夏真っ盛り!ギラギラ輝く太陽の下、元気にサピックスの夏期講習に通っていますか?
毎日暑いですねーι(´Д`υ)外に立っているだけで溶けそうな気温なのでサピックスのお教室はどこも冷房18℃急風になっていることでしょう。
外と中の温度差やクーラーがあたりすぎて体調を崩してしまう場合もあるので必ず上着を持参しましょうね!
外ではこまめな水分補給をして熱中症にはくれぐれも気を付けてお過ごしください。
さて、前回の続きでサピックス夏期講習テキスト学習のポイントVol.2です。
今回は以下の学習のポイントを見ていきます。
N51-05 比と割合⑴
N51-06 比と割合⑵
N51-07 比と図形
N51-08 平均算
N51-09 比と割合⑶
受験算数の超重要単元である比と割合が3つ、比を使った図形の問題、比を使って解く平均算となかなか重い単元が続きます。どのテキストもしっかり理解した上での反復練習は必須でしょう。いつも以上に気合を入れて書いていきますので最後までお付き合い頂ければ幸いです。
【N51-05番 比と割合⑴】
★偏差値50以上をめざすならA~C2まで
★偏差値55以上をめざすならA~CすべてとD1.2まで取り組もう
①比の導入(A1.2.3、B1.2.3)
⇒完全に新出の内容かつ、今後の受験算数を解くにあたって必要不可欠な比の導入回です。
まずは比とはなにか?という内容なので難易度は低めで、正確な計算力があれば難なく解き進められるでしょう。
●比とは(A1.2、B1.3)
端的に言ってしまえばただの大きさ比べです。比べるものの量の割合を「:」の記号を使って表したものを比といいます。 比を使うと、分数や小数を使わずに整数だけで比べることが出来ます 。
ここで重要なポイントは必ず一番かんたんな整数の比で表すことです。約分することをイメージするとわかりやすいでしょう。小数や分数の場合も同様です。
(また、当たり前ですが、順番を間違えると不正解になってしまうので気を付けましょう!反対に書いて悔しい思いをする生徒さんはとても多いです…よく問題を読んで答えましょう)
例えばA2
⑵ 2.4:6はどちらにも5をかけて(整数になります)12:30にしてから6で約分して2:5にします。
⑶ 1/8:5/12は3/24:10/24に通分すると分子だけ考えればよいので3:10とわかります。
●内項の積=外項の積(B2)
B2のような問題では⑴は倍分で難なく解けますが、⑶、⑷は少し作業が大変になります。
そのような場合、(2つの比でしか使えませんが)以下のように内項の積=外項の積であることを使って解きましょう。
よく小数のまま計算している生徒さんを見かけますが、かなりめんどうくさい+ミスしやすいので分数に直して解きましょう。⑷は見た瞬間に分数に直せるといいな・・・
●連比(A3、B4)
3つ以上の数の比を求める時に使います。
例えばA3
比をそろえる時など今後も使う機会が多いので書き方、解き方を必ずマスターしておきましょう。
②比例配分(A4、B4、C1.2.3.4、D1.2)
⇒比の文章問題です。今後の算数でめちゃくちゃ出てくる「仮の数字」を使って解く問題の基本です。比で求めた仮の数字は必ず〇で囲み、実数との違いを区別するクセをつけておきましょう。
●仮の数字を使う(A4、C2.3.4、D1.2)
問題文を読んで比を使って仮の数を設定し、それぞれの持っている所持金や個数などを表して解いていきましょう。
例えばA4⑴
A:B=4:7であることからAが持っている個数を④コ、Bが持っている個数を⑦コとすると合わせて⑪コになります。
⑪コは実際110コなので①コ=10コとわかります。よって、Aは10×④の40コとわかります。
C4の場合はA:C=15:17なのでAの持っている本数を⑮、Cの持っている本数を⑰とおく。BはAより20本多いので⑮+20本とおきます。以下のように整理して求めましょう。
●連比を使う(B4、C1)
まず連比を使ってA:B:Cを求めてから上記のように解いていきましょう。
以上のように比を使った文章問題はこの先も多く出題されます。
今の段階で確実に定着させられるようにたくさん練習しましょう。
テキストだけでは少し物足りないのでサピックスの受付で販売されている(もちろん購入済ですよね!)『ベーシック 比』の第1章のステップを利用して、さらに理解を深めていきましょう!
