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読書感想文~嫌われる勇気④~ Column

学生生活

読書感想文~嫌われる勇気④~

2020.10.05

こんにちは!ついに迎えました完結編。4回にわたってお届けしてまいりました「嫌われる勇気」。なかなか難しい内容でありながら、心に突き刺すような内容ばかりで目が離せません。

今回は「自由」についてです。特に対人関係の自由に着目していきます。みなさんは自由ですか?自由とは何だと思いますか?どのような自由を欲していますか?前回、アドラー心理学において大切な概念「課題の分離」について書きました。要するに、他人と自分の「やるべきこと」を明確に区別することで、抱え込む悩みも大幅に軽減されるというものでした。

 ではそもそも対人関係における自由とは何でしょうか。人間はだれしも「誰からも嫌われたくない」という欲求・衝動を持っています。たしかに、好き好んで嫌われる人などいません。一方で、すべての人に好かれるということもありません。どのような努力をしても、自分のことを嫌う人は必ずいます。

 よく、自由とは「本能・衝動に身を任せている状態」と勘違しがちです。本能や衝動に身を任せる状態とは、例えるならば坂道を転がって丸く形を変えたような石ころです。さて、このような石は「ありのままの自分」と言えるでしょうか。他人に嫌われないという衝動に従った姿は、本当に自由と言えるでしょうか。

アドラーはそのような自由を明確に否定しています。本当の自由とは、坂道を重力に従って転がるのではなく、坂道に抗って登っていくことだと。つまり、自由とは「嫌われる勇気」なのだと。ここでやっと本のタイトルが出てきましたね。

学校の先生に気に入られたいことや、上司に自分の意見を通せないこと等の悩みを抱える方も多いと思います。これらの行為は「嫌われたくない」という本能に基づいたものです。しかしどれだけ努力しても、相手に合わせようと思っても自分を嫌う人は出てきます。自分の事を嫌うかどうかは他者の課題なのです。大切なのは、変えられないものと変えられるものしっかり認識して、変えられるもの(=自分の課題)にしっかり立ち向かう勇気が必要なのです。たとえそれで人に嫌われようとも。

この本を通じて、さまざまな事を学びました。この世界を生きていくうえで欠かせない対人関係についての本質を突いたものばかりでした。自分がいる限り、他人も必ず存在していて、関わりなくして生きて行けないのだと。しかし、学ぶことはできても実践することは難しいものです。まずは家に帰ったら本の内容をiPhoneのメモに書き留めておかないと。完

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TAKUMI

この記事を書いたのは...

TAKUMI

医者の卵3年目。
ゴルフとお酒とラーメンが大好きなおっさん(22歳)

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