2022年5月14日投稿
2024年5月5日更新
太陽と月、人体、てこ、ばね…今回は4回分ですね。といっても人体は消化・呼吸・血液の循環の内容が詰まっているので範囲は狭くありません。ただ、サピ生はてこやばねなど力学の得意な子が多いので対策は取りやすいと思います。
各単元のポイントと、解くべき問題をまとめます。
直前には「図鑑」も見ておきましょう。
【各単元のポイント】
◎ 理科苦手、偏差値~42
〇 偏差値42~54、理科普通~得意
△ 偏差値55~上位生向け
無印 余裕があれば
630-07 太陽と月
今回の範囲の中でダントツに難しい単元です。月と太陽の応用的知識がつまっています。
前回のマンスリー範囲だった太陽・月の復習問題もテキストには載っていますが、このテキストのメインは以下にまとめたものになります。
発展問題[1][2]の内容は、過去のマンスリーで何回か登場しています。
・日食/月食(確認問題[5][9])
◎太陽・月・地球の並び方をいえるようにする
◎日食は新月、月食は満月のときに起こる
◎どちらから欠けるか(左右/東西どちらでも)答えられるようにする
◎図から皆既日食・金環日食・部分日食/部分月食・皆既月食になっているところを答えられるようにする
〇月と地球の距離が遠い→金環日食/近い→皆既日食 を理解しておく
〇月食は月が地球の本影に入ると起こる(半影に入っても月食にはならない)
〇日食と月食の欠け方(形)の違いとその理由をいえるようにする
日食は欠けている部分のカーブがきつめになっている(理由:月と太陽は見かけ上ほぼ同じ大きさ)
月食のカーブはゆるめ(理由:地球の影は月より大きい)
日食の境目はくっきりしているが、月食の境目はぼやけている(理由:地球には大気があるから)
〇皆既月食のとき、真っ暗にならず赤く見える理由をいえるようにする
〇満月や新月のとき、毎回月食や日食にならない理由をいえるようにする
〇日食は地球上の一部でしか観察できないが、月食は月が見えていればどこでも同時に観察できることを理解し、覚えておく
〇日食と月食どちらの方が長時間観察できるか(→月食)覚えておく
※日食は数分、月食は数時間
・月の応用知識(確認問題[3][4])
◎月の自転周期(27.3日)と公転周期(27.3日)を覚える
◎月はいつも地球に同じ面を向けている理由を答えられるようにする
理由:月の自転と公転の周期と向きが同じだから…「向き」も入れなければいけません。向きが逆だと裏側が見えてしまいます。
問 月がいつも地球に同じ面を向けている理由は?
解答 (月/地球)の(公転/自転)にかかる時間と(月/地球)の(自転/公転)にかかる時間が同じだから
上の文の(A/B)からそれぞれ正しいものを選ぶ、といった形で出題されることが多いです。理解が浅いとはじかれるので注意しましょう。
〇月から見た地球の形を考えられるようにする
〇月から見た地球は空の一点でほぼ動かない(満ち欠けはする)ことを理解しておく
◎月の満ち欠けの周期29.5日を覚える
〇月の公転周期と満ち欠けの周期がずれる理由を答えられるようにする
△月の満ち欠けの周期の計算問題に対応できるようにしておく(発展問題[1][2])
〇毎日同じ時刻に見ると、1日に約12度東にずれる
△その理由をいえるようにしておく
月が地球の周りを公転しているから、というシンプルな理由です。
〇月の出/南中/月の入りは毎日約48分遅くなる
◎確認問題[4](1)~(4)[5][9] デイリーステップ[2][4][6]
630-08デイリーチェック デイリーステップ[1]
〇 確認問題[1][2][3][8]
△発展問題[1][2]
630-08 人体
5年生の3単元ぶんがまとまったテキストです。
血液の循環がメインですが消化や呼吸とつながった問題が登場することが多いので、消化・呼吸のポイントも覚えおきましょう。
付録のポスターに知識がまとまっているので活用するとよいと思います。
確認問題[11]はマンスリーの過去問です。
・消化(確認問題[1][6])
◎三大栄養素(でんぷん、タンパク質、脂肪)が消化されると最終的に何になるか覚える
中間物質は麦芽糖がいえればOK!
