サカセルコラム

桜蔭中学の算数分析 (2020年) Column

算数の学習法

桜蔭中学の算数分析 (2020年)

2020.05.05

算数の想定合格点 70 点

桜蔭中学校の学校の特徴や傾向分析、2018年の算数の分析はこちら

桜蔭中学校の2019年の算数の分析はこちら

2020年春の東大合格者数は85名で全国3位。

女子校では初のトップ3入りという驚異の合格実績を誇る桜蔭中高。

もちろん進学実績だけではなく女子教育にも定評があり、首都圏女子トップ校として君臨しています。

もちろん中学受験では女子校最難関。

生半可な努力では太刀打ちできないのは周知の事実です。

さて、ここからは2020年の桜蔭中の入試の算数において、どのように得点できれば合格を勝ち取ることが出来たのかを見ていきましょう。

〇:合格のためには必ず正解したい

△:差がつく問題なので、出来れば正解しておきたい

×:やや難度が高く、部分点を拾うことが出来れば充分

として小問ごとに見ていきます。

解答例はこちら

大問1

(1) 〇

基本的な逆算です。

桜蔭中にしては処理量は少なめなので、短時間で確実に正解しましょう。

念のため、代入して確認できるとなお良いです。

(2) 〇

お店で食べたお菓子の個数の和と、持って帰ったお菓子の個数の和が、それぞれ12個になることを利用しましょう。

問題文は長いものの、桜蔭中合格を目指す受験生にとっては決して難しい問題ではありません。

(3) ① ウ 〇 エ 〇

植木算と等差数列の複合問題です。

まずは柱と柱の間が9箇所になることから、端から端が550 × 9 = 4950 cmであることを求めましょう。

次に等差数列として、35+135×□ = 4950に近づく、として求めましょう。

少々面倒ではあるものの、題意の確認問題です。

確実に正解しておきましょう。

(3) ② ×

丁寧に調べる必要のある、桜蔭らしい処理量の多い問題です。

135×4=540cmなので、1つ先の柱に550 - 540 = 10cmずつずれていくと考えられれば、正答にたどり着くことが出来るでしょう。

ただ実際の試験においては、まだ大問1で、しかも部分点が無い問題なので後回しにするという戦略も有効だったと言えるのではないでしょうか。

大問2

(1) ① 〇

コース1周の長さの142.8mを1.5mで割るだけの基本問題です。

確実に正解する必要があります。

(1) ② △

Aさんが2回コースから出てしまい、その間でBさんは1.2 × ( 20 × 2 ) = 48m進むことが分かります。

この距離をAさんが追いつくまでに48m÷(1.5-1.2)=160秒かかることが分かり、あとは1.5×160の距離を1周の長さで割るだけです。

答えの分母が3桁の数字になってしまいますが、桜蔭中の算数の問題ならよくあることなので計算ミスを心配する必要はありません。

(2)  (a) ① 〇 ② 〇 ③ 〇

①と②は円柱の体積および表面積を求めるだけの基本問題です。

間違える要素はありません。

③は図を見れば白が6箇所になることが分かります。

確実に正解しておきましょう。

(2) (b) ① 〇 ② △

①は三角数の基本問題です。

1から何まで足せば200に最も近づくのか、落ち着いて調べるだけの問題です。

②は上から見た時と、下から見た時で場合分けをして考えましょう。

上から見た時は真ん中のすべて見えている積み木1個と、2 / 3 だけ見えている積み木が18×2=36個と考えると良いでしょう。

大問3

(1) ア 〇 イ 〇

三角形GCBは、BC:CG:GB=3:4:5の直角三角形になることを利用しましょう。

中学受験の算数として、よくある設定の問題です。

(2) △

ABの中点をPとすると、△LNPを底面とする左右の三角錐が合わさった形だと言い換えることが出来ます。

上手く状況を掴めなかった受験生も意外に多かったと考えられ、差がつく問題と言えるでしょう。

(3) ① 〇 ② △

①は底辺がABで高さがBGになる三角形です。

非常に易しかったので、(2)が浮かばなかったとしても目を通すべき問題でした。

②もここまでの誘導を利用して4つの面の面積を求めるだけの問題でした。

三角ALBの高さも、3:4:5を利用すればすぐに求まることに気づきましょう。

大問4

(1) △

60gは、はじめが4で以降は12ずつ増える等差数列、20gは、はじめが1で以降は3ずつ増える等差数列になります。

この中から5の倍数になるものを調べて計算するだけの問題です。

もちろん60gでは60ごと、20gでは15ごとになることを利用します。

(2) ① 〇

基本的な「3段つるかめ」の問題です。

大きいものから順に決めていきましょう。

(1)が上手く処理できなかったとしても、取り組むべき問題でした。

(2) ② △

①が出来ていることが前提となる問題です。

まずは(10g、20g、60g)が、それぞれ(5個、7個、1個)の場合のうち、最も重くなるものを調べましょう。

解答例のように計算すると1197gとなり、4で割った余りは1となります。

余りの調整をするためには、20gの球を入れ替えるしかありません。

調べればすぐに正答に辿り着くことが可能です。

このように2020年の桜蔭中の出題も、2018年、2019年に続いて大問4題という構成でした

ただ、前の2年と比べると、難問や極端に処理量の多い問題が無く、桜蔭中の対策を積んできた受験生にとっては取り組みやすい問題が並びました。

全20問のうち、〇は13問、△は6問、×は1問なので、合格のためには70点を確保したいところです。

ただ2021年以降に桜蔭中合格を目指す受験生の皆さんは、より難度が高い内容まで対応できる学力を養う必要があります。

特に頻出かつ差がつく「立体図形」「速さとダイヤグラム」「書き出しをともなう約数倍数や規則性などの数の問題」は入念な対策が必須です。

関連記事

三宅 貴之

この記事を書いたのは...

三宅 貴之

自律学習サカセル代表。
東大寺学園から東京大学に進み、以降は講師としてキャリアを積む。

また講師としてだけではなく、東大生のみを紹介する家庭教師センターを設立し、誰よりも多くの東大生と勉強法を論じてきた経験も持つ。
そして満を持して、2017年に自律学習サカセルを創設。

その昔、高校生クイズで全国大会の準決勝に進出したことも。
現在は卒業生との語らいと娘の成長が楽しみ。

同じ筆者の記事を見る