この記事を書いたのは...
松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。
個別指導・家庭教師の自律学習サカセル
サカセルコラム
中学受験、子供が塾に行きたくないと言う時どうすればいい? Column
不登校ならぬ不登塾。
あまり聞かない言葉ですが、少なからず存在する問題です。
そして、そうなってしまう原因は何か。そうなってしまった場合どうすれば良いのか。
今日はそんな塾に行きたくないお子様とご家庭についてのお話をさせていただきます。
塾に行きたがらないお子様の原因は複数考えられますが、大きく分けると4つに分けられます。
①勉強が嫌い
②人間関係
③勉強以外に興味のあるものがある
④メンタルが弱っている
①の原因は実は意外と少ないです。
勉強ができなくても塾での人間関係が良好だったりしますと登塾し続けます。
②の原因は多いです。
残念なことに塾でもイジメは存在します。私の経験の中での話ですが、生徒間のイジメだけでなく、講師によるイジメもあったりしました。
そういった勉強以外の人間関係に悩まされて行きたくないというお子様は一定数存在します。
③の原因はあまり聞かないですが、存在します。
興味のある対象がスポーツや芸術だったりすれば良いのですが、大体はゲームやYouTubeです。
親が共働きの場合に多いです。家を出る時間に声をかける人がいないので、誘惑に負けてしまうわけです。自己管理は小学生には難しいので、親の管理が鍵となります。
④の原因は小学生よりも中学生に多い気がします。
自律神経系の乱れだったりなどで、やる気が消失してしまうようです。
甘えなどではなく、場合によっては医師の診断が必要な場合もあり、かなり深刻な問題になっている可能性もあります。
成績優秀だろうとなってしまうようで、私も過去に3名のこのような症状の成績優秀な生徒を持ったことがあります。
お医者様によると時間が解決してくれるとのことでしたが、この3名とも1番上のクラスからクラスダウンしてしまい、いずれもメンタルが復活するのに半年以上掛かりました。さらにもう1つ共通事項があり、3名とも受験学年の1個前の学年であるということです。これは偶然かもしれませんが、受験学年になると職業的使命感のようなものが働き、メンタル的に成長するのかもしれません。
それでは上記の原因に対しての解決策をお話していきましょう。
これは塾に行きたがらない原因としては少ないものにあたりますが、解決策は単純ながら難しいです。
ズバリ、解決策は 勉強ができるようにする! です。
単純ですが簡単ではないですよね。
1科目だけでも良いです。成功体験を1回経験できれば変わるきっかけになります。
成績不振のお子様はこちらの記事をご参照ください。
関連記事:塾選びから合格(または転塾)まで早稲田アカデミー完全解説
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これも厄介な原因です。退職の原因の4割近くが人間関係であるというデータもあり、子供から社会人まで悩むものです。
まずは塾の担当に話すことが初手になります。
根本的な解決は難しく最悪の場合は転塾にも発展します。しっかりと対応をしてもらいましょう。対応がされない場合は本社などにクレームを入れるなどすれば迅速な対応が見込めます。
これは3通りを考えなくてはいけません。
・興味のあるものが本気であり、中学受験よりも価値があるものである場合
この場合はご家庭の判断に委ねられると思います。
今まで見てきた生徒さんの中にはバレエで日本一を狙える……といったお子様もいました。そのレベル感でお子様が何かに打ち込んでいるのであれば、中学受験を後回しにする価値はあると思います。
・本気ではなく逃げているだけの場合
勉強が嫌なので逃げる言い訳にしている場合もあります。
この場合はしっかり話し合う必要があります。
①の解決策に戻ることもありますね。
・娯楽にハマっているだけの場合
これはお子様の自己管理能力のせいにしてはいけません。
基本的に多くのお子様は自己管理能力は高くありません。大人の方でコントロールをしていく必要があります。
ハマっている娯楽がある場合はしっかりと取り除いていきましょう。隠すだけだとお子様は見つけますので、家の中から無くしてしまうことがおすすめです。
これは解決が非常に難しい問題です。
ただ甘えているだけの場合は話は単純で、塾に行くことを習慣化したり、一緒に目標を決めて何かご褒美を用意したり、家族会議を開くなどすれば大抵の場合は解決します。
しかし、上記の内容で解決しない場合は自律神経系の乱れなどによる病の可能性があります。
これは無理矢理どうにかしても解決しないことが多く、時間の経過による解決に頼ることになります。
多くの場合は集団授業の中での競争や、終わりのない毎週毎週出る宿題などでメンタルがやられてしまうようなので、集団ではなく個別指導などで寄り添いながら自分のペースで学習できる場を用意してあげると良いでしょう。そして、メンタルが戻ってきたタイミングで集団に戻すなどして、可能な限り学習を継続していくことが肝要です。
ここまで見てきていかがだったでしょうか?
中学受験は親が9割とも言います。お子様はまだ小学生。まだまだ本能が強く、長期的な視点は持てないものです。
上手にお子様と折り合いをつけながら、舵取りをしていき、なんとか難局を乗り越えていきましょう。
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松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。