【N51-06番 比と割合⑵】
★偏差値50以上をめざすならA~C3まで
★偏差値55以上をめざすならA~CすべてとD1.2まで取り組もう
①連比と逆数(A1、B1、C1.4、D1.2)
⇒N51-05で習った連比を使って大きさを正確に比べて解きましょう。慣れてきたら逆数を使った考え方も使っていけると解ける問題の幅が広がるでしょう。(このテキストではC4が逆数の考え方を使わないと解けません)せっかくなのでどちらの解き方にも触れておきます。
例えばB1
以上が連比の解き方です。
以上が逆数を使った解き方です。
AとBとCの共通している部分(=池)の割合を考えます。この問題では分数をそのまま通分してしまう生徒さんをよく見かけますが、必ず逆数で考えることを理解して取り組みましょう。
②枚数と金額(A2.3、B2.4)
⇒枚数や金額が比で表されているだけで考え方は実数と何も変わりませんが、何をどう扱えばよいのか、何を求めればいいのか、混乱してしまうことが多いようなので以下のように表を描いて書かれている情報を整理して解きましょう。
例えばB4
この問題では枚数を聞かれているので合計金額を1枚あたりの金額で割ってあげれば求められることはわかりますよね。常識的に考えれば何も難しくありません。どんな数字になっても根本的な考え方は変わらないので自信を持って取り組みましょう。
③逆比(A4、B3、C2.3.4)
⇒逆比の導入としては少し難しい内容になっています。まずはシンプルに「なぜ逆比を使うのか」をしっかり理解して扱えるようになることが重要です。
●つりあい⑴(A4、C2.4)
例えばA4
りんご4個とみかん9個の値段が同じになるので個数と1個あたりの金額は逆比になります。
●つりあい⑵(B3、C3)
2つの式を比べて逆比を使う問題です。
例えばB3
A×13+B×5=水
A×5+B×11=水 上と下の式を比べると
※A×8とB×6が同じことがわかるので逆比を使ってAを③、Bを④とおきましょう。
③+④=⑦…350mlなので①=50mlになり、A1杯分の③=150mlとわかります。
※の箇所がなぜ同じになるかわからない場合は以下の線分図を参考にして下さい。
こちらもN51-05と同様に『ベーシック 比』の第2章のステップを利用して今の段階で確実に定着させられるようにたくさん練習しましょう。
【N51-07番 比と図形】
★偏差値50以上をめざすならA~Cまで
★偏差値55以上をめざすならA~Dまで取り組もう
①拡大・縮小(A5、D1)
⇒相似の準備体操です。まずは形が同じで大きさが違う形を探しましょう。
②縮尺(B4)
⇒縮尺とは長さの比を考えていく問題です。社会でも触れる機会があり、日常生活においても地図を見ることはあるでしょう。
感覚としては掴みやすい内容だと思いますが、苦手としている生徒さんがとても多い印象です。単位を覚えられていないことも原因ですが、必死に筆算で解いていることも多く6年生になっても正答率は高くありません。今のうちから以下のように分数を使って解くことに慣れておきましょう。
例えばB4の⑶
③高さが等しい(A1.3、B1.5、C2.3.4、D3)
この単元で非常に重要な内容です。今後の平面図形の複合問題でも頻繁に使うので必ず正しい知識を覚えておきましょう。
●底辺の比=面積の比(A1、B5、C1.3、D3)
高さが共通な三角形は底辺の比と面積の比は同じになります。
以下の三角形の形をよーーーく覚えておきましょう!!
