[概要・傾向]
予習シリーズ5年上 第11回~第15回が範囲になります。第15回は総合回なので、実質範囲は4回分です。
100点満点、35分。配点は1問あたり2点または3点。
大問5問構成で、大問1は小問集合。今までに学習した知識を1問1答形式で問われます。
大問2~大問5は第11回~第14回の内容から1問ずつ出題されます。
予習シリーズは改訂されて少し変わりましたが、良くも悪くも「まとまっている」のが特徴です。各単元の内容が細かく正確に記されています。
分からないことがあったときの参考書としてはとても優秀ですが、最重要事項もあまり出ない詳しい知識も同列で書かれているのが難点です。
以下に重要ポイントをまとめますので参考にしてみてください。
[各単元のポイント]
各単元でおさえるべきポイントを確認していきます。
重要度は以下のように分けてあります。
◎理科が苦手でも絶対!
〇偏差値50~50台後半を目指す
△余裕があれば
登場するページ数は予習シリーズ5年上に対応しています。
第11回 植物の成長
種子のつくりは覚えることが多く、パッと見では判断しにくいものも多いので苦手な子が非常に多い単元です。
発芽の実験は今後の実験の考え方の基本になるのでとても重要です。
・種子のつくり(P100)
◎カキ・イネ・トウモロコシ・インゲンマメのつくりを覚えましょう。
各部の名称をいえるようにしてください。
◎発芽のための養分をたくわえている場所とその名称をいえるようにしましょう。
カキ・イネ・トウモロコシ(有胚乳種子)→胚乳
インゲンマメ(無胚乳種子)→子葉
胚乳がない場合は子葉に養分をたくわえます。
◎胚に当てはまる部分をいえるようにしましょう。
胚=発芽後、植物本体(根・茎・葉)になるところ
※インゲンマメは本来は葉である子葉に養分をたくわえているため、種皮以外すべて胚になります。
※胚乳は種子を作った親が持たせてくれたお弁当、子葉に養分の場合は太らせて(体に養分をつけて)生んだ、というイメージです。
〇有胚乳種子と無胚乳種子を覚えましょう。
有胚乳種子:単子葉植物(イネ・トウモロコシ)・マツ・カキ・オシロイバナ
無胚乳種子:上記以外
6年生でしたら植物の分類を知っているので
有胚乳種子:裸子植物・単子葉植物と双子葉植物の例外(カキ・オシロイバナ・ホウレンソウ)と覚える方がよいですが、現時点では植物の名前を羅列して覚えてよいかと思います。
〇子葉が地中に残るものを覚えましょう。
子葉は本来「いちばん初めに出る葉」なので地上に出るのが普通ですが、
アズキ・エンドウ・ソラマメ・クリ(アズキのエンソク)は子葉が地中に残ります。
△イネの発芽の特徴を知っておきましょう。
一般的な植物は根が先に出て、その後に芽(葉)が出ますが、イネは逆です。
これは、イネが水中で発芽することが多いからです。イネは水に溶けたわずかな酸素でも発芽することができますが、この酸素では不十分なため、芽を水面の上に出そうとします。
一方、一般的な植物は土の中や地表で発芽します。酸素は十分にあるので芽を急いで伸ばす必要はなく、水を吸収するために根を先に出します。
・発芽の条件(P100~101)
◎発芽の3条件を覚えましょう。
水・適当な温度・空気(酸素)
◎実験から、発芽に必要な条件を判断できるようになりましょう。
「調べたい条件以外は同じになっている2つを比べる」はとても重要です。
・成長の条件(P102)
◎成長の5条件を覚えましょう。
発芽の3条件+日光・肥料
◎日光にあてて育てた植物と日光に当てないで育てた植物の違いを覚えましょう。(P102右上)
日光に当てずに育てると、葉は黄色っぽく、くきは細くて長くなります。
〇肥料の3要素を覚えましょう。
窒素・リン酸・カリウム
・花のつくり(P103)
〇花は何のために咲くのか理解しましょう。
種子をつくって子孫を残すため です。
◎花の4要素とその役割を覚えましょう。
花びら:花を目立たせる
がく:花を支える
めしべ
柱頭:花粉がつくところ
子房:受粉後、果実になるところ
胚珠:受粉後、種子になる
おしべ:先端にやく(花粉をつくるところ)がある
・受粉(P104)
◎受粉とは何か理解しましょう。
受粉:おしべのやくでつくられた花粉がめしべの柱頭につくこと
受粉すると胚珠は種子になります。
〇自家受粉する花を覚えましょう。
イネ・アサガオ・エンドウ
◎虫媒花と風媒花を覚えましょう。
虫媒花:昆虫に花粉を運んでもらう→花びらがある、においがある、みつを出す
花粉はとげや毛がある
例:アサガオ・ヘチマなど。花びらがあるので一般的に見て花だと分かります。
風媒花:風によって花粉が運ばれる→花びらがない、地味
花粉が小さく、多量
例:マツ・イネ・トウモロコシなど。花びらがないので、一般の人が見て「花」に見えないので注意しましょう。花びらがなくても花!です。
