4月マンスリーは重要単元ばかりです。そして、それぞれ難しさの質が違います。
各単元のポイントを述べていきます。
難易度をおおまかにレベルA~Cに分けてあります。
A:受験生なら絶対押さえるべき(正答率70%~)
B:サピ生なら押さえておきたい
C:差がつく問題(正答率~30%)
630-06 燃焼
☆ポイント1(レベルA/C)燃焼の原理を理解する→確認1,2,5/H63-01 デイリーチェック1
燃焼は原理が難しく、その理解の深さをあの手この手で確認してくる問題になります。
◎理解→覚える(レベルA)
・燃焼=燃えるものが酸素と結びつくことを理解する
・ろうそくの炎の各部の名称、特徴、その理由
・炭素が燃えると二酸化炭素、水素が燃えると水が出来る
・ろうそくは炭素と水素で出来ているので燃えると二酸化炭素と水が出来る
→燃えて出来た物質は空気中に逃げるので燃えた後は軽くなる
・銅は燃やすと酸素と結びつき酸化銅になる
→酸素と結びついた分だけ重くなる
◎引っかかりやすい問題(レベルC)
・銅を燃やした集気びんに石灰水を入れる
→二酸化炭素は発生していないので変化なし
・ろうそくを燃やしたときに出来る物質は?
→二酸化炭素と水…物質名なので、水蒸気ではなく「水」がよい
・ろうそくは酸素が少なくなると消える(17%くらい)ので、火が消えた後にも酸素は残っている
・酸素50%二酸化炭素50%が入った集気びんに火のついたろうそくを入れると?
→はげしく燃える
酸素が空気中(21%)より多いのではげしく燃えます。二酸化炭素は特に何もしません。燃焼が酸素によって起こっていることを理解しているか確認する問題です。二酸化炭素は悪者、火を消すはたらきがあるのでは?といった間違った理解をしているとはじかれます。
☆ポイント2(レベルB~C)金属の燃焼の計算問題→確認3,4,6,7/H63-01デイリーチェック2
◎覚える(レベルB)
・銅、マグネシウム、鉄の燃える前の色、燃え方、燃えた後に出来た物質の色
◎典型的な応用計算(レベルB~C)
確認7にまとまっています。
(4)不完全燃焼パターン…結びつく酸素の重さに注目して解く
(5)2種類の金属の合計の重さが出ているパターン…つるかめ算で解く、または消去算で解く
つるかめ算で解く場合ははじめに1gあたりの値(面積図のたての値)を出さないと解けないことを確認しておいてください。
〈消去算での解き方〉
銅とマグネシウムの合計18g、燃焼後の合計23gのとき
銅④+酸素①=酸化銅⑤
マグネシウム3⃣+酸素2⃣=酸化マグネシウム5⃣
④+3⃣=18
⑤+5⃣=23
これを解いて銅④=12g、マグネシウム3⃣=6g
確認11はマンスリーの過去問です。仕上げに使うとよいでしょう。
H63-01 電気回路
今回初めて電気抵抗を使った電流の数値化が登場しています。ただ、マンスリーでは誘導問題になっていることが多く、電気抵抗の考え方に慣れていなくても解けるようになっていたりします。逆に誘導に乗るのが苦手、という生徒は抵抗の考え方をしっかりマスターしておくことが重要になります。
☆ポイント1(レベルA)電流の基本回路→確認1,2,3,4(確認4は典型的な特殊回路)/H63-02デイリーチェック1
5年生で習った電流の復習です。ここはとても重要ですので、どのクラスの生徒も絶対に出来るようにしましょう。
◎出来るようにしておく(レベルA)
・電流の数値化
テキストでは、電流の値は「1」や「1/2」などで表す問題が多いですが、テストでは1=120mAなどとなっていることが多いので、必ず確認しましょう。また、回路のどこに電流計があるのか確認することも忘れずに!
