この記事を書いたのは...
長谷川 達
中央大学法学部4年。
弁護士を目指して院進予定。
沼にハマらなければいいですが、、、
個別指導・家庭教師の自律学習サカセル
サカセルコラム
あ、行こう。愛光!愛光学園の寮について Column
こんにちは。中央大学4年生の長谷川達です。
突然ですが、皆さんは「寮生活」と言えばどこの学校を思い浮かべますか?真っ先に思い浮かぶのがハリーポッターに出てくるホグワーツ魔法魔術学校ですよね?!組み分け帽子、みんなでワイワイ食べる夕食、秘密の計画を練る談話室等々、、、考えるだけでわくわくしてしまいます。そんな寮生活を日本で体験できちゃう高校があるんです。どこだと思いますか?それは私の出身校である愛光学園です!
今日はそんな愛光学園における寮生活について語っていければと思います。愛光学園の概略については前回の記事(あ、行こう。愛光!①)でお話させていただいているのでそちらをご参照ください。
それでは、さっそく本題に入っていきましょう!
愛光学園には現在のところ男子寮のみあり、中学1年生から高校3年生の各学年100名弱の生徒が聖トマス寮中学部、高校部、聖ドミニコ寮の3つの寮に分かれて生活しています。
聖トマス寮中学部には中1・中2、高校部には中3から高2、聖ドミニコ寮には高2の一部と高3生が所属しています。学年が上がるにつれ寮が変わり、舎監さん、寮母さん(寮生のお世話をしてくれる方々。ホグワーツで言うグリフィンドールのマクゴナガル先生、スリザリンのスネイプ先生といった感じでしょうか)が段々厳しくなっていきます(笑)
中1生は8人部屋で中2生以降は個室で生活をします。それでは具体的な寮生の生活を見ていきましょう。
寮生の朝はそんなに早いという訳でなく7:15に起床のための音楽が流れ始め7:25までに洗顔等朝の準備を行い制服に着替えたうえで舎監さんの点呼を受けます(休日は8:00起床です)。7:15に流れる音楽は生徒が希望を出せばその音楽を流してもらえます。僕はこの朝の音楽で色んな音楽を知ることが出来、今でもずっと好きな音楽に出会えたので実はすごく感謝しています。
点呼が終わると朝食を食べ8:15までに学校へ向かいます。え、遅くない?と思った方もいらっしゃるかもしれませんが寮と学校は隣接しているため徒歩1分で着きギリギリでも大丈夫なんです!ここは非常に魅力的ですね。
学校の4時間目が終わりお昼の時間になると、寮生は一度寮に戻って寮の食堂で食事をします。食券を買うのではなくあらかじめ用意されている昼食をみんなで食べます。ただ、寮の中で入れるのは食堂だけで仮に忘れ物をしても自分の部屋に取りにいけないんです!自宅生との平等をはかるためでしょうか。何度この制度に泣かされたか、、、
さて、学校が終わると生徒は各々部活動を行ったり自分の時間を過ごします。門限は平日、日曜は18:00、休日は20:00になっています。この門限を破ると「罰則」があるので生徒は門限に間に合うように慌てて帰ってきます。門限近くの時間にみんなそんなに早く走れるの?!くらいの猛ダッシュで帰ってくる姿は一種の名物と言っても過言ではありません(笑)
「罰則」の内容についてはあとで書いています。なかなか面白い内容なので楽しみにしていてくださいね。
寮の夜のタイムスケジュールで一番早い時間のものはお風呂です。16:40から18:30まで入れます。毎日最初に入る人は大体同じだとか。一方で、18:00~は部活勢が一斉に入るので本当に「密」です。シャワーの後ろに順番待ちの列ができたりします。部活勢はいかにシャワーが終わりそうな人を見つけ、その後ろに並ぶかが重要です。
一方で湯船は非常に大きいです。あの大きなお風呂やシャワーの順番待ちをしたのもすごく良い思い出です。もう1度入りたいなとか思ったり(笑)
お風呂の後は洗濯ですね。実は洗濯は全てやってもらえます。所定の袋(通称洗濯袋)に洗濯物をいれて所定の場所に出せば、次の日所定の場所に洗い終わった洗濯物がおかれています。非常にありがたいです。但し、一斉に洗われる上、乾燥にかけられるのでセーターとかは出したら縮んでしまいます。中1の頃はよくセーターを縮ませてしまい母親から怒られていました。
次に早いのが夕食です。確か17:45~だったと思います。あんなに縛られて生活していたのに意外と忘れてしまうものなんですね。
食事は毎日献立が決まっています。ランダムで各地方の郷土料理が出たりして面白いです。ただ、寮で「串カツ」を初めて食べた際、苦手かも~と感じていたのですが、大学生になり大阪で本場の「串カツ」を食べたら全く別の食べ物でした。大阪の「串カツ」は本当においしかった、、、
