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いつから中学受験塾に行き始めるべき? Column

知っトク 中学受験

いつから中学受験塾に行き始めるべき?

2021.02.26

首都圏で、中学受験をして中学校に入学をしようと考えると自動的に選択肢に入ってくるのが入塾だと思います。

近頃はその競争率も高まってきており、小学校1年生向けのクラスも定員を超える人数が応募して入塾できない子が出る。なんて話も聞こえてきます。

しかし、そもそもそんなに早くから入塾する意味はあるのでしょうか?そこで今回は自律学習サカセルの講師陣に中学受験塾に入塾するとしたら何年生の時にしたらよいのか聞いてみました。


ズバリ、結論から聞いちゃいましょう。中学受験ではいつ塾に入るのがいいのでしょうか?

いつ中学受験のために入塾すべき?

僕としては大手塾に入るなら3年生の秋ですね。

僕も同じで3年生の2学期からだと思ってました。

賛成です。特に小学3年9月がいいと思います。後は、新小学4年生の2月なんかもいいと思います。

新小学4年の2月or小学3年の9月?

かなり、詳細なタイミングですね…増田先生、新小学4年の2月というのは三宅先生、K・M 先生とは意見が異なる点ですが、どのような理由でそれがよい入塾タイミングであると言えるのでしょうか?

新小学4年生の2月から小学6年生の1月、約3年間で中学入試のカリキュラムを消化するのが一般的です。

それもあり、カリキュラムを一番最初から学べるこの時期は王道と言えるでしょう。

ただ、小学校のみで勉強を進めていた場合、初めから望みのクラスで勉強できないことも…かく言う私も、初めは一番基本のクラス(4クラス中4番目)からスタートでした。

確かにその通り。「4年生から6年生の夏休み前までで全範囲を学習し、夏休みに総復習として更に1周、秋以降は志望校対策に注力する」というのが一般的な流れです。

なるほど、そうしたらどうして全員「3年の秋」のタイミングを挙げているのでしょうか?

新小学4年生の2月のタイミングで始めることで、生徒がいきなり躓くことがあるんですよね。特に算数なんかでは特殊算で陥りやすい状況です。

そう、いきなり塾に入っても上手くいくとは限らんですもんね。入塾した当初から塾の雰囲気や家庭学習を含めた勉強習慣を築くことが出来る生徒なんてめったにいません。
はじめは塾に通うだけで満足してしまって、なかなか思うように復習を進められない、なんて状況はザラです。

この部分で精神的な所は大きいと思います。早熟なお子様ですと、4年生になるともう親の言うことを聞かなくなりますからね。

極端な例ですが、今まで持った生徒さんの中では、宿題をやりたくないがためにまるで悲劇のヒロインかのように振る舞ってお父様を味方につけ、お母様を攻撃しだしたご家庭も…

こうならないためにも3年生でまだ親に従順な時点から宿題や勉強はやるのが当たり前、塾で勉強するのが当たり前、という習慣付けをしてしまうのが良いと考えます。

また、増田先生みたいに、はじめから思い描いていたコースで受講が出来ないケースは多いもの。
幸いSAPIXを含む多くの大手進学塾では、3年生の秋以降の入塾試験に一度でも合格すれば、以降どんな成績を取ろうと、入塾資格が取り消されることはありません。

また入塾資格は得られたものの不本意なコースからスタートしそうな場合は、次の試験に再チャレンジして、より上のコースからのスタートを狙うことも出来るんです。

この時期のテスト範囲は限定されていて比較的平易なものが多いという点でも準備期間には最適ですよね。

なるほど、では最初の数か月を慣れるための期間として用意しておくのが良いということですね。そして、その期間に4年生からの生活のシミュレーションをするといい。

年長の冬期講習!?

実は、年長の冬期講習というのもあって、これもおすすめです。

そんな早くからあるんですか!

そう。最も早く塾に通うなら「新小学1年生(年長)の冬期講習」というのもありますが…
学校以外の学習機関に通って、色々なことを学ぶには良い時期ですね。
ただ、小学1年生~小学2年生のカリキュラムは、中学入試に直結しないものがほとんどです。

だから、あくまでも習い事の1つという感覚で、決してコースや成績を気にしすぎないように気を付けたいところ。

しかも、その時のコースと入試結果の相関はほとんどないという。

例えば以前の勤め先であったことですが、そこは「小学1年生、小学2年生」に関しては、専門の講師が担当していました。
つまり、「小学3年生以降のクラスは担当しない」講師ということになります。
小学2年生から小学3年生の学年切り替えの際に、新担当への申し送りがあります。
その際に、「この子は成績優秀だから御三家を狙うレベルの生徒になる」「この子はそこまででもない子」などと、月に1回のテストなどをもとに、旧担当から新担当へ話をするわけです。

そこで「この子は御三家レベル」と太鼓判を押された子が、最後の最後まで最上位クラスや、そこに準じたクラスに進むかというと…
お察しの通りです。

あくまでも教室でみんなと1つのテーマを考える、意見を交わすことの楽しさを知るくらいで良いんちゃうかなと思います。
僕の娘も低学年の段階から進学塾に通わせたろかなと考えています。

入塾を避けるべきタイミングは?

ここまではいつ入塾をするべきかを伺いましたが、次に逆に入塾するべきではないタイミングはありますか?

各講習のタイミング

まず、思いつくのが春期講習、夏期講習、冬期講習などの各季節講習のときですね。
「○日間で単元が完結します」など、集団塾のスタッフの方々から勧められることも多いタイミングではありますが、
元大手講師の視点から見るとお勧めしないタイミングでもあります。

授業が演習中心ですもんね。

そう。そのため各単元の導入を飛ばしたり、読み合わせなどして「触れるだけ」となっています。
そんな中で「出来た」という感想をお子様に持ってもらうため、担当は発問を工夫したりすることがほとんど。

本当に出来るようにするには、「新入生専用クラス」が欲しいところなのですが、慢性的に人材が足りないと言われる塾業界で、かつ少子化の波を受けているという現状だと難しいところだと思います。

新4年生を過ぎたタイミング

あと入塾時期が遅れれば遅れるほどアカンと思います。

大手塾では中途入室者に対する補習講座が実施されることはほとんどないから、置いていかれたらそのままですよね。

正直未習分野を自分で学習しながら塾に通うのは、かなり厳しいんじゃないでしょうか。

そう。そもそも授業内容も、新4年生以降のカリキュラムを履修していることを前提として進むので、消化不良に陥る可能性も高いです。

そんな時こそ、自律学習サカセルに相談してほしいですね。
入塾以前の内容をどのようにキャッチアップするか、毎週の内容をどのようにフォローするのか、具体的に効率よく学習していくサポートをしますよ!

と三宅先生がうまくまとめてくれたところで今回の質問への回答はこの辺にしておこうと思います。質問者の方以外にも参考になれば何よりです。それでは!


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この記事を書いたのは...

自律学習サカセル

池尻大橋駅から徒歩2分。
国道246号線沿いの個別指導塾、家庭教師センター。
特に中学受験は専門プロ講師によるコースを設置し、高い実績をあげている。
東大・ 医学部・早慶大生を中心に意欲の高い講師が指導する、中高一貫校・大学受験コースにも定評あり。

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