サカセルコラム

精読を日本語理解に活かす:パート2 Column

国語の学習法

精読を日本語理解に活かす:パート2

2020.12.29

はじめに

前回は精読を行う際の5つポイントのうち以下の2つについて紹介しました。

前回記事:精読を日本語理解に活かす:パート1

  • 1. 代名詞が何を示しているかを明確にする。
  • 2. 接続詞の前後の関係を抑える。

今回は残りの3つのポイントについて紹介したいと思います。

3. 文章の構造を明確にする。

今までのサカセルのコラムにも文章の書き方に関して紹介した記事は複数あります。例えば、「説明するチカラ」という記事では、何かを説明するときに以下の4つのパーツに分けて構成すると分かりやすくなるということが言われていました。

  • 結論:一番言いたいこと
  • 根拠:なぜ自分がそう考えたか
  • 具体例:伝えやすくするためにかみ砕く
  • まとめ:結論をもう一度おさらい

これはあくまで一例ですが、何かを説明する文章にもあてはまることです。つまり、文章には種類ごとにかたまりとしてそれぞれ役割が与えられていることがあるといます。

文章を書く時にこのようなことが想定されているということは、逆に文章を読む側としては、文章のかたまりごとの役割を明確にし、その関係性を明記するということが理解を深める大切な第一歩となります。

4. 文章中の筆者の主張に印をつける。

これは以前紹介した「速読」についての記事の中でも、登場した内容です。

過去記事:「大学でも役に立った速読技術とは?

ここで再び登場した理由は以前の記事と全く同じで、自分が読んでいる文章で一番大事なことは、「それを書いている人が読んでいる人に何を伝えたいか」だからです。早く読むときにそれを見逃してはいけないのに、正確に文章を読むときにそれを見逃してよいわけがありません。

もしかしたら先ほど述べた文章の構造を把握する作業を行うときに、これも同時に行うのがよい方法かもしれません。

5. 文章を要約する。

「精読」というように、読む技術のはずなのに、どうして書かなければいけないのかと疑問に思う人もあるかもしれません。しかし、私の経験だとこれが一番文章を理解し、上記の1~4を自然と進めることができる1番良い手段なのです。また、同時に一番大変な工程かもしれません。

文章を要約するということは、今読んだ文章の中からただ抜き出して、適当につなげるということではなく、筆者の思考過程や、物語の運びを自分の言葉で再現するということです。また、以前の記事で言われているように、理解したものを自分で作成してみることは、理解した内容の記憶への定着にもつながります。

過去記事:「記憶の定着

おわりに

いかがでしたでしょうか。これまで紹介した5つの点をまとめると以下の様になります。

  1. 1. 代名詞が何を示しているかを明確にする。
  2. 2. 接続詞の前後の関係を抑える。
  3. 3. 文章の構造を明確にする。
  4. 4. 文章中の筆者の主張に印をつける。
  5. 5. 文章を要約する。

これらは英語の授業などで1回は目にしたことのあることかもしれません。しかし、初めにも述べたように、日本語でこの精読を行うことで、文章の理解度は高まると思います。日本語でも哲学の本や、専門的な学術書など、初見では何が書いてあるのか分からないものを読む機会が大学などでは増えてきます。実際に私が大学で論文などを読むときにも実践していることなので、是非試してみてください!

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H.Y

この記事を書いたのは...

H.Y

慶應義塾大学4年
ハンドボール、スカッシュ、尺八と
マイナーなものをせめがち。

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