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中学受験直前期での詰め込みは有効? Column

知っトク 中学受験

中学受験直前期での詰め込みは有効?

2022.01.04

新年あけましておめでとうございます。

2022年も始まり、ついに東京、神奈川の中学受験本番も1か月を切りました。この時期に知識を問う穴埋め形式の演習を行うなど、いわゆる「詰め込み」方式の勉強方法が有効なのか。今回はこれをサカセルの現役講師陣に聞いてみました。

中学受験も目前そろそろ直前期と呼べる時期に入ってきました。この時期に詰め込み式の勉強を行うことは有効なのでしょうか。

科目によりますね。

科目により、生徒の学習状況により。

受かるかどうかの瀬戸際にいる生徒の場合はどうでしょうか。

結局それでも学力状況次第な気がするな。

トップ層での瀬戸際なのと、そこよりは試験が簡単な学校で瀬戸際なのと全然違うだろうし。

学習量を増やすべき生徒としては、そもそもの基本的な知識量が足りない子たち。

この子達は直前に勉強時間を増やし、詰め込むことによって、単純に知識の量がまだ点数に繋がっていく。そういう生徒は時間を増やして、早寝早起きよりも勉強時間の増加が点数の上昇には繋がると思う。

一方、基本的な知識が仕上がっていて、後は各学校の対策とか、調整段階の子供たちは特に勉強時間を増やすことよりも、いかに試験本番にパフォーマンスを発揮するのかという勉強量よりも室の部分。戦略の部分に時間を割きたいという感じかな。

勉強量をむやみに増やしての得点にはそこまで繋がらないと思う。

それはどの科目でも同じことが言えますか?

国語、社会は特にそうだなという感じがします。

上位層の生徒でよくあるのが、結局解き方が国語で安定していないから、もうちょっと安定する方法はありますかという質問です。そうするとやり方を知らないから知識を入れるというイメージなんです。

それ以外のところで、添削などで解決することは勉強時間を増やす必要はないんですよね。

またよくある時事問題の導入をしようかというのも、最近のニュースを生徒が知らないから導入するのであって、そうじゃないなら基本的にはコンディションを整える方に時間を割くべきなのではないかなと思います。

知識として知らないことがあるならば、勉強時間を増やすのもひとつの方法ですね。

あとは直前期、勉強方法としてテスト演習の機会は増やしておきたいなと思う。

なぜか知らないけど、直前期にテスト演習をいっぱいこなしていく中で感覚的なものが研ぎ澄まされることが多い。テスト演習を通して自分のミスのパターンだったり、50分だったら50分という時間の感覚も鋭くなると思う。

だから直前期に新しいテストに望ませて自信を失わないようにというものには賛成しかねるかな。

テスト形式の勉強割合を増やしてあげた方が出来る限り自分の受ける学校で古い年度に遡ってもいいし、何か月も前に解いた過去問の2週目3週目でもいいだろうし。

学校の偏差値で、大体このくらいの学校を目指している子は今言った直前期に時間を増やすのが有効であるという基準はあるのですか?

これはよくサカセル講師陣が言っている偏差値50、55の壁とある程度対応しているのではないでしょうか?

関連記事:偏差値の断絶は55と60だけではない…?
(外部サイトに飛びます)

もちろん学校によるところも多いです。

個人的には学校と同じかそれ以上に生徒次第だと思う。

結局上位の成績を取っていても、知識面での伸びしろがあれば詰め込むことはできるし、逆に成績中位の子でも知識面が仕上がっている生徒だったら、それ以上知識詰め込もうとするのはちょっとかわいそう。

国語でもテスト形式を増やすのが有効ですか?

生徒にはよると思いますが、読み方、解き方のツールが揃っているのであれば、テスト形式がいいと思います。

逆にそのツールがまだ習得できていないのであれば、一旦ツールを入れてあげてからでないとパフォーマンスを発揮できないので、その仕上がり具合に左右されるのかなという気がします。

ちなみに受験まで一か月を切ってツールが揃っていないというのはよくあることでしょうか?

ざらにあると思います。

それでも算国両方一月中だったら間に合うと思います。

どうにかなるというよりは、どうにかするということですね。

本当は1から100まであるものを50までしかないんだよ、と伝えて一緒に頑張っていくとかね。

後は、志望校で出るレベル、テーマに絞るなどですね。

集団授業だとそれができないですが、個別指導では志望校に向けて足りてない部分を集中して行うのが成績を上げるには効率が一番いいですかね。

自然に任せてどうにかなるということはありません。どうにかできる子はもうすでにどうにかしているはずですから。こうやってどうにかするというのがいいのかなと思います。

サカセルには直前期にまだ間に合いますかという生徒さんもいらっしゃいますけれど、早い段階から来ている生徒と差がでることはありますか?

もちろん早い段階から見させてもらった方が勉強に関しても明確な指示はできるけれども、直前だけの場合でも弱点の分析とそれに対してどういう対策を取ればいいかの提案までは確実にできる。

ただそれが仕上がるかどうかはどうしても本人次第。後は単純に時間との勝負にはなってくる。

知識とか学力の穴ってボタンをオンにしたりオフにしたりできるわけではなくて、単元とか子供によって穴の深さが違うんですよ。ここまで穴をふさげばいいというラインも学校ごとに違うのでそこまでに仕上げるというのはできます。

本当に志望校と生徒さん次第ですね。

残された時間でここまで何とかしないとなということから逆算してやっています。

こういうことは集団塾では担当している生徒も多いので無理ですね。個別ならではだと思います。

集団塾の面倒見は添削をやってくれるまでくらいですね。

言い換えれば結局添削でなんとかなる問題以外はどうにもならないと思う。

先ほど話した問題を解くためのツールがないという段階の問題には集団塾ではほとんど手の付けようがないと思います。

職員室に質問に行って直接聞けるかどうかというところですよね。

生徒1人1人の弱点、志望校に合わせた対策は個別指導だからこそできること。自律学習サカセルに出来ることがある場合や、相談したいことがある場合は是非1度ご連絡ください。


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池尻大橋駅から徒歩2分。
国道246号線沿いの個別指導塾、家庭教師センター。
特に中学受験は専門プロ講師によるコースを設置し、高い実績をあげている。
東大・ 医学部・早慶大生を中心に意欲の高い講師が指導する、中高一貫校・大学受験コースにも定評あり。

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