新4年生から始まる3年間のSAPIXでの中学受験生活。
目標であり、また悩みの種でもあり続けるのがSAPIXのクラスです。
今回はSAPIXのクラスに関して、色々とお話をしていきます。
クラスの名前、校舎によるクラス数の違い
なおSAPIXではクラスのことを「コース」と呼びますが、今回はSAPIXのことをこれから知ろうと思っている皆様にもイメージしやすいよう「クラス」としてお話ししていきますね。
まずはSAPIXのクラスの順番から確認しましょう。
上図のように、下位のクラスからアルファベットが昇順で上がっていき、SAPIXの上位選抜クラスであるαは大きな数字から降順で、α1まで上がっていく形でクラスが設定されます。
このクラスに基づき4年生と6年生は1日に3コマの授業が実施される、3クラスずつをまとめて「ブロック」と呼び、同じ講師陣が担当します。
5年生は1日に2コマなので2クラスがブロックとなります。
クラスの数は3~32と校舎によってかなり幅があります。
いくつか例を挙げてみましょう。
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新設校などの特に規模の小さな校舎ならA B Cの3コースでαの設置は無し
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小規模校ならA B C D E αの6コース、αが1つなので数字はつきません
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中規模校はA B C D E F G H I α3 α2 α1の12コース
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最大規模の校舎だとA B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W α9 α8 α7 α6 α5 α4 α3 α2 α1で32クラス
ここまでクラス数が多いと「PとTだとどっちが上?」「そもそも32コース中の上から何番目だっけ」という会話が各所で交わされるとか・・・
昨今の中学受験の過熱を受けて、コース数は全校舎的に増加傾向です。参考に約10年前の2010年頃は、最大規模の自由が丘校でもα1~α6とA~Rの全24クラスでした。
各クラスのレベル
αの数は校舎のクラス数の3割が目安です。偏差値ではだいたい56くらいからαになります (かつては偏差値60がαの基準でしたが、今は若干緩和されました)ちなみに偏差値60はだいたい上位15%なので、αの中での上位半分がSAPIXのトップ層と言うことが出来るでしょう。各校舎の最上位コースであるα1の基準は、大規模校だと常に偏差値65を上回ります。
そのため、組分けテストで上位200位までがもらえるメダルを獲得してもα1からα2にクラス落ちというような熾烈な争いが繰り広げられます。αの生徒たちの驚異的な実績を売りにするSAPIXですが、もちろんアルファベットの生徒たちのフォローも抜かりはありません。
そもそも母集団のレベルが非常に高いSAPIXで偏差値50なら中学受験生としては充分に優秀で、他塾なら最上位コースに所属できるケースが数多く見られます。
もちろん受験結果としても、いわゆる難関校への合格を果たす生徒ばかりです。
講師の質に関して「αは良い先生、下のコースはあまり良くない」という迷信がありますが、そんなことは全くありません。たしかに5年生まではまだまだ経験不足の学生講師の比率も高いですが、充分な研修を経てSAPIXらしい授業を展開しています。6年生を担当する講師の多くは生徒を惹きつける授業はもちろん、長年の指導経験から個々の生徒に適したアドバイスにも期待が出来ます。Aでもαでも、そのクラスの生徒を適切に指導し、学力を伸ばすことが出来る講師が配置されているのでご安心ください。
ただ、どうしても集団塾で出来るサポートには限界があります。より手厚いサポートを検討するなら、是非とも自律学習サカセルにご相談くださいね。
志望校別の講座
さて6年生になると、平常授業のほかに志望校別の講座も実施されます。
まずは毎週土曜日の午後に実施される土曜特訓、いわゆる「土特」です。
こちらは校舎ごとに「慶應・女子学院1」 「早稲田・海城・浅野2」 「芝・攻玉社2」など「学校名+数字」で様々なコースが設置されます。
ただ実質は男女別に成績順で輪切りにしただけのコース設定で、特に志望校対策は実施されません。
学校名が冠されているのは生徒のモチベーション向上のためだけなので、あまり気にしなくても良いでしょう。
なお校舎によっては6年後期の土特で志望校別の対策が実施されることもあります。
例えば神奈川エリアの校舎では栄光学園、聖光学院の対策など土特の時間に実施されていました。
こちらの実施状況については各校舎に直接ご確認いただいた方が良いでしょう。
生徒の志望校に応じた対策が行われる講座としては、
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ゴールデンウィークに実施される「GS特訓」
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夏休みの終わりに実施される「夏期集中志望校錬成特訓」
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6年生の9月から毎週日曜に実施される「SS特訓」
が挙げられます。
こちらは事前の志望校アンケートをもとに生徒を志望校の対策クラスに振り分けて、志望校に応じた独自教材で学習します。
コース名は「開成1」「開成2」「慶應1」など、土特と同じように「学校名+数字」であることが多く、数字が小さい方が上位コースとなります。
志望校別の一番上のクラスの合格率は見事なものです。
僕がSAPIXで指導していた頃も、開成1や駒東1の合格率は9割に近い年度がほとんどでした。
SAPIXにおける看板講座ですし、是非とも希望のクラスを受講できるようがんばっていきましょう。
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塾選びから合格(または転塾)までSAPIX完全解説
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