この記事を書いたのは...
松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。
個別指導・家庭教師の自律学習サカセル
サカセルコラム
【新6年算数】四谷大塚・早稲アカ 1月度組み分けテストはどう対策する? Column
大問1 計算 3問 24点分
大問2 小問集合 64点分
大問3 基本的な大問 16点分
大問4 基本的な大問 24点分
大問5 基本的な大問 16点分
大問6 難しめの大問 16点分
大問7 難しめの大問 16点分
大問8 難しめの大問 24点分
※問題の数、形式は昨年のものです。
※範囲は16〜19回です。範囲無制限とおっしゃる先生もいますが、毎年問題は普段の組分けテストと同じように16〜19回から7割、残り3割をその前の回からという出題になります。
※一昨年の平均点は約93.7点 一昨年は106点
大問1で2問。
大問2で3〜4問。
大問3・4で2~3問。
以上を目安に取っていけば良いです。
計算問題は絶対取れると思われている保護者の方も多いかもしれませんが、苦手なお子様にとっては意外と複雑で難しいです。むしろ組分けテストでは大問2や大問3・4の方が簡単に取れる問題が多くありますので、そちらで点数を確保していくイメージで時間配分や見直しをしていきましょう。もちろん計算問題を落として良いわけではないので、練習はしっかりおこなっていきましょうね。
また、後半の問題は当然複雑になります。得意分野や取れる問題があったら挑戦していき、そうでない場合は取れるところをしっかり見直しし、ケアレスミスによる失点を防ぎましょう。
大問1で2〜3問。
大問2で5〜6問。
大問3・4で3問。
大問5〜6の(1)で1〜2問。
以上を目安に点数を取っていきましょう。偏差値50を狙っていくためには、基本的な問題は落とせません。注意しながら進めましょう。
大問5以降は(1)をしっかり取っていきましょう。後ろの大問は当然難易度が上がりますが、「よく読むと実は簡単」という問題が紛れています。ここは狙っていきたいですね。
大問5までで2問ミスに抑える。
大問6以降で2問以上。
以上を目安に点数を取りたいですね。
最後の方の問題(大問7や8)は正答率が一桁%だったりするので、無理に解かなくて良いです。読んでみて(1)が簡単だったら解く、難しそうだったら見直しに時間を回す。という認識で良いでしょう。
それでは次に大問ごとの特徴に触れていきます。
計算です。逆算や分配法則など基本的な計算のテクニックを確認しておきましょう。また、小数→分数の変換も押さえておきましょう。過去には連比(比合わせ)なども登場しています。
基本的な一行問題です。予習シリーズの基本問題の難易度ですので、しっかり取り切りたいですね。特に今回は比を利用した基本的な問題が多く、しっかり練習していれば点数が稼げます。比の利用に関してしっかり練習しておきましょう!
気をつけないといけない点として(7)や(8)では意外と難しい問題が登場します。正答率も毎回低いので、無理に解かなくて良いです。
大問形式の基本的な難易度の問題です。予習シリーズの基本問題や演習問題集の反復基本問題に相当する難易度です。大問2の(7)や(8)に比べるとこちらの方が簡単なことが多いので、しっかり取り切りましょう。
少し難しい大問形式の問題です。予習シリーズの練習問題や演習問題集の反復練習問題に相当する難易度です。 (1)の問題に比較的簡単な問題が紛れているので、見逃さないようにしましょう。
応用的な大問形式の問題です。正答率が一桁%のことが多く、取り切るのは難しいでしょう。注意したい点として、(1)に読めばわかるような比較的簡単な問題が紛れていることがあります。ここは逃さないようにしましょう。
最後に単元ごとの重要ポイントについてお話しさせていただきます。
食塩水の問題では以下の3つが代表的です。
①てんびん
②面積図
③ビーカー図
それぞれに長所と短所があります。
①てんびん
長所:逆比の利用ができれば最速で出せる。食塩水のグラムが比でかかれている時にも対応しやすい。理科にも繋がりやすい。
短所:回数の多いやり取り系の問題が苦手。また、蒸発の問題など工夫が必要になる場合がある。食塩の量に注目する問題では使用できない。
②面積図
長所:平均算との親和性が高く、新たに覚えなくて済む。やり方の根本的な原理はてんびんと同じ。視覚的に認識しやすい。