〇代表的な花の花粉を覚えましょう。(P104下の方)
マツ・スギ・トウモロコシ・アサガオ・ヘチマの花粉は覚えておいてください。
・いろいろな花(P105~106)
◎代表的な花の花びら、おしべ、胚珠(種子)の数を覚えましょう。
花びらの数はアブラナ科だけ4枚、他は5枚です。
◎離弁花と合弁花を覚えましょう。
重要なところだけまとめておきます。
離弁花:アブラナ…花びら4、おしべ6
サクラ…おしべ多数
エンドウ
合弁花:アサガオ…胚珠6
タンポポ…がく多数
ジャガイモ
※タンポポは花びら1枚に見えるものがひとつの花で、よく見ると花びら5枚がくっついています。
そして、小さな花がたくさん集まって咲いています。
◎風媒花を覚えましょう。
イネ
マツ・イチョウ・トウモロコシ:お花とめ花に分かれている
・果実(P106)
△多くの植物では子房が果実になりますが、花たくなど他の部分が変化して果実になる場合もあることを知っておきましょう。
第12回 水溶液の濃さ
水溶液の濃さというタイトルですが、重要なのは溶解度です。溶解度を理解することを最優先に勉強してください。
・水溶液とは(P110)
◎水溶液とは水にほかの物質が溶けたもので、以下の性質があることを覚えておきましょう。
・濃さが均一
・透明
・長時間置いても溶けた物質が出てきたりしない
△溶質・溶媒を覚えておきましょう。
溶質:溶けている物質
溶媒:溶かしている液体
・溶解度(P110~112)
◎溶解度とは何か理解しましょう。
溶解度:100gの水に溶かすことのできる限度量
飽和:限度量まで溶けた状態
飽和水溶液:物質が限度まで溶けた水溶液
◎溶解度は温度によって変わることを理解しましょう。
〇固体は一般的に温度が高くなると溶解度が大きくなりますが、水酸化カルシウムのような例外もあります。(P111右のグラフ)
△気体は温度が高くなると溶解度が小さくなります。(P112上の表)
◎溶解度の計算をマスターしましょう。(P112例題1、2)
次のような形で整理しましょう。
溶ける量は水の量に比例します。
※温度には比例しないので注意しましょう。温度が変わったら必ず表やグラフの値を見て、その値を使いましょう。
溶解度は温度と水の重さで決まるので、必ず温度と水の重さを書いて整理することが重要です。
・水溶液の濃さ(P113~115)
◎水溶液の濃度計算をマスターしましょう。
テキストには分数の式が書いてありますが、算数で登場する濃度とまったく同じですので、分けて考える必要はありません。
ただ、理科では水溶液の重さではなく水の重さが提示されることが多いので、水溶液の重さをしっかり確認しながら解きましょう。
△P114例題4のような、密度の混じった計算は上位向けです。難しいと感じる場合は深追いしなくてよいでしょう。
・溶質の取り出し方(P116)
◎食塩・ホウ酸・硫酸銅の結晶の形を覚えましょう。
〇水溶液から固体を取り出す方法を考えられるようにしましょう。
温度によって溶解度が大きく変化する場合→温度を下げる
温度によって溶解度があまり変化しない場合(食塩)→水を蒸発させる
第13回 物の運動
計算の混じる単元になりますが、結果に関係する条件と関係しない条件があります。どの条件によって結果が決まるのか、しっかり意識できることが重要です。
・ふりこ(P121~123)
◎ふりこの長さとしんぷくを覚えましょう。
ふりこの長さ=支点からおもりの重心までの長さ です。
しんぷくは中心から端までなので注意しましょう。
◎ふりこの周期について以下のことを理解しましょう。(P121~122)
周期:1往復にかかる時間
周期の求め方:10往復の時間をはかって10で割って求める
ふりこの周期は長さだけで決まる
長さが4倍・9倍・16倍…になると周期は2倍・3倍・4倍…になる
※ふりこの周期はおもりの重さやしんぷくに関係ないことをしっかり理解しておきましょう。
◎ふりこの速さについて理解しましょう。(P121、P123)
いちばん下にきたときが最も速く、両端にきたときが最も遅く(一瞬止まる)なります。
ストロボ写真(P121中央あたり)で確認しておきましょう。
いちばん下にきたときの速さはふりこの高さで決まり、高いほど最下点での速さが速くなります。(P123(4)②)
◎くぎを打ったときのふりこの動きを理解しましょう。(P123(4)①)
◎はじめの高さと同じ高さまで上がります。
〇周期の計算もできるようにしておきましょう。
左半分と右半分を分けて考えればOKです。
・衝突(P124)
◎木片などにおもりをぶつける場合、ぶつけられた木片の動く距離は
おもりの重さ
おもりの速さ
木片の重さ
で決まります。
ぶつけるおもりが重いほど、おもりの速さが速いほど、木片の重さが軽いほど、ぶつけられた木片の動く距離が大きくなります。
おもりの速さは高さで決まるので、
おもりの重さ
おもりの高さ
