4年生・5年生ともに扱う単元数が非常に多く、広い範囲を短期間で学ぶ構成になっています。そのため、講習後のマンスリー確認テストでは、講習内容すべてが出題範囲に含まれることになり、「実質的に実力テストに近い性質を持つ」と言われています。講習明けのマンスリーは、範囲がただ広いだけでなく、短期間での吸収と定着が求められるため、例年難度が上がりやすいです。

夏期講習後の4・5年生夏期講習マンスリー確認テストなどは非常に範囲が広い一方、充分な準備期間を設けることは難しいので、実質的には実力テストという側面も色濃くなります。

マンスリー確認テストの難易度

マンスリー確認テストにおいては、どの科目でもテキストに掲載されている知識事項がそのまま問われることは、あまり見られません。扱った知識事項を下地に、適切に思考を組み立てられるかが問われる出題になっています。

したがって授業中の確認テストであるデイリーチェックで得点できていても、マンスリー確認テストで高得点を上げられるとは限らない点、注意が必要です。ただ毎回のデイリーチェックで高得点を取れていないと、絶対にマンスリー確認テストでは好成績を取れないことは自明です。

デイリーチェックで7割以下の状況が続いている場合、基礎理解が十分でないまま応用的な形式に挑むことになるため、マンスリー確認テストでは苦戦しやすいとされています。マンスリーは暗記で解ける一問一答とは異なり、“理解した知識を使いこなす力”が求められるテストです。そのため、ただ覚えるだけでは対応できず、基本問題を自力で再構築できるレベルまで引き上げる学習が重要になります。

各科目の平均点は6割弱になることが多いです。

4~6年のマンスリー「確認」テストに絞って過去データを集計してみたところ、合計点の平均は285点/500点ほどになりました。

もちろん各科目を見ていくと平均点が4割台になったり、逆に7割を超えたりと少々の上下動はあります。

ただ合計点だけに注目すると、どんなに低い回でも5割の250点を割り込むことはなく、高い回でも稀に6割の300点に乗ることがあるという結果になりました。この結果を見てもサピックスオープンや組分けテストと比べると、比較的難易度は安定していると言えそうです。

マンスリー確認テストの難易度が比較的安定する理由としては、下記のような点があげられます。

  • Daily SAPIXの進度と連動した出題のため、範囲が明確である
  • 重要単元を毎月確認する構造のため、年度ごとの差が出にくい

一方、サピックスオープンや組分けテストは「母集団全体の実力分布を測る目的」のため、難易度が大きく変動することもあります。

そうは言っても、あれだけ努力を重ねているSAPIX生がマンスリー確認テストでは60%弱しか得点できないという事実。

充分に難しい試験であると言えるのではないでしょうか。

マンスリー確認テストの難易度は次のように総括できます。

  • 「テキスト理解+思考力運用+スピード」の3要素が必要な総合力テスト
  • 難易度は比較的安定している
  • 点を取り切るためには「知っている」ではなく「使いこなせる」が必要

サカセルの指導でも「マンスリー対策は最優先領域」として位置付けられています。

マンスリー確認テストの対策

まずは該当する試験範囲のテキストの復習を進めることが最優先です。

どうしても毎週の学習に追われることは避けられませんが、マンスリー確認テストの直前は、直近1ヶ月のテキストの総復習を進めることは必須でしょう。

ただ全科目の全テキストに手を付けるのは、さすがに厳しいと言わざるを得ません。前回勉強した際に理解の浅かった内容や苦手意識を持っている内容、デイリーチェックでの失点内容を参考に、得点を上げられる内容から学習を進めて行きましょう。

マンスリー直前にやるべきことは、大量に詰め込むよりも「最も得点に直結する作業」を優先して取り組むことが重要です。特に以下の3点は、短時間でも成果が出やすく、SAPIX講師の多くが推奨している対策です。

  • デイリーチェックの失点直し
  • Daily SAPIX の例題・基本問題の解き直し
  • 頻出単元の短時間確認

マンスリーは、多くの受験生が間違えやすい箇所を事前にしっかり仕上げられるかどうかが得点の伸びに直結するため、優先順位を明確にした学習が最も効率的です。

また、学習の優先順位は、以下の順番で取り組むと無駄がありません。

  • 復習漏れのある単元
  • 得点差がつきやすい応用問題
  • 時間を使い過ぎた問題のやり直し

SAPIXは特に「スピード × 正確性 × 思考力」を同時に要求するため、これらの基礎部分の精度を徹底的に高めることが、最も確実に点数を伸ばす方法になります。

もし余裕があれば他塾の教材で同じ分野を学習することも有効です。教材としては、比較的解説の詳しい四谷大塚の予習シリーズの使い勝手が良いでしょう。算数ならばグノーブルの市販教材のG脳ワークアウトも類題演習として非常に使いやすい教材になっています。

