自律学習サカセル 国語科の増田です。
今回は、自分が生徒さんに必ずやってほしいと伝える「設問処理」について書いていこうと思います。
自分の担当の生徒さんや、よくあるお悩みとして聞くのが、「問題に答えられていない」というものです。
これは、前回の「その1」で書いた、「聞かれていること」に対して答えられていない、というのもありますが、
「聞かれていること」をきちんと確認していないことが原因で発生していることも多いです。
こういったミスを減らすための作業の紹介です。
やることは簡単です。
設問で聞かれている内容のうち、
「聞かれていること」に__________(傍線)を、
「条件」に□(四角)を、
「本文から探すヒント」に〇(丸)をつけるという「設問への書き込み」を入れるというものです。
実際の問題を使用して書き込みしてみます。
2018年の筑波大附属駒場の入試問題を使用して、この「設問処理」を行い、また、前回の「国語読解のコツ その1」で紹介した「設問の意味」での考え方を使った関係図を設問に書きこみます。
今回は、問1~3まで全て「どういう〇〇」のタイプの問題となっているので、
傍線部の内容=聞かれていること(黒の●で示しています)
という関係図になっていますが、
「なぜですか」なら
●聞かれていること→傍線部の内容
となるし、
「この後何につながりますか」なら
傍線部の内容→●聞かれていること
となるので、そういった形で書き込みます。
関係図に関しては、武蔵中などの「設問に書き込みを入れることを嫌う学校」もあるので、強制しているわけではありませんが、
記述が中心となっている学校については、1問の「方向性」のミスが、15点の失点に繋がることがありますし、そういったミスを減少するためのものになります。
設問に何も書き込みをせず、まっさらの状態にしたことで失点した経験はありませんか?
ちょっとした書き込みで失点が減るなら、「できるだけのこと」を行って、失点防止になることをしませんか?
今回はそういった、ちょっとした書き込みで行えるミス防止の工夫のお話でした。
ちなみにこれはどんな科目の試験にでも使用することができますので、「聞かれていることに答えられていない」と担当の先生などに言われたことのある方は、実行してみてはいかがでしょうか。