この記事を書いたのは...
羽田慶子
日能研、個別塾などでの国語の指導経歴は15年以上。
生徒さんとご家庭の要望にフィットした指導を心がけております。
最終的には国語のおもしろさに気づいてもらうことが一番大事だと考えております。素材文によって様々な知識や考えに触れ、たくさんの本を読めるような生徒さんを育てていきたいです。
個別指導・家庭教師の自律学習サカセル
サカセルコラム
日能研4年生の国語でしておきたいこと Column
こんにちは。今回は日能研4年生国語についてお話したいと思います。
「シカクいアタマを丸くする」日能研。新聞や車内広告のポスターでは毎回興味をそそられる問題を紹介してくれます。
日能研は「子どもたちが仲間と共に自ら学び、発信すること」を重視しており、教室でも楽しい雰囲気づくりを大事にしています。お子さんも楽しく通塾されているのではないでしょうか。
一方、「知識の詰め込み」は子どもたちの自主性を妨げるものとして嫌う傾向があります。
それが表れているのがテキスト構成。3年前に改定されたものの、分厚いばかりでちょっと使いづらいですね。特に知識のページの少なさは気になります。
今回はそんな日能研の国語テキストの、特に知識について問題点と対策をお知らせしたいと思います。
漢字学習は「計算と漢字」という薄い冊子があります。
漢字は毎回熟語が20個ほど箇条書きになっているだけ。フォントも小さく4年生には見づらいですね。漢字ドリルのような大きくなぞり書きする欄や、文字ごとの音訓読みや文字の成り立ちなど親切な説明もありません。
そのため正しい書き順が身に付かないだけでなく、間違ったまま練習しているケースも多々見受けられます。
また、音訓読みを知らないので5年で他の知識(重箱読み・湯桶読みや熟語の構成)の時に理解しづらいなどの影響があります。
4年生の知識(日能研では「語句」と呼びます)は、本科テキストの後半にあります。
前期:語順の入れ替え、助詞の穴埋めなど
後期:主語述語・外来語・ことわざ・慣用句・同義語・対義語・敬語など
後期から知識学習らしくなりますが、量的には多くありません。
関東系の教室では「語句のたしなみ」という副教材を用意していますが、本部系にはそれもありません。
ちなみに5年の前期はまだのんびりしており、後期から本格的に知識学習が始まります。
ただ、この時期は他教科も覚えることはたくさんあります。毎回大量の漢字や言葉を覚えるのは子どもたちにとってかなりの負担です。
はっきり言うと圧倒的に語彙が不足した状態で受験期を迎えることになります。
過去問演習の時期になっても、漢字と知識で点をとれない。読解も本文中の言葉や慣用句がわからず読解以前の問題になってしまう、という状態に陥ります。
日能研のテキストにこだわらず、利用できるものは利用しましょう。
お勧めは四谷大塚「漢字と言葉4年上・下」。四谷大塚HPから入手できます。
日能研のテキストと並行するのは少し大変ですが、4年のうちなら拘束時間も短いので学習に充てられると思います。
漢字学習
毎回、新出漢字が10個とそれを使った熟語が40個あります。(5回に1度は総合回。4回分の復習として熟語が80個)
*一回の分量が多いときは2週に分けても大丈夫です。
*新出漢字のなぞり書き、音訓読みの確認、熟語の書き取りを練習します。
*熟語の書き取りは保護者の方がテストしてください。
知識学習
漢字はもちろんですが、知識ページも非常によくできています。
ことわざ・慣用句・四字熟語だけでなく和語・外来語・同音異義語・同訓異字も繰り返し学習できるようになっています。
*回ごとに言葉とその意味が一覧になっているので覚えましょう。
*問題部分は保護者の方がテストしてください。
*漢字と同様、1回を2週に分けて学習しても大丈夫です。
ちなみに子どもたちが苦労するのは「和語」です。平仮名言葉なので読めるのに意味不明、これが文章中に出てくると間違った方向に進んでしまうことも多いのです。
4年生は5年・6年の下地を作る大事な時期ですね。
しっかりと知識を積み上げて、その後の学習に繋げられるようサポートしてあげてください。
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羽田慶子
日能研、個別塾などでの国語の指導経歴は15年以上。
生徒さんとご家庭の要望にフィットした指導を心がけております。
最終的には国語のおもしろさに気づいてもらうことが一番大事だと考えております。素材文によって様々な知識や考えに触れ、たくさんの本を読めるような生徒さんを育てていきたいです。