ただし、他塾教材を取り入れる際には「量よりも相性」を重視することが大切です。他塾教材をやりすぎると、“Daily SAPIX の復習時間が削られる”という本末転倒のリスクがあり、結果としてマンスリーの得点が伸び悩むケースもよく見られます。あくまでSAPIXのカリキュラムを軸にし、足りない部分を補う目的で使うと効果が出やすくなります。

もちろんマンスリー確認テストの過去問を用いた学習も効果的です。

過去問と実際の試験の類似性は高いので、もし手に入れて学習する機会があれば、数値替えや視点替えの演習用の教材として、また出題のレベルや時間配分の確認教材として活用しましょう。

ただマンスリー確認テストの過去問は決して万能ではありません。

過去問に依存しすぎると、以下のようなデメリットが発生します。

  • Daily SAPIX復習の時間が削られる
  • 年度ごとに教材構成が変わるため、過去問と範囲が一致しない
  • マンスリー過去問は初見対応力を磨く教材だが、依存しすぎると「知っている形だけで解こうとするクセ」がつき、初見問題への本来の対応力が下がることがある

そのため、過去問は「形式慣れ・時間配分の確認」に限定して使い、得点力そのものを伸ばすのは Daily SAPIX とデイリーチェックの復習である、という原則を忘れないことが重要です。

当然ながら問題は毎年新しく作成され、またカリキュラムの改定で試験範囲が前後したり、完全に変わってしまったりすることも少なくはないので、あくまでの日々のテキストをベースにした学習を心掛けましょう。

過去問活用のメリットとリスクをまとめると、下記のようになります。

観点メリットリスク
形式慣れ時間配分の練習になる過去問のパターン暗記に偏ってしまう
範囲感の把握難易度・分量をつかめるカリキュラム改訂で範囲ズレ
思考練習良問を扱えるDaily復習時間が削られる
得点力向上補助にはなる伸びるのはDaily復習の方

マンスリー確認テストの過去問の扱いに関しては以下の「SAPIXの模試の過去問って使える?」も参考にご覧ください。

関連記事:SAPIXの模試の過去問って使える?

マンスリー確認テストの復習

マンスリー確認テストは、当日から翌日にかけて採点前答案がマイページに公開され、5日ほどで成績や採点後の答案が公開されます。

マイページでは、以下の情報を確認できます。

  • 採点前答案の公開
  • 成績速報の公開

このスピード感のある公開体制は、SAPIXが「学習の振り返りをタイムリーに行うこと」を重視している姿勢の表れです。公開が早いほど振り返りの質が高まり、失点箇所の原因分析も正確に行えるため、学習効率が大きく向上します。

かつては2週間ほど待たされていたことを考えると、ずいぶん早くなったものです。

当然このSAPIXの技術の進化に乗らない手はありません。

可能な限り試験を受けた当日、遅くとも翌日のうちには失点箇所を確認し、時間をかけずに理解できそうな箇所の直しを行いましょう。試験直後に復習することで、試験中になぜ気づけなかったのかを確認でき、今後の注意点として頭に叩き込むことが出来るでしょう。

マンスリー確認テストの復習は、翌日までに行うことが最も効果的です。自律学習サカセルでも、「当日〜翌日」の復習を強く推奨しており、具体的な復習手順として以下が挙げられています。

  • サカセルが推奨する復習手順は以下の通り
  • 当日中に「ケアレスミス」と「理解ミス」を分類する
  • 理解ミスだけを丁寧に復習(10〜20分程度)

この流れを踏むことで、無駄な時間をかけず、効率よく学習効果を高めることができます。

また成績が公開されてからは、正答率も確認しながらまだ直せていない内容の確認も行いましょう。出来なかった問題が捨て問だったのか、取り組むべき問題だったかの判断をこの段階で行います。

その後の復習は基本的には不要です。

時間に余裕のある時に過去のマンスリーの総復習をするという学習方法もありますが、そもそも時間に余裕があるという状況が生じない受験生が大多数でしょう。

マンスリー確認テストをペースメーカーに、皆さんが努力を重ねられることを、心より応援しています。

もしSAPIXでの学習効率を高めたいという相談があれば、自律学習サカセルにお気軽にご相談ください。

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三宅 貴之

この記事を書いたのは...

三宅 貴之

自律学習サカセル代表。
東大寺学園から東京大学に進み、以降は大手集団塾や個別指導塾で講師としてキャリアを積む。
講師としてだけではなく新規事業の立ち上げ→運営→収益化のプロセスも経験し、満を持して自律学習サカセルを創設。
社長としても10年目。

「新しいことを知る」ことを楽しめる好奇心で、その昔、高校生クイズで全国大会の準決勝に進出したことも。

プロ野球、読書、靴、腕時計、ビール、筋トレ…
色々と興味は尽きない中、一番の趣味は、やっぱり仕事。

卒業生との語らいや、娘の成長を日々の楽しみに、
さぁ今日も1日がんばります!

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