受験者平均点 63.2点
合格者平均点 80.3点
算数の想定合格点 75点
世田谷学園中学校の学校の特徴や傾向分析、2018年の分析はこちら
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面倒見の良い首都圏男子進学校として確固たる地位を築きつつある世田谷学園。
大学合格実績も堅調で、2020年には東京大学理科3類に現役合格者を輩出するほか、難関の国公立・私立大学に見事な結果を残しています。
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もちろん中学入試も実力者による争いが激化しています。
第一志望の受験生が集う第1回入試では、実質倍率でも約4倍という大激戦になりました。
また1日の午後の算数特選入試も始まり、今後も首都圏男子の人気を集めることは確実でしょう。
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ここからは2020年の第1回入試において、どのように得点できれば合格を勝ち取ることが出来たのかを見ていきましょう。
〇:合格のためには必ず正解したい
△:差がつく問題なので、出来れば正解しておきたい
×:やや難度が高く、正解できなくても差はつかない
として小問ごとに見ていきます。
解答例はこちら
世田谷学園発表の問題ごとの正答率・講評はこちら
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大問1
(1) 〇
基本的な逆算です。
答えを出した後、□に代入して確実に正解できているかどうか確認しましょう。
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(2) 〇
はじめの人数を□として式で整理すると
□-2+4-3+4=□+3=□×2
となります。
結局3人増えただけ、と分かり容易に正解することが出来ますね。
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(3) 〇
定価を□と置いて式で整理すると、
□×(1-0.2)×(1-0.2)=3840円
となります。
割合のきわめて初歩的な問題です、落とせません。
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(4) 〇
速さと時間の逆比を用いる基本問題です。
速さの比が90:300=3:10なら、時間の比が10:3になることを利用しましょう。
線分図で解いてもかまいません。
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(5) 〇
3つの「置き換え」の消去算です。
B×1+C×2=A×2+B×3と置き換えて計算しましょう。
問われているものがどれなのか、気を付けられれば、間違えることはありません。
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(6) 〇
「立体図形上の最短距離は展開図をかいて直線」という鉄則通りの問題です。
今回は「半径12cm、中心角90°の扇形から直角二等辺三角形を引く」と考えましょう。
どこを求めるのか読み違えないよう、気を付けましょう。
大問1は確実に全問正解しておきたい内容でした。
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大問2
(1) 〇
1周を最小公倍数の60と設定して、ABそれぞれの速さを決めると良いでしょう。
進む方向は逆なので、出会いの旅人算と捉えます。
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(2) 〇
(1)より12分ごとに出会うことが分かります。
確実に正解しておきましょう。
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大問3
(1) 〇
通過算の基本問題です。
「列車Aの全体がトンネルにかくれている」という状況を正しく把握しましょう。
以下のように整理して「打ち消しあう消去算」と捉えられると良いでしょう。
431m+列車 ⇒ 20秒
717m-列車 ⇒ 21秒
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(2) 〇
基本的な「追い越しの通過算」です。
(1)が出来ているならば、列車Aの速さは28m/秒、長さは129mと求まるので、あとは確実に正解しておきたい内容です。
合格のためには、大問3までを確実に完答しておきたいところでした。
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大問4
(1) △
正四面体の4つの頂点を各辺の3分の1の箇所で切り落として出来る図形です。
想像で解いても良いですが、「あ」の向かい側の正六角形に3つの正三角形を付け加える、と考えられると、なお良いでしょう。
論理的に考えるにはやや難しい問題ですが、思いのほか正答率は高くなりました。
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(2) △
相似比が1:3ならば体積比は1:27になることを利用できると良いでしょう。
1/27を4個切り取ることが分かるので、23/27を求めると考えます。
正答率は低かったものの、難しい問題ではありません。
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大問5
(1) 〇
きわめて基本的なつるかめ算です。
確実に正解しましょう。
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(2) △
3つの不定方程式という、やや難度の高いテーマですが、(1)の誘導を利用すれば決して難しくはありません。
解答例のように、みかんとりんごの合計金額が1000の倍数になることを利用しましょう。
メロンが1個の場合はみかんとりんごが4:12になる時以外も考えられます。
ア:イ:1になるという条件の見落としにも気を付けて。
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大問6
(1) 〇
「動きの変わり目に注目」という鉄則通りに、丁寧に作図しましょう。
直線部分と曲線部分に分けて式を立て、確実に正解することが求められます。
(2) △
(1)の図を利用して丁寧に処理しましょう。
くぼみの箇所を、30°の扇型2つ+正三角形+半円と言い換えられれば、決して難しくは無いでしょう。
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このように2020年度の出題も例年通り「大問6つ、大問5と大問6が求め方を記入する問題」という構成でした。
例年、図形分野を中心に難問が散見される世田谷学園中の算数ですが、2020年は後回しにすべき難問は出題されず、取り組みやすい出題となりました。
当然ながら合格ラインも上昇し、合格者平均点は80点を超える高得点勝負となりました。
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そんな2020年の第1回の入試で算数の合格点を超えるためには「失点を4問(出来れば3問)以内に抑えること」が求められたと言えるでしょう。
世田谷学園に充分に合格するチャンスがある受験生にとって失点の可能性があるものは、大問4(2)、大問5(2)、大問6(2)くらいなので、この3問と他にミス1つに抑えられれば、算数は合格ラインに届きます。
ただ今年は受験生のレベルに比べて出題が易しすぎたように感じます。
2021年以降に世田谷学園合格を目指す受験生の皆さんは、この出題なら満点を目指せるような学力を養成していきましょう。
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