◎各消化液(だ液、胃液、たん液、すい液、腸液)で何が消化されるか覚える
消化酵素の名前はだ液アミラーゼだけ覚えればOK!
◎消化された物質が小腸の柔毛で吸収されることを覚える
〇柔毛の中の毛細血管にはブドウ糖とアミノ酸、リンパ管には脂肪酸とモノグリセリドが吸収されることを覚える
◎たん液は肝臓でつくられ、たんのうにたくわえられることを覚える
◎たん液は消化酵素を含まない(脂肪を別の物質に変えることはできず、細かくするだけ)ことを覚える
・呼吸(確認問題[2][9])
◎気管、気管支、肺胞など、各部の名前をいえるようにする
◎肺胞での気体のやり取りを理解する
◎吸う息/吐く息に含まれる気体の割合を覚える
・血液循環(確認問題[3]~[6]、[8][11])
◎心臓の各部屋の名前がいえるようにする
◎左心室の壁が厚い理由をいえるようにする
〇心臓は房同士、室同士が同時に動くことを覚えておく
◎心臓での血液の流れをかき込めるようにする
◎「動脈=心臓から出ていく血管」を理解し、流れから考えて心臓につながる血管の名前をいえるようにする
位置で覚えず、流れから名称を判断できるようにしておきましょう。テストでは模式図で問われることが多く、実際の位置関係とは異なることもよくあります。
◎「動脈血=酸素の多い血液」を理解する
動脈を流れているから動脈血ではありません。動脈血/静脈血は酸素が多いか少ないかだけで判断しましょう。
◎肝臓のはたらきを覚える
◎腎臓のはたらきを覚える
◎血液循環の図で各血管の特徴がいえるようにする
酸素が最も多い/酸素が最も少ない
食後栄養分が最も多い/いつも一定量の栄養分が含まれる
二酸化炭素以外の不要物が最も少ない
以上は頻出です。
◎血液の成分の名称とはたらきをいえるようにする
〇血液は何のために流れているのかを理解し、血液循環の意味を理解しておく
〇毛細血管では血液の流れが遅いことを覚え、理由をいえるようにしておく
◎ 確認問題 [1][2][3][4] デイリーステップ[2][4][6]630-09
デイリーチェック デイリーステップ[1]
〇 確認問題 [5][6][11]
△ 確認問題 [7]~[9]
630-09 てこ
中学入試の再頻出単元のひとつで、サピックスのカリキュラムでもたびたび登場しています。今回は「棒の重さの処理」と「支点の移動が出来るか」がポイントです。
◎支点・力点・作用点の判断が出来るようにする(確認[1])
ボートのオールや、せん抜きは注意が必要です。
2つのてこが組み合わさったつめ切りもしっかり理解しておきましょう。
◎てこの計算を出来るようにしておく
てこは支点を中心として、棒を右回りに回そうとするはたらきと左回りに回そうとするはたらきのつりあいです。
支点が端にあるものや、仲間が遠くにあるものなど、しっかり回転力でつりあいを考えられるようにしておきましょう。
◎棒の重さのあるてこの計算を出来るようにしておく
てこの問題では棒の重さを考えるか確認して、棒の重さを考えるときは必ずおもりにして重心に下げることが大切です。解き始める前にかき込んでしまいましょう。
その際、距離もかき込んでおくことが重要です。
また、重心の位置や棒の重さが分かっていなくてもかき込むこともポイントです。
「分かったらかき込もう」では分かりません。「かき込んだら分かる」のです。
◎重心と支点の意味を理解しておく
重心はその物体の重さの中心→絶対に動かない
支点は回転の中心となるところ→自分で決めてよい(どこでもよい)
◎太さが一様でない棒にも対応できるようにしておく(確認[8])
難しいと感じる子も多いですが、重心さえ求めておもりにしてしまえばあとは普通のてこです。
〇支点を変えれば解ける問題にも対応できるようにする(確認[6](2))
普通に解こうとすると支点はひもの下になり、分からない値が多すぎて無理!となります。この場合は支点を変えてしまえばOKです。
ばねはかりにかかっている重さがすぐに求められるので、ここを使うのがポイントです。
ここは差がつく問題です。ぜひマスターしましょう。
〇さおはかりのしくみを理解しておく(確認[11])
△つめ切りの計算問題に対応できるようにしておく(確認[12])
◎ 確認問題 [1]~[8] デイリーステップ[2][4][6]
630-10 デイリーチェック デイリーステップ[1]
