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渋谷教育学園渋谷中学高等学校って?① Column

学校紹介

渋谷教育学園渋谷中学高等学校って?①

2025.01.09

こんにちは。今回は渋渋について、全3回でお届けします。
まずは学校の情報や施設、特徴についてご紹介します。

最寄り駅と学校の周りの様子

名前の通り渋谷に校舎があります(渋谷教育学園幕張の方は幕張に)。
渋谷駅の一番近い出口から歩いて5分です。とはいえ、渋谷の地下は広いので一番近いホームからでも8~9分、遠いホームからは12,3分以上かかります。渋谷から明治神宮や表参道側に寄った位置にあり、アバウトに、南に行くと渋谷・東に行くと表参道・北に行くと明治神宮前です。
渋谷駅から通う人が最も多く、次に目地神宮前駅、ごく少数徒歩や自転車がいます。私の学年には家がかなり遠いのに毎日ロードバイクで通う自転車オタクがいました(笑)。走る路線が多様なので通いやすい反面、通学者のほとんどが登り方面の電車を利用する事となるため、朝の電車は混雑しています。

私が在学中に渋谷CASTやスクランブルスクエア、渋谷ストリームができたり、宮下パークが改築されたりしました。在学中は渋谷駅や渋谷駅周辺に工事している箇所が至る所にあり、頻繁にホームから学校までの道のりが変わって大変でした。
とはいえ、もう渋谷の再開発の大部分は終了しているので今から入ってくる子たちは快適に、また遊び場にも困らないでしょう。6年も通えばすっかり渋谷がホームとなり、渋谷周辺の空いているカフェやファミレス、食べ放題のお店、カラオケ、ボーリング、地味に重要なトイレの場所など(笑)、詳しくなること間違いなしです。
卒業した今でも、渋渋生と遊ぶとなると必ずと言っていいほど渋谷です。

親御さんの中には、渋谷で過ごすことで、素行が悪くならないかとか悪い事に巻き込まれないかと心配する意見もあるとは思います。私はそういった困ったことは在学中には全くありませんでした。
学校から電車まで地下通路を使えば日が落ちても明るく、センター街やスクランブル交差点など治安の悪い場所(別にそんなに悪くないですが(笑))を通る必要がありません。基本的には良くも悪くも人通りが多いので、よっぽどのことが無ければ大きなトラブルになることはないし、仮にあったとしても制服を着ていれば厚意で助けてくれる方がいるはずです。何かあれば学校からすぐに注意喚起が出ます。

学校の特徴

渋渋、というか渋谷教育学園と言えば「自調自考」です。渋渋程校訓が身についている高校は他にないのではないでしょうか。自調自考とは自ら調べて自ら考えるという意味で、田村哲夫校長先生の直筆の掛け軸(?)がすべての教室に飾られています。
渋渋は校則もゆるく自由だという印象があると思いますが、これには自調自考という考え方が深くかかわってきます。何をしていいか、何をするべきかを自分で考え行動する事で、自立し、自由でありながらも節度のある学生生活が保たれているといった感じです。

渋渋の最大の強みは何といってもグローバル感です。まず、帰国子女が非常に多いです。私の学年では、帰国子女入試を英語で受験した人を「帰国生」が20人ほど、「かくれ帰国」と呼ばれる帰国入試作文型、または帰国子女だけど一般入試で入ってきたという人たちが20人程度いました。一般生と英語のクラスのみ分かれていて、英語力が衰えないよう工夫がされています。

そして、もともと行事の多い学校ですが、きっとどの高校よりも海外研修が本当に多いです。学年のほとんどが参加する中三の終わりの2週間のオーストラリア研修(現地の中学校に通いながらホームステイ)のほか、

希望制の海外研修として

・次世代リーダー研修(ハーバードに行けます)
・アメリカ研修(キャンプをします)
・ベトナム研修(旅行に近い)
・シンガポール研修(現地のエリート高校とディスカッションなど)
・イギリス研修(2週間ホームステイをしつつ語学学校に通います)

