前SAPIXに入れなかったから、6年生になったらもう1回SAPIXに挑戦するんだ!
首都圏模試の偏差値も50になったし、行けるんじゃないか。
SAPIXを5年生から始めるってどうなの?でも見られた親子の会話ですが…
SAPIXに入塾することを諦めていないようです。
首都圏模試の偏差値から考えると…SAPIXの入塾には、もうひと頑張り必要だと思います。
SAPIXのテストの形式については、小学5年生の頃と形式については大きく変更ありません。
時期によって政治分野が追加されたりする、程度の差でしょうか。
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偏差値50であれば、受験生の半分くらいの位置のはずなのに、なぜ「もうひと頑張り」必要なのか?
これを解説していきたいと思います。
最も「厳しく」数値が出るSAPIX偏差値
模試を開催する各塾は、自分の塾に通う生徒さんの成績データや、そこを志望する生徒さんの状況を元に、「その平均偏差値を持つ80%の人間が合格したライン」を設定します。
SAPIXはいわゆる「成績上位者」の層が厚いため、偏差値50を取るのも一苦労です。
他の塾と比べたときに低く数値が設定されています。
例えば、サカセルの近所にある学校で例を挙げてみると…
筑波大附属駒場 SAPIX偏差値70 四谷大塚偏差値73 首都圏模試偏差値78
駒場東邦 SAPIX偏差値58 四谷大塚偏差値64 首都圏模試偏差値74
世田谷学園① SAPIX偏差値45 四谷大塚偏差値57 首都圏模試偏差値67
全体を通して見たときに、大手の塾と比較した際に低く出がちです。
SAPIX偏差値は大手塾の偏差値と比較したときに「マイナス7ポイント」されて数値が出ると言われています。
これはどの偏差値帯に属しているかによっても変わってきますが、シンプルに考えるとそうなりますね。
首都圏模試の偏差値で換算するとマイナス8~22と学校によって大きく差がついているようです。
SAPIX入塾はいつまで可能か
SAPIXに入塾する最後のチャンスは、7月の組分けテストのタイミングです。
ここで合格ラインに達することができれば、夏期講習からの参加になります。
これはひとつの目安ですが、2020年第2回志望校判定サピックスオープンだと、SAPIX偏差値43くらいが合否のラインになったようです。
単純計算で、四谷大塚偏差値50、首都圏模試の偏差値で55程度というところでしょうか。
増田が「もうひと頑張り必要」と言ったのは、各模試ごとに偏差値の出方が違うからです。
6年生は5年生の時よりもさらに合格ラインが高くなるため、SAPIXの門を叩くには、5年生の時よりも中学受験の勉強をしっかり進めておく必要がありそうです。
SAPIX6年生の通塾日
入室テストに合格したら、今度は1週間の勉強の流れについて考える必要が出てきます。
平常授業
火曜日、木曜日 80分×3コマ授業 の週2回授業
土曜志望校別特訓(土特)
土曜日 75分×4コマ授業 の週1回授業
難関校SS特訓【9月から】
日曜日 志望校別講座80分×4コマ 単科講座100分×2コマ の週1回授業
2月~7月までの「前期」は週3回
9月~1月までの「後期」は週4回授業となります。
土曜志望校別特訓
前期から始まる講座で、4科目の問題演習がメインになります。
国語、社会、理科については1種類の教材で、所属するクラスのレベルで扱う問題が変わる、という講座になっています。
算数は校舎によって扱う教材が全く違います。
例えば神奈川の校舎だと、土曜日を利用して神奈川エリアの学校の教材の対策を行っています。
個人的に、前期・後期を通して、あまり復習の優先順位は高くない教材だと感じます。前期は平常授業が中心に、後期はSS特訓の授業と過去問演習が中心になると考えているからです。
ただ、ここで1点注意が。
国語・社会ともに「知識の総完成」という名前の教材がありますが、前期、後期通してその教材だけはしっかり解けるようにしておくべきです。
国語は語彙力の養成に使えますし、社会はコアプラスと並ぶ「まとめ用教材」になります。
難関校SS特訓(SS特訓)
難関校を中心とした、出題傾向に沿ってテキストが作成された「志望校別講座」と、強化するべき分野や苦手な分野を集中的に学習する「単科講座」の2つで構成されています。
こちらはまず7月組分けテストで大きくクラス分けがされ、その後も月に1回のテストなどでクラスの昇降が発生します。
様々な学校の志望校別講座が設置されるように見えますが、校舎の規模によっては、隣の校舎と合同での開催や、自分の行きたいコースが設置されていないことなどもあります。
まず設置されるのが「開成」「麻布」「櫻蔭」「女子学院」の4コース。
他には「武蔵」「駒場東邦(駒東)」「慶應普通部」「雙葉」「フェリス」あたりは独自のプリントが用意され、演習と解説が行われます。
その他「男女難関」「豊島岡」「聖光学院」「海城・芝」などのコースは、どこの学校に特化したというよりも、どこの学校にも通用する客観問題を使ったプリントを使用します。
一部、「早稲田系」など特殊な分け方をしたプリントを扱う場合もあります。
「早稲田系」と称される学校は、早稲田中、早稲田実業、早大学院の3つがあげられますが、
例えば国語なら、早稲田中50分60点満点、早稲田実業60分100点満点、早大学院50分100点満点…のように、
試験の配点、時間、傾向、難易度など3つの学校とも独自性のある入試問題が出題されます。
志望校別講座という名の看板講座でありながら、「最大公約数」的な授業になります。
つまり、「コース名はついているが、専門性は低い」というコースが出てくるということもあるわけです。
まとめ
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前期は平常授業が一日3コマになった上で、土曜日に土特が追加
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後期は日曜日にSS特訓が追加された上で、自宅で入試演習をこなし、「学校の冠がついた各種模試」を適宜受験…
など、小学6年生は半年ごとに新たなスケジューリングの必要が出てきます。
また、自分の志望校によっては、「専門性の低い講座」を受講することも…
そんなときは自律学習サカセルにお任せください。
当会は「あれもこれも解いてください」という課題の出し方でなく、生徒さんの得意不得意や志望校を見て、取捨選択の「捨」をきちんと行える場です。
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