「うちの子は全然、自主性が無くて・・・」
「こんなに計画性が無いのに、中学受験なんて出来るんでしょうか・・・」
何の問題もありません。
少なくとも中学受験においては。
それは何故かというところを今日はお話ししていきます。
さて、受験業界で時々目にする表現として、
「小学校受験は親の受験」 「中学受験は親子の受験」
「高校受験は我が子の受験」 「大学受験は他人の受験」
と称されることがありますが、なかなか言い得て妙だなと思う訳です。
僕自身、ありがたいことに今まで色んな受験生親子と一緒に勉強する機会に恵まれてきました。
それこそ「SAPIXで総合1位」「合不合で総合1位」「志望校には当然のように全勝」というような優秀生も数多く見ることが出来ましたが、生徒だけの力で好成績を残し続けた例は皆無と言い切って良いでしょう。
「優秀なお子さんは自分で計画的に勉強するので、全然手がかからない」というような迷信もありますが、やはり中学受験は「親子の受験」なんです。
好成績を上げてきた生徒の学習スケジュールは、ほぼ例外なく保護者が計画していました。
そのスケジュールに沿って生徒が素直に努力を重ねたからこそ、結果を残し続けることが出来たのでしょう。
思えば僕の中学受験時代も、通っていた塾の指示に沿って、母親が次に勉強すべき教材をドンドン僕に課していた気がします。
さて、ここでのポイントは保護者のスケジュール立案力です。
最終的な目標から、学期、月、週、日へと学習すべき内容を落としこんでいきます。
もちろん保護者が一人で調べて計画を立てることには限界があります。
通っている塾の講師や、個別指導、家庭教師の先生としっかり相談して、無駄のない計画を立てて実践していきましょう。
甘やかせすぎ?など考えず、ドンドン保護者が受験勉強に介入することが、中学受験の勝ち方とも言えるでしょう。
なおあくまでもスケジュールの立案に特化することがポイントです。
子どもと一緒に解いて、教えてあげても良いですが、なかなか最適な方法で教えることは難しいもの。
どの方法で指導すれば効果的なのか保護者に迷いが生じるようになってからからは、やはり指導は講師に任せて、保護者は後方支援に徹したほうが良さそうです。
じゃあ、いつ自主性や計画性を身に着けるのか?
それは中学に入ってからで充分です。
中学受験の成功体験を糧に、自分で試行錯誤する中で、自分の勉強法を見つけてもらいましょう。
中学受験における保護者の最大の役割は「志望校合格というゴールでありスタートに立たせること」です。
だったら小学生の間は、過保護で良いじゃないですか。
もちろん、勉強においては。