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直前期の復習にも?日能研6年生算数「共通問題428」の使い方 Column

日能研の活かし方

直前期の復習にも?日能研6年生算数「共通問題428」の使い方

2023.01.03

みなさん、志望校の過去問演習がそろそろ一巡したころでありませんか?

すでに二巡目や間違い直しも終盤だという方もいれば、過去問は一通り終わった、というお子さんたちもいると思います。

いずれにせよ、入試まであと1か月ほどのこの時期、みなさん、歯を食いしばって頑張っていることでしょう。

さて、今回の記事のテーマである算数の「共通問題 428」について少しお話ししましょう。

夏期講習のテキストに収められているこの問題集を、なんでこの時期に?と思われるかもしれませんが、「この時期だからこそ!」の活用方法をお伝えしたいと思います。

過去問演習をこなしていると、徐々に塾内のテストでは見えてこなかった、算数の弱点が明確にあぶり出されてきます。

この時期に見えてきた真の弱点を、効率的に埋めていく対策方法として「共通問題 428」を活用してみませんか?

この「共通問題 428」は中学入試の算数の問題を厳選した問題集で、収録されている問題が大変素晴らしいのです。感覚的には受験算数の全論点のだいたい7割くらいが含まれています。

量と質のバランスも良くて、私自身、日能研の算数の全教材の中で最も優れた問題集であると思っています。

さっそくですが、下記のリンクから「共通問題 428」の難易度表を参照なさってください。

印刷していただくともっと見やすいかもしれません。
ちなみに易しい順にA→B→C→D→Eとなっております。

リンク:”共通問題428難易度表”

この難易度表は、自分が受験する学校のレベルに合わせて、「共通問題 428」の、どの問題をやればいいかを判断するためのものです。

日能研の日特のクラスで判断すれば、以下が目安となります。

・難関校日特 → B~E
・上位校日特 → A~C(できればDまで)
・合格力完成日特 → A~B(できればCまで)

それではここから「共通問題428」の具体的な活用方法をお話していきます。

大きく分けて2つの利用方法があります。

(1)過去問演習を通じて見えてきた弱点の補強をしたい
(2)過去問以外で最後に算数全般を一通り総復習したい

例えば(1)の例では、以下の単元が弱点であると発見できたとしましょう。

それぞれ「共通問題428」の対応する番号を記載しました。

・仕事算 → 375番~382番
・平面図形の角度 → 1番~17番
・水の体積 → 266番~280番
・速さ → 281番~331番

というふうに不安要素のある単元を狙い撃ちで対策できます。

これと志望校のレベルに応じた難易度表を組み合わせれば、さらにピンポイントで弱点補強が可能です。もちろん難易度にかかわらず、苦手な単元は全て解くのもアリです。

また、(2)の過去問以外で最後に算数全般を一通り総復習したい時には、難易度表のレベルとお子さんの日特のレベルに合わせて問題を取捨選択して、1月中の算数の学習のペースメーカーとするのもいいでしょう。

この時期、最後の仕上げに優先順位と効率性を重視するのならば、「共通問題 428」を活用しない手はないと思います。

最後に、「共通問題 428」の解答・解説は、式だけのわかりにくいものではなく、図解入りの親切な解説になっていますので、じっくり読みこんでください。

以下、単元ごとの詳細な番号を記載しておきますので、問題を解く時に確認してください。

今回の記事が受験生の皆さんに少しでも役立ってくれることを願っております。

【共通問題428  単元別分類】

  •  平面図形 角度 → 1~17
  •  平面図形 求積 (複合図形)→ 18~39
  •  平面図形 個別論点 → 40~41
  •  平面図形 求積(回転、平行移動)→ 42~54
  •  平面図形 円の周りを回る円 → 55
  •  平面図形 求積(高さと比)→ 56~64
  •  平面図形 正六角形 → 65~68
  •  平面図形 相似 → 69~81
  •  割合と文章題 つるかめ算、過不足算、消去算、倍数算など → 82~140
  •  割合と文章題 食塩水 → 141~150
  •  割合と文章第 売買算 → 151~157
  •  数の性質 最小公倍数、最大公倍数 → 158~164
  •  数の性質 割ると余る → 165~174
  •  数の性質 タイル貼り → 175~176
  •  数の性質 約数、倍数、その他個別論点 →177~200
  •  規則性 数列、三角数、四角数、パスカルの三角形 → 201~211
  •  規則性 日暦算、群数列、延べ、おまけの問題、その他個別論点 → 212~230
  •  立体図形 立方体の切断、正多面体、円すい、正八面体、投影図 → 231~243
  •  立体図形 複合図形の求積、影、その他個別論点 → 244~265
  •  立体図形 水の体積 → 266~280
  •  速さ 三公式、速さと比、距離間グラフ → 281~302
  •  速さ 時計算、個別論点 → 303~309
  •  速さ 流水算、通過算、図形の移動、点の移動 → 310~331
  •  場合の数 順列、組み合わせ、道順、確からしさ → 332~354
  •  場合の数 フィボナッチ数列、色のぬり分け → 355~367
  •  場合の数 硬貨の問題、けたばらし、その他個別論点 → 368~374
  •  仕事算 部分1、全体1→ 375~382
  •  ニュートン算 → 383~388
  •  論理と推理 継子立て、その他個別論点 → 389~410
  •  N進法 通常のN進法、変則N進法 → 411~415
  •  作図 コンパスを使用する問題 → 416~424
  •  作図 コンパスを使用しない問題 → 417~429

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三島孝太郎

この記事を書いたのは...

三島孝太郎

個別指導、家庭教師、小規模塾、中規模塾、大手集団塾で子供たちに勉強を教え続けて約30年。

どのように説明すれば分かりやすいだろう、どんな喩えを使えば理解してもえるだろう、どんな訓練をすれば力を伸ばしてあげられるだろうと、これまでの経験を上書きしながら日々試行錯誤の連続です。
算数はおもしろい科目です。しかしただおもしろいだけではなく、その深さと広さには際限がありません。
この算数の大海にぽつんと投げ出されても、子供たちがたった一人で無事に渡っていけるように、乗り越えていけるように、知識と技術と武器を授けるのが私の仕事です。


趣味は読書で、マンガや小説問わず読んでいます。好きになった作品や作家は何度も読み返すくらいハマってしまいます。

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