〇 確認問題 [1][2][5]~[8][10][11]
※てこが得意な生徒は、前半を一部省略してもよいでしょう。
△ 確認問題 [12]
発展問題 [3]
630-10 ばね
ばねはポイントが少ないのですが、応用的な解法なので、手順をしっかり覚えることが大切です。
◎ばねの基本的な計算が出来るようにする(確認[1]~[4])
ばねを直列/並列につないだときの力のかかり方、長さ=自然長+のび は絶対に出来るようにしておきましょう。
全体の長さを求めるクセがついて「のび」を問われているのに自然長を足してしまうミスが出る時期です。マンスリーでもそこを狙って出題してくることがあるので注意しましょう。
◎並列ばねの計算をマスターする(確認[5])
はじめの長さがそろっているタイプの計算問題は出来るようにしておきましょう。
のびを同じにするため、かかる力が逆比になるパターンです。
〇並列ばねの応用計算をマスターする(確認[6][7])
はじめの長さがそろっていない場合、手順が長くなります。解き方をしっかり覚えなくてはいけないため、デイリーチェック>マンスリー>秋以降の模試の順に正答率が下がっていきます。
◎直列ばねの計算をマスターする(確認[8])
直列ではかかる力が同じになるため、のびの比をそのまま使うパターンです。
たてにする問題(確認[8](3)では比を使うまでにひとつステップがありますので、手順をしっかり覚えましょう。
〇床におもりがついているタイプをマスターする(確認[9]A~C)
サピックスのテキストではあまり登場しませんが、他塾のテキストでは定番のパターンで、入試にも出ます。サピックスのテストでも最近登場するようになってきました。
床におもりがつながっている場合「床がおもりの代わりになっている」と考えるとよいでしょう。
△直列ばねの「のび+ちぢみ」を考えるパターンをマスターする(確認[9]D~E)
確認[8](3)と同じように考えるかと思いきや、下のばねはちぢんでいるパターンです。おもりを下げているだけの状態を確認し、その後のびているのかちぢんでいるのかを考える必要があります。
◎確認問題 [1]~[5][8] デイリーステップ[2][4][6]
630-11 デイリーチェック デイリーステップ[1]
〇確認問題 [4]~[8][9]のA~C
△確認問題 [9]D~E[11]
【直前対策】
直前にする対策について、レベル別に少しまとめておきます。
時間があまり取れないようでしたら、テキストの次の回のデイリーチェックとデイリーステップ[1]がおススメです。
青字はマンスリーの過去問です。
偏差値 ~42 ◎630-08~630-11 デイリーステップ[1]
〇630-07~630-10 デイリーステップ[6](大問1対策)
〇630-07~630-10 デイリーステップ[2][4]
43~54 ◎630-08~630-11 デイリーチェック、デイリーステップ[1]
〇630-07~630-10 デイリーステップ[6](大問1対策)
〇630-07 確認問題[3][5]
〇630-08 確認問題[11]
〇630-09 確認問題[4][5][8]
〇630-10 確認問題[5][8]
△630-07 発展問題[2]
△630-10 確認問題[6]
55~ ◎630-08~630-11 デイリーチェック、デイリーステップ[1]
〇630-07~630-10 デイリーステップ[6](大問1対策)
◎630-07 確認問題[4][9]
発展問題[2]
◎630-08 確認問題[11]
◎630-09 確認問題[6][7][8]
◎630-10 確認問題[6][7][8][9]
〇630-06~H63-03で解いた問題の復習
SAPIX6年5月マンスリーについては以下もご覧ください。
SAPIX6年5月マンスリーで押さえるべきポイント!算数編
SAPIX6年5月マンスリーで押さえるべきポイント!国語編
SAPIX6年5月マンスリーで押さえるべきポイント!理科編
SAPIX6年5月マンスリーで押さえるべきポイント!社会編
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塾選びから合格(または転塾)までSAPIX完全解説
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