本日2021年1月22日、千葉最難関校の渋谷教育学園幕張中の入学試験が実施されました。
受験された皆さん、たいへんお疲れ様でした。
ただ多くの受験生の皆さんは、これからも東京・神奈川の受験に向けて学習を進めて行くことでしょう。
当然、本日の試験の振り返りも必要です。
そこで自律学習サカセルでは、まずは速報版として本日の試験の解答の方針や難度を振り返ります。
受験生の皆様には是非とも参考にしていただければと思います。
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ここからは1問1問、以下のルールで難度を確認し、どうすれば合格ラインに届くのかを考えてみましょう。
〇:合格するためには確実に正解したいもの
△:合否の分かれ目になるもの
×:出来なくても合否には影響しないもの
大問1
(1) 〇
題意の確認問題です。
落ち着いて計算し、確実に正解しましょう。
(2) △
どのように絞り込んでいくのか、方針を立てにくい問題です。
(8×c)÷(8+c)の商を最大にするという問題ですが、
「8×cはcの8個ぶん」
「8+cはcよりも大きい」
「(8+c)を8倍すると絶対に8×cより大きくなる」
などから商は最大で7だと絞り込みましょう。
線分図で考えると少し考えやすいかもしれません。
(3) △
(2)の発想を利用すると、
(3×d)÷(3+d)の商は3より小さい0、1、2だと分かります。
あとは代入して計算していくだけの問題ですが、なかなか気づけない受験生も多かったのではないでしょうか。
大問2
(1) 〇
まずは0~9の文字がそれぞれ何本点灯するかを確認しましょう。
最も多いのが7本使う「8」で次に多いのが6本使う「0」「6」「9」だと整理して、時刻の形に合うように求めましょう。
ここまでは正解しておきたい問題です。
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(2) ×
最初に12を4つで和分解しても良いですが、それぞれの位で使うことの出来る文字に制限があるため得策とは言えません。
01時台、02時台・・・23時台と場合分けをして解いていけば正解には辿り着けますが、答えのみを求められる問題なのでなかなか厳しいと言えそうです。
(3) ×
「1」が「2」、「7」が「8」に増えると3本増えることに注目しましょう。
分の一の位が増えても他の位は変わらないので、「59分⇒00分」と切り上がるタイミング(ここで1本増える)で、時間の「1」や「7」が切り上がる時刻を注意深く探します。
求められる精度は非常に高く、完答は難しいものと思われます。
1つ抜けたくらいなら、さすがに部分点が入るのではないでしょうか。
大問3
(1) 〇
QがBに着くほうが早いとすると、Qが20cm進む時にPは18cmしか進めないことになり、題意を満たしません。
PがAに着くほうが早いとして、グラフの変わり目ごとに丁寧に図で状況を整理していきましょう。
PとQ速さの比が8:5になることを利用し、位置関係を正確に掴むことが重要です。
(2) △
(1)で正確に状況を把握できているならば難しくない問題です。
正確に解き切りたい問題でした。
(3) △
(1)(2)の続きです。
5.5秒後の状況に注目して丁寧に処理しましょう。
完答も狙える大問です。
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大問4
(1) △
(2) △
丁寧な作図を心掛けましょう。
おうぎ形がQまで来て1周したタイミングで、続きを以下のように別の図で描きなおせると取り組みやすかったかもしれません。
丁寧な処理は求められますが、こちらも完答が可能な問題です。
大問5
(1) 〇
底面のひし形から四隅の三角形を4つ引いて底面積が何倍かを求め、錘の体積なので1/3をかけましょう。
渋谷幕張中への合格のためには必ず正解しておきたい問題です。
(2) 〇
(1)で底面積を求めているので、その1/4倍と考えるだけで正解が導けます。
こちらも正解しておくべき問題でしょう。
(3) ×
渋谷幕張中の最後の問題らしく、かなりの難問です。
切り口を把握すだけでも難しく、その後もどこに注目して解くのか気づけない受験生が大多数でしょう。
正答率も低く、合否には影響しない問題と言えるでしょう。
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今年度は「サービス問題が少ない」ことや「どこから手を付けたら良いのか捉えにくい問題が並んだ」という点で、もともと難度の高い渋谷幕張中の算数としても難しめの年度ということが出来そうです。
合格のためには大問1(1)、大問2(1)、大問5(1)をますは正解し、あとは自分の解けそうな問題から点数を拾い集めていくような戦略となりそうです。
たしかに難しい問題が並びましたが、2月に本命の入試を控えている皆さんにとっては、いずれも復習する価値のある問題が並んでいます。
是非とも最後まで頑張り抜きましょう。