など本当にたくさんあります。逆に、海外の中高生が渋渋にくることもあります。

高1の夏から高2の夏までの約一年間、海外へ留学に行く人が約10人いて、ほとんどが精神的に(時に物理的に)たくましくなって帰ってきます。行先はアメリカ、イギリス、カナダなどが多く、時折文化にひかれ英語圏じゃないところへ留学に行く人もいます。時々そのまま帰ってこず、海外大へ進学する人もいるそうです。逆に年に2.3人渋渋へ留学生がやってきます。アメリカやヨーロッパ、北欧、東南アジアなど出身は様々で、一緒に授業を受けたり部活動に参加したりと他の生徒と同じように学校行事に参加します。

海外大に進学する人も多く、学年で10人ちょっといます。普通の高校だとなかなか手続き関係に慣れていなかったり、入試のサポートができないケースもあるようですが、渋渋は非常に手厚いです。海外大受けるにはとっておきの環境だと思います。
英語の勉強に力を入れているのはもちろん、同世代の外国人と話す機会が多いので、自然と英語を話そうという機会が与えられる環境です。 

そして何より…渋渋は制服が可愛いです!男女共にブレザーで、女子はチェックのプリーツスカートです。ボトムスやリボン・ネクタイには。夏服、冬服、オプションの三種類があります。校則がゆるく、ブラウスやセーターの指定が無いのである程度アレンジが効きます。中学と高校でリボンやネクタイの色が違うので6年間着こなしには飽きないかと思います。是非実際に文化祭などに訪れて着こなしを見てみて欲しいです。

学校の施設

渋谷という立地もあり、校舎はお世辞にも広いとは言えません。地下一階から地上九階までと縦に長く、外観は完全にビルです。そして、下駄箱はなく校内は土足です。また、校庭らしい校庭はなく、サイズの足りていないテニスコートがあります。校庭がない代わりに、体育館が3つあり、ステージや照明機器があり文化祭の発表などに使う第一体育館。主に体育や部活の練習で使ういわゆる体育館な第2体育館。校長講話や学年の軽い集まりに使ったり、柔道場があったりするメモリアルホールがあります。

他に特徴のある施設として、パソコンが置いてあるICT室が2つあります。生徒が自由に使う事ができ、文化祭間際には書類作業に追われる学生を見ることができます(笑)。図書館は明るくきれいで、申請すれば蔵書を増やしてくれますし、オススメの本を聞けば小説でも新書、学問書でも面白いものを紹介してくれます。洋書も豊富にあるのが渋渋らしさです。机が広いので自習室として使うのにも効果的です。自習室は自習室として他にあり、ブース型の机がならんでいます。

正直、校庭があって渡り廊下があって下駄箱があって、という普通の校舎に少しあこがれがあります(笑)

同じ敷地内に渋谷幼稚園とブリティッシュスクールがあり、時折テニスコートから幼稚園生のはしゃぐ声が聞こえてきます。年に数回、渋谷幼稚園の運動会やお遊戯会のお手伝いの募集があり、ちびっこ好きが参加しています(私もそのうちの一人です)。私自身渋谷幼稚園の出身で幼稚園の校舎内に足を踏み入れるととても懐かしくなります。意外に渋谷幼稚園出身の渋渋生は少なく、私の学年には私しかいませんでした…。

部活動

基本的に部活動は緩いです(柔道部だけは超ガチでインターハイ優勝などしています)。校庭が無いので屋外の運動部は登戸や宿河原などのグランドまで出かけます。
ゆるいとはいえ、運動部は運動部らしくある程度のしっかりやっています。花形の部活はダンスやバトン部で、文化祭の発表では体育館から人があふれるほど観客が来ます。
独特の部活もいくつかあるので是非一度ホームページの部活動一覧を覗いてみてください。

文化部の中では、英語ディベート部は数多くの世界大会で優勝しており、めちゃくちゃつよいです。普段おちゃらけている同級生の世界大会優勝といった話を聞くとこちらまで誇らしくなります。

