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2023年中学受験社会注目の出来事 Column

知っトク 中学受験

2023年中学受験社会注目の出来事

2023.03.17

2022年2月24日。ロシアがウクライナへの侵攻を開始し、全世界にその模様が放映されました。

一年中報道されていた、と言っても過言ではないでしょう。

それもあり、センシティブな話題であるにも関わらず、多くの中学で出題がありました。

一方で、時事問題以外の出題も、例年通りありました。

もちろん出題の分量としては、こちらの方が多いです。

ここでは、2023年度の中学受験社会で出題された内容から、増田が注目した「出題が多く、目立った内容」について紹介できればと思います。

【前提】

「日本にキリスト教を伝えた人物は誰ですか?」のような、一問一答形式の問題はかなり数が少なくなっています。

設問を紹介します。

大問Ⅲ
問6下線⑥(民主政治)では、国の権力を一つに集中させないしくみが大切です。

(1)そのしくみを担っている3つの国家機関の名称を書きなさい。
(2)国民の権利と自由を保障するために、その仕組みを担う国家機関は互いにどうすることが必要ですか。
(2023 女子学院中)

(1)の答えは「国会・内閣・裁判所」です。

「三権分立」という単語は出されることはありません。

ひと昔前であれば「三権分立で○○権を持っているのはどこですか」など、もう少し「三権分立に関連する直接的なキーワード」を出しての出題となっていました。

「民主政治」「3つ」「国の権力を一つに集中させない」あたりから自分で判断してね、という問題です。

日頃から「様々な聞かれ方をしてくる教材」などで慣れていれば難しくないでしょう。

(2)の答えは「3つの機関がお互いに独立して、権力を抑制し合うこと」です。

こちらもひと昔前であれば「日本で三権分立を取り入れるのはなぜですか」など、「テキストに書いてあることをそのまま聞く」問題が多かったです。

現在は「テキストに書いてあった知識を利用して、問題の聞かれ方や条件に合わせて書き換える」というのが主流になっていると感じます。

基礎知識が頭に入っているのが大前提なのは変わりませんが、アウトプットする時に工夫が必要になっています。

【地理】

①「日常生活の何か」と絡める問題

よくあるのは「○○に旅行に行きました」系の問題です。

その地方の流域図・雨温図・地形図などとセットでの出題が多いです。

電車・新幹線・飛行機などの乗り物系の出題もあります。

②初モノの内容を読み、解く問題

グラフや表を読み取り、「読み取った内容の正誤問題」が多いです。

最近増えてきているのは断面図、ひと昔前と現在の地形図の比較問題あたりでしょうか。

断面図は、「山地・山脈の知識を前提に、どのような断面になっているか考えさせる問題」と、「そこの地形図を読み取って、どのような断面になっているか判定させる問題」の2つがあります。

塾のテキストで取り上げられている入試問題が古かったり、そもそもほとんど改訂がかかっているなかったりするものだと、対策が難しいかもしれません。

正直なところ、地理分野が「最も満点を取るのが難しい」という事実はこれからも変わらないのではないかと感じます。

極論、「地図帳に載っていれば出題可」となってしまうので、きちんと「差がつく」出題を、策問者の先生方に期待したいところです。

【歴史】

●下1桁から○年関連の出題

大学入試においては定番だった形式ですが、中学受験においてもすっかり定着した感があります。

今年特に多かったのは「鉄道開通150周年」に絡めての出題でした。

これは、新橋―横浜に鉄道が開通した<1872>にちなんでのものになります。

末尾2の年は環境問題の国際会議が多く、

国連人間環境会議<1972>
国連環境開発会議<1992>
環境開発サミット<2002>

などもあったのですが、想像よりも出題校が少なかった印象です。

ちなみに今年は末尾3の年。

キリのいいところを紹介すると、

150年前は地租改正・徴兵令<1873>
100年前は関東大震災<1923.09.01>
50年前は第四次中東戦争・第一次石油危機(オイルショック)<1973>

となっています。

他にも、地震・戦争関連が多い年となっています。

【公民】

●参議院議員通常選挙がらみ→憲法・選挙・国会などについての出題

公民分野は時事問題と絡むことが多いです。

2022年7月10日に実施された参議院議員通常選挙からの出題がありました。

ここからは「どの政党がどんな公約を挙げているか」「各政党の議席はそれぞれいくつか」などの出題はされません。

聞かれても「現在の与党は?」くらいでしょうか。

それよりも、選挙に関連した「テキストで出てくる内容」を問われることが多いです。

比較的、得点は作りやすい分野と言えると思います。

【時事問題】

●デジタル庁

ロシアのウクライナ侵攻、鉄道開通150周年、参議院議員通常選挙以外だと、ちょこちょこと見かけたのがデジタル庁のお話。

それに関連してDX(デジタルトランスフォーメーション)、IoT(モノのインターネット)の話なども。

比較的出題は軽めですが、どんなことを主な仕事としている役所なのか、DXやIoTの意味などは知っておいても良さそうですね。


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増田 雄介

この記事を書いたのは...

増田 雄介

圧倒的な指導力、学校別の専門性の高さ、そして面倒見の良さを持つ自律学習サカセルの国語・社会の看板講師。

その驚異的な指導力を武器に、大手集団塾の開成中コースの国語担当や有名個別指導塾のリピート率1位の凄腕講師として活躍。
成績が本当に伸びる実戦的な指導に目を付けた自律学習サカセルからのスカウトを受け、満を持して文系科目の講師として指導開始。

個別指導の業界では指導力No. 1の呼び声も高く、逆転、順当のどちらの合格にも強く、生徒のレベルに関係なく指導できる幅広さを持っている。

生徒だけでなく、自分の子供の成長を見守るのが楽しみな一児の父でもある。
趣味はぽっちゃりの自分でも着られるファッションの構築。

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