四谷大塚主催の合不合判定テスト。
昔は合不合判定予備テストという名前で、4月に1回、7月に2回が実施されており、
9月以降が合不合判定テスト①、②…という名前でした。
合格力判定サピックスオープンが設置される前は、サピックス生にも受験が推奨されていました。現在は「合不合判定テスト」という名前に統一され、4~12月で全6回の試験となっています。
4月・6月に行われる志望校判定サピックスオープンは客観問題中心のAと、記述中心のBの設問分野別にわかれた試験になっています。
合不合判定テストは設問分野に特化することのない、150点満点の模試となっています。
【設問の形式(一例)】
大問1 小説文 約4500字(60点程度)
選択肢(4択)9問程度
記述1問程度
抜き出し1問程度
大問2 論説文 約2500字(60点程度)
選択肢(4択) 5問程度
記述1問程度
抜き出し1問程度
大問3 知識問題(20点程度)
2〜3分野の知識問題
大問4 漢字(10点程度)
書き7問 読み3問
【時間配分の難しさ】
合不合判定テストで厳しいと言われるのは時間配分です。
読むスピードに関しては、
小学校低学年が1分に300文字程度
小学校高学年が500文字程度
社会人が600文字程度と言われています。
試験時間が50分です。
大問3に3分、大問4に2分かけるとして、残り45分。
一読してから最速で解くとして大問1は9分、大問2は5分で読む計算になります。
読む時間を除いて31分で11問+7問。
単純計算で1問2分弱で解く必要があります。
【テキスト面の対策】
漢字 …「漢字とことば」の総合回を解いて、ザッと見直しておく
漢字は満点を狙ってほしいところです。
ただ、誰も解けない問題で×になってしまった時は、テスト後に「意味」や「その言葉を使った文」を知れば良いでしょう。
知識 …「予習シリーズ」の総合回の知識の問題を解いて、ザッと内容をおさえる
押さえた方が良い内容は、
◆解くときに頭を使う問題
助詞・助動詞の識別
品詞の「仲間外れ」はどれか
二字熟語の組み立て
主語・述語の組み合わせ
修飾語がどこにつながるか
◆知っていれば解ける問題
三字熟語でどの打ち消しの言葉が入るか
ことわざ
慣用句
四字熟語
故事成語
あたりでしょうか。
多くの場合「解くときに頭を使う問題」と「知っていれば解ける問題」が半分ずつ出ます。
前者のみの出題はありません。後者のみの出題はある、というのは知っておいても良いかもしれません。
読解 …「演習問題集5年下」「実力完成問題集6年上」あたりの四谷大塚のテキストで対応
問題を作成しているのは四谷大塚の先生方なので、四谷大塚の問題集を解いて、選択肢や抜き出し、記述の「クセ」に慣れましょう。
特におさえてほしいのは「傍線部から見て、どの辺りに解答根拠があったのか」です。
初めは30分程度で解き、次に25分で解き終わることを目標に、最終的に「20分にどれだけ近づけるか」を狙っていくというのも良いと思います。
注意点として、試験の形式がオーソドックスな分、「最難関問題集」や「応用力完成問題集」は対策にはなりません。
問われる形式にズレがあるので、「大は小を兼ねる」というわけにはいかないでしょう。
【読解について】
・一読して内容を頭に入れて、1問2分弱で解く
・最初に軽く読んで、解くときに傍線部の周辺をしっかり読む
前者を当たり前にやれる大人は多いでしょうが、後者が子供たちの「多数派」だと思います。
「音読」が染み付きすぎて、「黙読時に音読のスピードで読む」ことで解き終わらない子もいますし、「解き終わらないから」と言う理由で、「文章を一読することすらせずに解きながら読む」子もいます。
試験時間内で「考えてすらいない問題がある」やり方も、
「傍線部の周辺に根拠がないと解けない」やり方も、個人的にはどちらも改善するべき問題だと思います。
成績で一喜一憂するだけでなく、「自分にあった読み解き方が見つかるように模索して、結果失敗してしまうこと」も時には良いと思います。
入試本番で模試と全く同じ問題が出ることはありませんしね。
国語は「メンタル面の不安」や「取り組み方の迷い」で驚くほど成績が下がってしまう科目です。
大切なのは「自分にとっての読解必勝法」が見つかるかどうか。
取り組んだ「問題用紙」や「解答用紙」から改善点を見つけ、「次」に繋げられるかどうかだと思います。
【最後に…】
最近の合不合判定テストの記述の採点が、
◯ …得点率100%
△ …得点率50%
× …得点率0%
という「ざっくりした形」になっていることが多いという印象です。
正直、細かい要素まできちんと見ているか怪しいです。
「本文を読み、作者の意図(と多くの人間が感じられる内容)を読み取り、問われた内容に答える」のが国語の読解の基本となります。
「いつも通りにこのやり方で解く」という必勝パターンが見つかると良いですね。
他の科目の解説についてはこちらからご覧ください。
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