部活動が全体的にゆるい渋渋ですが、多くの人が楽しもうといった意識を持って活動しています。部活に所属していなくても、バレエに力をいれている子、競合サッカークラブに所属している子など様々です。部活でも部活でなくても何か打ちこることがあると有意義な学生生活が送れると思います。

授業の形式や特徴的な授業

英語の授業

渋渋で特徴があると言えば英語の授業です。多読といって英語の本を読む時間があったり、中一からオールイングリッシュの授業があったりします。全体的にユニークな先生が多く、日々飽きませんでした。
電車の運転士をしていた先生は、いつも授業中の半ばで休憩と称し、「今日は何の日」のコーナーを開催していました。意味が分かりませんが楽しかったです。

自調自考論文

カリキュラムに、卒業論文という扱いで「自調自考論文」の執筆があります。10000字ほどの論文で高1から高2の夏までの約一年間かけて執筆します。テーマは様々で、社会問題をテーマにした真面目なものや、こぼれないお弁当箱の設計、折れないチョークの作り方、暗記パンの発見などなど。ユニークなてーまで自由に研究しています。
校内選考で優秀論文に選ばれると、推薦入試やAO入試のいい材料になることもありますし、高校の内から論文の執筆に慣れたおかげで、大学で楽を出来た場面も多々あります。また校内選考であぶれても、一般のコンクールでは最優秀を取るケースもあり、レベルの高さがうかがえます。
渋渋の公式サイトから優秀論文のタイトルを見ることができるので興味があればぜひ見てみてください。

補修・補講・留年について

定期テストの結果が悪いと、長期休みに補講が開かれる場合があります。強制参加は中学生の間だけで、高校にあがると強制されることはなくなり自主性が問われるようになります。

夏期講習、冬期講習は充実していて、希望者が取りたい科目を取れるようになっており、「やる気の出し方講座」や、「運転士の生活」のような先生の経験に基づいたユニークな講座が開校されることもあります。留年者は長年ゼロで(少なくとも私の頃までは)、退学者も(数年の一度高校受験で他校へ行く人、体調などを理由に退学する人はいましたが)いません。進級は大変緩いです。

典型的な生徒のタイプ

偏差値も高く私立学校なのもあり、お坊ちゃんやお嬢様が多いと考える方も多いかもしれませんが、そんなことはありません。イベント好きで課外活動好きといった活発な子が多かったきがします。皆厳しい中学受験を突破してきた猛者です。高校を卒業したいま、周りの高校の同級生のレベルのたかさを思い知らされる場面も多々あります。
高校入試が無く入学時の200人からメンバーの変動がほとんど無いので(海外からの編入、または海外への転校はそこそこいます)、自然と仲が良く、学年皆知り合いといった雰囲気です。男女仲は学年によって差異が結構あり、女子強い学年、男子が強い学年に別れたり、特に差が無かったり様々です。学年が上がるにつれていい意味で大人しくなり、ゆったりと仲良くなるイメージがあります。同学カップルの数も学年によって様々です(私の学年はかなり少なかった…)。

勉強以外にも何かに長けた人が多くいて、刺激的です。毎年東京芸術大学に合格する人が一人はいたり、スポーツの道へ進む人がいたりもします。最近では東大理3の合格者がひさしぶりにでて、卒業生としては誇らしいかぎりです。

学校生活で身についたこと

渋渋は主体的に動けば、有意義な経験ができる学校です。海外研修に参加したり、課外活動に取り組んでみたり。生徒同士関わり合ううちに、新しい世界に飛び込むことができるかもしれません。
大学に入ってから、リーダーシップや人を味方につける人間力、プレゼンや研究の能力において、同級生たちのレベルの高さを実感する場面も非常に多いです。当時はあまり意識したことはありませんでしたが、尊敬できる同級生ばかりだったなと感じます。


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この記事を書いたのは...

自律学習サポーター

自律学習サポートコースで、学習管理や科目の質問、採点などを担当する講師陣。
頼れるお兄さん、お姉さんたちが今日もみんなをサポートします。

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