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知ってトクするお金の話 ~教育資金贈与③~ Column

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知ってトクするお金の話 ~教育資金贈与③~

2019.04.15

松澤進 先生 (税理士法人ファースト会計事務所代表社員・税理士)

 

三宅貴之(自律学習サカセル代表)

知ってトクするお金の話 ~教育資金贈与①~はこちら

知ってトクするお金の話 ~教育資金贈与②~はこちら

 

【一括贈与を用いる際の注意点】

三宅 一括贈与の方が手間なく便利な感じがしますが。

松澤 でも注意点もあります。第一にお子さん1人当たり1500万円という点です。お父さん方の祖父母から1000万円、お母様方の祖父母から1000万円もらうと2000万円になってしまい限度を越えますね。ですから、双方の祖父母から一括贈与をもらえるという恵まれたご家庭でしたら、親御さんが双方の実家からうける贈与金額を調整しなければなりませんね。

三宅 贅沢な問題ですけど、やっておかないといけない重要な問題ですね。

松澤 そうですね。第二に贈与できるのは30歳未満のお子様ということです。30歳を超えても学校に入り直したり習い事をする向上心にあふれた方もいらっしゃいますが、その方の教育資金にはこの一括贈与は使えません。

三宅 学校に通っていたり習い事をしている途中で30歳になってしまったらどうなります?

松澤 その時点で、以前に贈与してもらった教育資金がまだ余っているとします。例えば、1500万円の贈与をもらって、30歳になったときに300万円余っていたとします。その場合は、余った金額、例で言えば300万円に対しては通常の贈与があったものとして贈与税が課せられます。

三宅 それでは、大学生の方に多額の教育資金の一括贈与をしても無駄かもしれませんね。

松澤 もらう方は贈与税さえ払えば自分のものになるのでうれしいかもしれませんよ(笑)。さて、第3に一括贈与の効果をよく認識しておいた方が良いという点です。

三宅 といいますと?

松澤 先にその都度贈与のお話をしましたよね。祖父母の方がご健在で、まだまだ長生きしそうだという場合は、その都度贈与で対応できるはずなんです。一括贈与のメリットは、ズバリ相続税対策になるということです。祖父母の方が持っていらっしゃる財産は、お亡くなりになれば相続人であるお子さま方に行きます。その際に、裕福なご家庭でしたら相続税がかかります。一括資金贈与をすればこの相続税を軽減することができるのです。ですから、いつお迎えが来てもおかしくないなと感じ始めたら一括贈与をすればよいのです。それまでは、その都度贈与にしておけばよいのです。

三宅 なんか教育資金の話からそれてきましたね。

松澤 そうですね。ドロドロしてきた感じですかね?(笑)

三宅 子供に話してもわからないでしょうね(笑)。

松澤 最後に一点、注意事項の追加をさせてください。一括贈与は税制上の期限があり、今のところ2021年3月までになっています。期限が近くなったら延長される可能性も十分にありますが、期限は注意してくださいね。期限切れの場合は通常の贈与になってしまいます。

三宅 相続税との絡みのお話は、またの機会にお願いしますね。

松澤 ハイ、必要になったらお声がけください。三宅先生が大金持ちになって相続税が心配になったらアドバイスしますよ。(笑)

三宅 夢のような話ですね。(笑)

 

国税庁関連ページ:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sozoku-zoyo/201304/01.htm

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東大・ 医学部・早慶大生を中心に意欲の高い講師が指導する、中高一貫校・大学受験コースにも定評あり。

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