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SAPIXの校舎、どう選ぶ? Column

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SAPIXの校舎、どう選ぶ?

2021.03.05

新4年生から娘をSAPIXへ通わせようかと検討しています。
自宅近くにある校舎は小規模で実績も乏しい一方、電車で30分かかる校舎は規模も大きく、実績も高いと聞きます。

どちらの校舎を選べばよいでしょうか?

埼玉県越谷市在住 T.Sさん

※プライバシー保護のため、質問者の名前は仮称です。

このカテゴリでは、皆様から寄せられた中学受験に関するご質問やご相談に自律学習サカセルのプロ講師が回答いたします。


今回この質問に答えるのは…

三宅貴之

(自律学習サカセル代表 算数科講師)


SAPIXへの入塾を検討する際「どの校舎に通ったら良いだろう」と悩む方は本当に多いですよね。

質問者の方はおそらく「新越谷校か南浦和校か」でお迷いのようです。

同じようなケースは

  •  所沢校か練馬校か
  •  町田校か成城校、たまプラーザ校か
  •  永福町校か吉祥寺校、渋谷校か

など、色々な地域で想定されます。

SAPIXでは所属校舎で6年生後期の志望校別講座のSS特訓まで学ぶことになるので、新4年生の段階から慎重に判断したいところです。

(日能研や四谷大塚、早稲田アカデミーの6年生後半の志望校別講座は、1つの校舎に全校舎の志望者が集まって受講する形を取っています)

校舎の大きさから考えると…

ちなみに2020年春の卒業生数で上位10校は、

①東京 

②自由が丘 

③吉祥寺 

④成城 

⑤練馬 

⑥横浜 

⑦西船橋

⑧巣鴨 

⑨大井町 

⑩白金高輪

となっています。

まずは大規模校と小規模校の、それぞれのメリットとデメリットを確認しておきましょう。

以前の記事をご確認ください。

どう選ぶ? SAPIX大規模校と小規模校 ~大規模校編~

どう選ぶ? SAPIX大規模校と小規模校 ~小規模校編~

以上のように校舎規模によってメリット・デメリットが明確に生じることは否めません。

そもそもSAPIXの特徴は…?

続いてSAPIXの中学受験塾としての強みも、今一度整理しておきましょう。

SAPIXの魅力は「テキスト」「カリキュラム」「ライバル」の3つです。

この魅力を踏まえたSAPIXへのそもそもの向き不向きは、

~SAPIXに向く生徒、向かない生徒~

をご確認ください。

うん、SAPIXで中学受験を戦い抜く覚悟は出来ているようですね。

ここからは相談を伺いながらSAPIXの校舎の選び方を考えてみましょう。

そういえば、「●●中に強い▲▲校は、校舎秘伝の特別な対策プリントがある」という噂を聞いたんですが…

それは根も葉もない噂、嘘ですね。
先述の通り、「テキスト」と「カリキュラム」はSAPIX全体で統一しているので、5年生までは校舎による差は一切ありません。

たしかに6年生後半のSS特訓では、設置されるコースや配付されるプリントの差は多少はあります。

ただSAPIXは全校舎共通のデータベースから教材を選択します。

6年生時の個人面談で志望校を伝えていたら確実に配付されるのでご安心ください。

教材のために、わざわざ遠方の校舎に出向く必要はありません。

「室長の〇〇先生が親身で頼りになる」「算数の●●先生の指導がわかりやすい」と中学受験を終えた友人に勧められました。

たしかに教科の指導力に長けた先生や、保護者へのアドバイスが抜群の先生はいます。ただ「その先生がいるから」と校舎を選択することは、きわめて危険です。

SAPIXは短いスパンで異動するので、同じ先生が長年その校舎で教鞭をふるい続けることは、かなりのレアケースです。

「その先生に教わりたい」と思って新4年生から入塾しても、その先生は5・6年生しか担当していなく、しかも翌年には皆、異動してしまった・・・という状況も考えられます。

結局のところ、志望校の合格者が多い校舎を選べばよいのでしょうか?

合格者数に注目する際は必ず、校舎の卒業生数にも注目するようにしましょう。

規模が大きければ必然的にその学校を受験する生徒も多くなるので、合格者数も増えるものです。

また小規模~中規模の校舎でも優れた実績を残しているケースは多々見られます。

とは言え校舎の実績は、どんな生徒がその代にどのくらい集まったかという偶然の要素が強いので、重視しすぎなくても良いでしょう。

大規模校のほうがメリットがあるとすれば、同じ学校を目指す優秀なライバルが数多くいることで刺激を得やすいということくらいですよ。

分からなくなってきました。通塾時間ももちろん大事な要素ですよね。

これはその通り、非常に重要です。
一般的には、小学生の通塾時間はドアtoドアで30分以内が目安と言われています。

ここで片道30分の校舎と、片道45分の校舎にそれぞれ3年間通った場合の通塾時間の差を比べてみましょう。

片道で30分の場合、通塾時間は往復1時間×週3日×50週間×3年=450時間

片道で45分の場合、通塾時間は往復1.5時間×週3日×50週間×3年=675時間

片道わずか15分の差が、3年間積もると200時間以上の差になってしまいます。

同じテキストで勉強するのなら、やはり近い校舎のほうが望ましいと言えるのではないでしょうか。

うーん、わかりました…
迷ったけれども、娘の性格も考えて近所の校舎に通おうと思います!

その判断で良いでしょう!
結局のところ「ドアtoドアで30分以内に大規模校や地域の中核校があれば、SAPIXらしい熾烈な競争を求めて通うべき、もし遠いようなら最寄りの校舎で全く問題ない」と言えるでしょう。

ただSAPIXは入ってからも大変です。

困ったことがあれば、傷が深くなる前に自律学習サカセルにご相談くださいね。

まずは入室テスト、頑張ってください!


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三宅 貴之

この記事を書いたのは...

三宅 貴之

自律学習サカセル代表。
東大寺学園から東京大学に進み、以降は講師としてキャリアを積む。

また講師としてだけではなく、東大生のみを紹介する家庭教師センターを設立し、誰よりも多くの東大生と勉強法を論じてきた経験も持つ。
そして満を持して、2017年に自律学習サカセルを創設。

その昔、高校生クイズで全国大会の準決勝に進出したことも。
現在は卒業生との語らいと娘の成長が楽しみ。

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