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早稲田系列の学校は中学受験すべき?高校受験すべき? Column

知っトク 中学受験

早稲田系列の学校は中学受験すべき?高校受験すべき?

2022.10.25

2022年に創立140年を迎える早稲田大学。

言わずと知れた名門大学であり、多くの憧れを集める対象でもあります。

そして、その早稲田大学の附属、系属の学校はいくつか存在しており、また中学受験、高校受験どちらで入学する方が難しいかという話もあり、塾業界でも注目を浴び続ける学校です。

今日はその早稲田について中学受験や高校受験の視点からお話していきます。

目次
  •  附属・系属中高の紹介
  •  中学受験か高校受験か?
  •  まとめ

1. 附属・系属中高の紹介

まずは学校群の紹介をさせていただきます。

全部で7校存在します。

①早稲田大学高等学院

まずは附属校の1つ、早稲田大学高等学院です。

男子校で、中学受験、高校受験の両方を行っています。

早稲田大学への進学率はほぼ100%です。

あまり学力が高くなくても良い学部に進めます。

②早稲田大学本庄高等学院

こちらも附属校です。

共学で高校受験のみです。

早稲田大学への進学率はほぼ100%です。

こちらもあまり学力が高くなくても良い学部に進めたりします。

③早稲田実業学校

こちらは系属校です。

共学で中学受験、高校受験の両方を行っています。

早稲田大学への進学率はほぼ100%ですが、良い学部へは簡単に進めません。

④早稲田高等学校

こちらも系属校です。

男子校で中学受験のみの学校です。

早稲田大学への進学率は50%程度です。

学力が高くないと推薦は貰えないというのが特徴です。

⑤早稲田渋谷シンガポール校

こちらも系属校です。

高校のみ設置の共学です。

早稲田大学への進学率は50%程度です。

⑥早稲田佐賀高等学校

こちらも系属校です。

共学で中学受験、高校受験を行っています。

早稲田大学への進学率は50%程度です。

⑦早稲田摂陵高等学校

こちらも系属校です。

共学で中学受験、高校受験を行っております。

令和4年度入試からは中学校の募集を停止するようです。

早稲田大学への進学率は10%程度で、早稲田の推薦が多い普通の進学校という印象です。

2. 中学受験か高校受験か?

結論から申し上げますと、高校受験です

理由は3点あります。

  •  募集定員が高校受験の方が多い
  •  高校受験は日程のズレがあり複数回受けられる
  •  学力のトップ層が中学受験でいなくなっている

①募集定員が高校受験の方が多い

これは数値で見ると分かりやすいですね。

シンガポール校や推薦数の少ない早稲田摂陵を抜いて考えてみても歴然とした差があります。

受験生の母体数が違うので一概には言えませんが、大きな差があるのは分かると思います。

※学年の実際の人数は年度により変動があるのでご容赦ください。
※摂陵とシンガポールは例外として抜いています。
※早稲田中と佐賀は早稲田大学への推薦合格の割合で算出しています。
※早大本庄は生徒数1000人から算出しています。

(中学での募集、高校での募集)
早大学院 120  360
早実   125  160
早稲田中 300  0          ×50%
佐賀   120  120      ×50%
早大本庄 0      330
合計   465  910

かなりざっくりとした数値ですが、約2倍の差がありますね。

数と計算はかなり大雑把ですので参考程度に眺めていただければと思います。

②高校受験は日程のズレがあり複数回受けられる

中学受験で受けられる早稲田系列の学校は2/1に集中しています。

一応早稲田中学は2/3に2回目の受験がありますが、非常に高難易度の入試となっています。

一方で、高校受験では2/9に早大本庄。2/10に早稲田実業。2/11に早大学院となっており、数多く受けることが可能になっています。

さらに推薦も受けるとなるとさらにその数を増やすことが可能です。

当たり前の話ですが、回数が増えればその分確率も上がりますし、繰り上げ合格も増えます

繰り上げ合格の数は早稲田アカデミーの昨年度の入試結果が分かりやすいですね。

早大本庄だけで500名を超える合格者を出しています。定員を1つの塾だけで超えていることからも分かるように定員以上の合格者が出ていることも高校入試のポイントですね。

③学力のトップ層が中学受験でいなくなっている

学力的に高い位置にいる生徒が必ず中学受験をするわけではないです。

しかし、中学受験をするお子様の方が平均的に学力は高いのも事実です。

ここから、脅威となるライバルが減るという意味で高校受験の方が楽と言えそうです。

3. まとめ

ここまで見てきていかがだったでしょうか。

やはり高校受験の方が早稲田は狙いやすいというのが分かるのではないかと思います。

余談ではありますが、大学受験の方では一般入試が約6割程度、推薦入試が約4割程度となっており、また定員厳格化により、一般入試での入学はここ数年でかなり厳しくなっています。(裏を返せば推薦入試を上手く利用できれば学力が足りていなくても早稲田は狙えるということです。)

こういった背景もあり、附属校人気は高い状態にあります。

ただし、簡単だと言う高校入試ですが、あくまで中学受験と比較した時に入りやすいというだけで、簡単ではありません。またお子様によって中学受験の方が向いているお子様も数多くいますので、一概には言えません。その部分を注意して判断をしていただければと思います。

目次
  •  高校受験の方が比較的難易度は下がる!
  •  高校受験では合格者数は定員をゆうに越える!
  •  お子様によって中受高受に向き不向きがあるので必ずしも高受が有利とは限らない!

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松田 浩志

この記事を書いたのは...

松田 浩志

自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。

大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。

現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。

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