木片の重さ
で決まるといってもよいでしょう。
〇斜面の高さとおもりの重さとぶつけられた木片の動く距離の計算を出来るようにしておきましょう。
・斜面を転がる球(P125)
◎斜面を転がる球が飛ぶ距離は高さだけで決まります。
※球の重さや斜面の傾きは関係ありません。
◎木片など、他の物体に球をぶつける場合、ぶつけられた木片の動く距離は
球の重さ
球の高さ
木片の重さ
で決まります。
まとめます。
◎周期:長さだけで決まる
◎速さ:高さだけで決まる
◎斜面を転がった球が自分で飛ぶ距離:高さだけで決まる
◎ぶつけられた木片の動く距離:高さと重さで決まる
第14回 太陽系の天体
太陽系の天体でまとめられていますが、重要なのは月です。月の満ち欠けの形や時刻をマスターすることを最優先に勉強してください。
・いろいろな星(P130)
〇恒星・惑星・衛星を覚えましょう。
〇恒星:自分で光っている星。太陽・ベガ・北極星など
〇惑星:恒星のまわりをまわっている星。地球・金星・火星など
〇衛星:惑星のまわりをまわっている星。月など
・月(P131~132)
〇月は太陽の光を反射して光っていることを理解しましょう。
◎月の公転図を見て、月の形を判断できるようにしましょう。
月に影をかき、地球から見た形を考えればよいです。
◎月の公転の向き(反時計まわり)から満ち欠けの順を考えられるようにしましょう。
◎月の満ち欠けの名称を覚えましょう。
新月・三日月・上弦の月・満月・下弦の月 を覚えればOKです。
◎月の出・南中・月の入りの時刻をいえるようにしましょう。
〈公転図を利用する方法〉
⓵公転図の中の地球に時刻をかき込みます。
地球は反時計まわりに自転しているので図のようになります。
②各時刻で方位をかき込みます。
北極のある方が北なので図のようになります。
③それぞれの月の南中時刻が分かります。
月の出は南中時刻の6時間前、月の入りは南中時刻の6時間後です。
〈しじまか〉
早稲田アカデミーでは「しじまか」で習うことも多いでしょう。
し:新月
じ:上弦
ま:満月
か:下弦
- まず「し・じ・ま・か」を縦に、「東(出)・南・西(入り)」を横にかきます。
- 左上に6をかき込みます。
- 縦にも横にも6を足した数字をかき込んでいきます。
24になったら0にしましょう。
これで、新月・上弦・満月・下弦それぞれの月の月の出/南中/月の入り の時刻が分かります。
・月の動き(P133)
◎地球の自転により、月は東から出て→南にきたときにいちばん高くなり→西に沈むことを理解しましょう。
△月を毎日同じ時刻に見ると1日に12度東にずれることを理解しましょう。
これは月の公転によって起こっています。公転図から理解できるのがベストですが、難しければ6年生になってからでよいでしょう。
〇月の南中時刻は毎日約50分遅れることを覚えましょう。
12度東にずれることから計算で求められるのがベストですが、現時点では覚えてしまってもよいでしょう。
◎月の自転周期・公転周期・満ち欠けの周期を覚えましょう。
自転周期:27.3日
公転周期:27.3日
満ち欠けの周期:29.5日
・日食・月食(P134~136)
〇日食について以下のことを覚えましょう。
〇太陽が月にかくされる現象
〇新月のときに起こる
△太陽-月-地球の順に並んだとき
△右(西)から欠ける
〇月食について以下のことを覚えましょう。
〇月が地球の影(本影)にかくされる現象
〇満月のときに起こる
△太陽-地球-月の順に並んだとき
△左(東)から欠ける
△皆既月食は赤く見える
[対策として取り組むべき問題]
最後に、組分けテスト対策として取り組んだ方がよい問題をまとめておきます。
◎理科が苦手でも絶対!
〇偏差値50~50台後半を目指す
△理科が得意、理科で稼ぐ!
◎予習シリーズ5年上 第15回要点チェック、練習問題
〇演習問題集 5年上 第15回 練習問題
△演習問題集 5年上 第15回 応用問題
〇週テスト11~14回の復習
さらに、第11回~第14回の中から苦手単元を復習する場合は以下を参考にしてください。
演習問題集 第11回 ◎基本[2][3][4]
〇練習[1][2]
第12回 ◎基本[1][3]
〇練習[1][2]
第13回 ◎基本[2][3][4]
〇練習[2]
第14回 ◎基本[2][3]
〇練習[1][2]
四谷大塚・早稲アカ5年生 6月度組み分けテストについては以下もご覧ください。
四谷大塚・早稲アカ5年生 6月度組み分けテストはどう対策する?算数編
四谷大塚・早稲アカ5年生 6月度組み分けテストはどう対策する?国語編
四谷大塚・早稲アカ5年生 6月度組み分けテストはどう対策する?理科編
四谷大塚・早稲アカ5年生 6月度組み分けテストはどう対策する?社会編
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