短所:てんびんと同様、回数の多いやり取り系の問題が苦手。蒸発の問題など工夫が必要になる場合ある。食塩の量に注目する問題では使用できない。
③ビーカー図
長所:やり取り系の問題に非常に強く、また食塩の量に注目する問題にも強い。方程式にも繋がる。式として処理できる。消去算などへの発展性がある。
短所:%を出す計算でのミスが出やすい。
以上が挙げられます。
個人的には①・②・③全て使えるようにした上で、問題によって取捨選択をしていくのが理想的だと思っています。
ただ、余裕がないお子様の場合は
ビーカー図を最低限習得するのと、てんびんor面積図のどちらかをしっかり習得しましょう。
・投影図
投影図では「真上から見た図に書き込み」をすると良いです。
特に例題2では丁寧に2つの図をかくようにするとミスが減ります。
上記の図では正面からの個数だけしか書いていませんが、横からの個数も書くようにしましょう。
・くりぬきの問題
例題3のブロックタイプの問題は「段ごとに切る」という動きをするとミスが出にくいです。これは予習シリーズにも記載されているので参考にすると良いかと思います。
例題4のくりぬきは偏差値55以上を目指す方は取り組みましょう。
・回転体と比
まず「円すいの三大公式」をしっかり覚えておきましょう。(松田が勝手にそう呼んでいます)
次に、「角出し」が出来ているか確認しましょう。
最後に体積比が利用できているか確認しましょう。
体積比に関しては「相似比・面積比・体積比」の3つの関係しっかり押さえられていれば大丈夫です。
表面積に関しては「円すいの三大公式」の側面積を利用し、引き算をすればできます。
速さの問題における比の利用です。
「円周上の旅人算(上17回)・流水算・通過算・時計算」の基本をまずは確認しましょう。
特に、円周上の旅人算と流水算では、速さの比を出すために逆比を多用します。逆比の理解ができていないと何でもかんでも逆にして比を出そうとする危険な状態になってしまうので、必ず逆比の理解ができているか確認しましょう。
逆比の確認は単純に「なぜ逆になるのか?」ということが説明できれば良いです。
ちなみに、実は小学生は日常的に逆比を利用しています。
それは50m走のタイムです。
・7秒台→足が速い
・10秒台→足が遅い
以上のように時間が短ければ速度が速くなるということは感覚的に利用してきています。
旅人算に関して
旅人算では「出会いが和」「追いつき・追い越しが差」というお約束の確認をしましょう。例題1・2は偏差値に関わらず練習し、例題3は偏差値50以上を目指す方のみで良いです。
流水算に関して
流水算では「下静上水」の図をかき、それぞれの算出方法を確認しましょう。特に「4つのうち、2つが分かれば全て出る」ということは確実に押さえておきたいですね。例題4は確実に取り組みましょう。
情報をまとめるようにしましょう。
今後、問題がどんどん複雑になっていきます。特にミスが多いお子様の場合、まとめる作業をおざなりにしているとケアレスミスが減らなくなります。
また、比の利用が例題5で登場します。これも偏差値に関わらず、練習しておきましょう。
今後、流水算はダイヤグラムと絡んで非常に難しくなっていきます。偏差値50以上を狙っていくのであれば例題6までは取り組みましょう。取り組む際には4つの速さの情報をしっかりまとめるようにしましょう。
通過算に関して
基本的な通過算の考え方を確認しましょう。苦手な生徒は図を丁寧に描くようにしましょう。予習シリーズの図を参考にしてください。偏差値55以上を狙う方は例題7の(2)まで取り組みましょう。
時計算に関して
時計算では速さの差に注目します。
長針が毎分6度
短針が毎分0.5度
速さの差が5.5度 11/2度
実戦では小数を使うことはまずありません。割り切れないことが多いので、必ず分数を使うようにしましょう。
あとは基本的な旅人算と同じ要領で解けます。
また、個別で指導しているとなぜか「×2/11で教わりました」という生徒に高頻度で出会います。だいたい時計算が苦手な生徒さんです。確かにそうなる場合もありますが、「距離÷速さ」の時だけで、「時間×速さ」の場合は当てはまりません。お子様が丸暗記で「×2/11!!」と言っていたら注意しましょう。
解説は以上となります。少しでもお役に立てる情報があればと思います。
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松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。