・ショートと電流が流れない回路の違いをはっきりさせておく(確認4)
ショート→抵抗のない道の方を選んで強い電流が流れる
電流が流れない→向きが決まらないので流れない
☆ポイント2(レベルB)電気抵抗の考え方→確認7,8/H63-02 デイリーチェック2
抵抗を求めてからでないと電流の値が求められないパターンが登場しました。
◎押さえるべきこと(レベルB)
・抵抗の考え方をしっかり理解する
・抵抗を使って電流の値を求められるようにする
・今までの考え方の方が楽なもの、抵抗を使わないと値が求められないものを判断できるようにする
確認12,13はマンスリー過去問です。
H63-02 太陽
問われていることがどこから分かるのか?着眼点が見つけにくい単元です。
☆ポイント1(レベルA)基本事項をしっかり理解し、覚える→確認1,2,3/H63-03デイリーチェック1
5年生の内容の復習ですが、ポイントが多いので注意が必要です。
◎出来るようにしておく(レベルA)
・地球の公転図、天球図、日影曲線を見て、方位・動く向き・季節を判断できるようにする
・緯度と経度を理解する
・南中時刻⇔経度の計算が出来るようにする(南中時刻は東ほど早い)
・南中高度の式を覚える(南中高度は南ほど高い/夏は南中高度が高い)
・春分・夏至・秋分・冬至は3の倍数月
・季節による日の出・日の入りの方位
ポイント2(レベルB~C)2つ以上の条件を組み合わせて考える→確認6,9,10/630-07デイリーチェック2
◎場所を判断するのに使うポイント(レベルB~C)
・東西(経度)の判断
→南中時刻
南中時刻は東ほど早い、東経135度の明石市では12:00に南中
・南北(緯度)の判断
→南中高度または昼の長さ
南中高度は南ほど高い
夏は北ほど昼が長い(冬は南ほど昼が長い/春分秋分はどこでも昼の長さ同じ=12時間)
この手の問題で日の出が早い方が東、と判断するのは危険です。夏なら北ほど昼が長いので、同じ経度でも北の方が日の出が早くなるからです。
◎季節を判断するのに使うポイント(レベルB~C)
・昼の長さ
→12時間より長い/短い
・昼の長さの変化
→長くなっている(夏に向かっている)/短くなっている(冬に向かっている)
※日の出と日の入りの時刻は2日分以上データがあり、昼の長さの変化が分かるようになっています。
・南中高度
→春分秋分(90―35=55)より高い/低い
※北緯35度の場合
・影の長さ
→短いほど太陽高度が高い
・気温
夏は暑い、冬は寒いは当たり前ですが、3月と9月でどちらの気温が高いか?は小学生には難問です。
このように、与えられている情報から何が分かるのかをしっかり把握しておくことが重要です。
確認問題11,12はマンスリー過去問です。
H63-03 月
とにかく月の公転図を使いこなせるようにしましょう!
☆ポイント1(レベルB)月の公転図を使う→確認1,2,5,6/630-07デイリーチェック1,2
◎出来るようにしておく(レベルB)
・公転図から月の形を判断する
・公転図を使って時刻と方位から月の形を判断できるようにする
地球に時刻をかきこむ
→指定された時刻のところで方位をかきこんで判断
・月の出/月の入りの時刻の表から月の形を判断する
月の出の時刻のところに方位をかきこむ
→東にある月
または、南中時刻を求める
→その時刻で南にある(正面の)月
・上限の月から新月までは〇日
一周約30日なので、1/4は7.5日!まわる向きにも注意!
確認問題では公転図が示されていない問題もありますが、マンスリーでは必ず図が載っていますので、図を使いこなしましょう。
◎差がつく問題(レベルC)
月の出/月の入りの時刻の表から○日に出た月が地平線上に出ていた時間を求める。
○日 月の出18:20 月の入り0:10
翌日 月の出19:05 月の入り0:58
0:10→24:10 24:10-18:20としてはいけません。
この表の○日に出た月は○日の0:10に沈むことは不可能です。○日に出た月は地平線上に出ている間に翌日になり、翌日の0:58に沈んだ、ということが表されているのです。
よって 4:58-18:20 で求めます。
確認11,12はマンスリー過去問です。
SAPIX新6年4月マンスリーの各教科の解説はこちらをご覧ください!
SAPIX新6年4月マンスリーで押さえるべきポイント!算数編
SAPIX新6年4月マンスリーで押さえるべきポイント!国語編
SAPIX新6年4月マンスリーで押さえるべきポイント!理科編
SAPIX新6年4月マンスリーで押さえるべきポイント!社会編
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