また、学期に1度特食日と呼ばれる寮の名物があります。特食日はその名の通り「特別な食事」が出ます。寮生の代表が業者と協議して何を出すか決めるんです。例えば、スシローのお寿司やケンタッキーのチキン、ケーキ、ジュースなど盛りだくさんの内容になっています。毎学期いつが特食日なのか楽しみでした。
さて、食事が終わると学習時間。19:00~23:00までに1度の30分休憩をはさんで強制学習となっています。中1、2生は集団学習室で舎監さんの見回りの下、学習をします。中3から高3は個室での学習になりますが、希望者は集団学習室で学習することも可能です。個室の場合でも舎監さんの見回りがランダムでなされるので強制的に学習する環境が整っていると言えます。また、中3以降の個室学習では、普段は0:30まで、試験期間は1:00まで(高3生は2:00まで)、朝も6:00から自由学習時間となります。
このように勉強時間を確保しようと思えばできる環境は整っているものの、愛光には非常に勉強熱心(?)な生徒もいて電気がすべて消灯された後も(就寝時間になると一斉にブレーカーが落ち電気がつかなくなります)、懐中電灯で布団の中で勉強する人も出てきます(通称懐勉)。就寝時間中に勉強しているとその勉強道具は没収されてしまうので布団の中で行うことでページをめくる音が聞こえないようにしているんですね(笑)
愛光学園の寮において最もメジャーな罰則は「外出禁止」(通称ガイキン)です。ガイキンはその名の通り、休日丸一日中の外出が禁止されます。なんだそんなの軽いじゃんと思われた方、いいえ寮生にとっては非常に重いのです。
愛光学園の寮には娯楽と呼ばれるものはテレビくらいしかなく(高2、高3の所属するドミニコ寮には卓球場がありますが)、後は個々の所有するマンガを読んだり、友人とアナログゲームをするほかありません。スマホやゲーム機、携帯音楽プレーヤーの持ち込みは禁止です。そのため、寮生は、休日は「街」に外出しそれぞれ映画を観たり、カラオケに行って時間を過ごしたり、グラウンドでスポーツをすることが多いのです。したがって、寮生にとって休日寮から出られないという事は苦痛でしかないのです。
しかも、ガイキンの辛いところはこれだけではありません。ガイキンの対象者は特定の個室(通称ガイキン部屋)に「収容」され、学習時間までの学習が義務付けられる上、舎監さんのランダムの見回りに加えて、1時間ごとに自分がどんな学習をしたかを舎監さんに報告しに行かなければならないのです。私も何度か経験したことがありますが、非常にきつかったです。
ガイキンの対象となる行為は、違反物の持ち込みや門限違反、消灯後の他人の部屋への移動など様々です。私は学習時間中に3DSをやっているところを、舎監さんのランダムの見回りの際に見つかりガイキンとなりました。ガイキンになると両親にもその旨通知がいくので両親に激怒されたのを覚えています。
次に、寮生の休日についてお話します。寮生の休日は通常は8:00起床、10:00~12:00まで学習時間、夜は19:00から学習が始まります。しかし、月に1度「安息日」というものがあり、8:00起床、9:00から外出が可能になり、その上、夜は20:30まで自由時間となります。
安息日が近づくと、友人と安息日は何をするか計画を立てるのも楽しみの一つでした。
最後に、寮の休暇期間の状況についてお話します。春、夏、冬の長期休暇は原則として全員帰省となります。この時期は自宅に送り返す荷物を一斉に用意するため、寮の玄関は荷物でいっぱいになります。また、帰省日当日は、松山空港まで向かうためのタクシーが沢山来てくれます。電車やバスを使って空港に行くより、タクシーを何人かで割り勘した方が安上がりなんです。空港に向かう友人とタクシーに乗るのは何とも形容しがたいわくわく感があります。
長期休暇以外にも、愛光学園は期末休暇や4連休が多く(寮生が帰省できる日を増やすためだとか)、結局家にいる日数は1年のうちで100日以上あるそうです。月に1度は帰省しているイメージです。まあ、それでも中1、中2の頃は帰寮するのが寂しく、羽田空港で両親と別れる際、泣くのを我慢していたのはココだけのヒミツです(笑)
はい、ということで結構長くなってしまいましたが、以上愛光学園の寮生活についてお話してきましたがいかがでしたでしょうか。興味を持っていただけたなら嬉しいです。
では、また次回の記事でお会いしましょう!
この記事は連載の第2回です。他の回は以下のリンクからご覧ください。
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長谷川 達
中央大学法学部4年。
弁護士を目指して院進予定。
沼にハマらなければいいですが、、、