B5のような複合形の図形は高さが共通の三角形を考えるという大前提を見落としてしまいがちです。必ず上記のような三角形を探しましょう。
下の図のように注目する三角形ごとに図を描いて底辺の比=面積の比を考えていきます。
●四角形(A3、B1、C2.4)
⇒高さが共通であれば四角形でも上底と下底の長さを使って大きさを比べることができます。平行四辺形は上底と下底の長さが等しいという性質を使って解きましょう。
例えばC4
④高さが異なる(A2.4、B2.3、D2)
⇒高さが異なる場合は『底辺×高さ』や『たて×よこ』というように面積を求める公式を使って求めることができます。
実際の面積を求める時は底辺と高さの間には必ず直角が必要であると耳にたこができるほど言われてきたでしょう。しかし比を使う場合は比較する図形の大きさがわかれば良いので正確な面積は必要ありません。よってその図形に底辺と高さを表す長さが出ていればそれらをかけて面積比を求めましょう。(なお、比で表すため三角形などの面積を求める際に2で割る必要はありません。最も簡単な整数になるまで約分して求めましょう)
例えばA2
△ABC:△ECD
=9×7:6×14
=63:84の比を簡単にして
= 3:4 となります。
B2のような問題は△ABCの周りの3辺を1として面積を①とおき、周りの三角形の面積を求めていきましょう。最後に△ABCの面積①を足すことを忘れないように注意しましょう。
以上がこのテキストのポイントになります。今後は相似を使った平面図形の複合問題でも多く出題される内容なので、今のうちにしっかり基礎を叩き込んでおきましょう。
こちらもテキストだけでは足りない!という方は『ベーシック 平面図形2』の1章、2章のステップと『ベーシック 比』の5章のステップを使って練習を重ねましょう。
【N51-08番 平均算】
★偏差値50以上をめざすならA~Cまで
★偏差値55以上をめざすならA~Dまで取り組もう
①平均を求める(A1~4)
⇒4年生で出てきており、合計を回数や人数で割って平均を求める極めて普通な内容ですね。ただの計算問題と言っても過言ではありませんが簡単だからと油断せず取り組みましょう。(ちなみに面積図を習ったらミスしやすい計算で求めるよりも面積図を使った方が楽ですよ!習いたてだからか、使うことに抵抗があるようですが・・・)
②平均算(B1~4、C1.2)
いよいよ受験算数らしい平均算に入りますね!今回のメインの内容です。
今までのように計算だけでは求められなくなるので面積図と比を使って解いていきます。
例えばB4
デコボコしているところをならして長方形にすることによって二つの『平均』を可視化しています。
増えた部分と減った部分の面積が同じだから、横の長さの比とたての長さの比は逆比になることを利用すると⑮=12点とわかります。⑧は12×8/15で6.4点になるのでA組の平均点は70-6.4=63.6点となります。
他の問題も面積図と逆比で解けるのでめんどうくさがらずたくさん練習して慣れていきましょう!(ここで習得しておかないと後で大変ですよ~!)
③3問のテスト(C3)
これは①、②とは別物になりますね。
⑵はテキストの解答では表で解説されていますが、個人的にベン図に情報を整理して可視化する解き方が好みなので紹介したいと思います。
C3⑵
5点の人は2パターンあることに注意しましょう!
ウ+エ=12人
16-(7+5)=4人…ウ
12-4=8人…エ
→7+7+5+8=27人となります。
【N51-09番 比と割合⑶】
★偏差値50以上をめざすならA~Cまで
★偏差値55以上をめざすならA~D1まで取り組もう
①食塩水(A1.3.4、B1.3、C1.3)
●食塩水の基本(A1)
食塩水の問題は平常の18番テキスト「割合⑷」で履修したばかりですね。きっと復習テストの対策でもたくさん練習したことでしょう(!?)
でもなんとなく解き進めてしまっている人もいるかもしれません。
ここで再度解き方を確認しておきましょう。
従来の食塩水×濃度=食塩のような三用法ではなく、分母に食塩水の量、分子に食塩の量を書いて分数の形を使って解いていきます。
以上のように解いていくことでめんどうな小数の計算を省くことができるので、かなり計算ミスを減らすことができますね。C1のような食塩水のやりとりの問題の際にも、とても使いやすいので今のうちにしっかり定着させておきましょう。
●混ぜる(A3.4、B1.3、C1.3)
みなさんお気づきかもしれませんが上記の解法では解けない問題が出てきます。平均算と同様に面積図を描いて比を使って解いていきましょう。たてに濃度、横に食塩水の量を書き、混ぜる=平均として考えていきます。
例えばB3
平均算と同じ解き方ですね。どうでしょう、慣れてきましたか?これを使えば非常にわかりにくく、解きにくかった加塩の問題も難なく解くことができるでしょう。
なお、水は0%、食塩は100%として考えます。
②損益(A2、B2.4、C2、D1)
こちらも平常の17番テキストで出てきていますね。原価、定価、売値、利益、損という言葉の意味は理解できているでしょうか?それを完璧にした上で問われている値段を①と置いてメモ書きしながら整理していきましょう。N51-05でも触れていますが、仮の数字と実数を区別するためにも仮の数字には〇をつけることを徹底しましょう。また、個数が出てくる問題では全体の金額も考える必要があるので、よりていねいにメモを書いて解き進めましょう。
例えばC2
N51-08と09の平均算と食塩水の面積図と比を用いた問題は『ベーシック 割合』の5章のステップでも練習できるのでぜひ活用し、定着を図りましょう。
以上が夏期講習テキスト学習のポイントVol.2になります。
今回の内容は今後の受験算数を勉強していく上で非常に重要な単元ばかりでした。
SAPIXの全テキストでイチバン大事だ!!と言っても過言ではありません。
お盆休みの間に繰り返し練習して確実に定着させておきましょう。
ただ、新しい内容も多く授業だけで理解するのはなかなか難しい部分もあるかもしれません。この記事が家庭学習をする際に少しでもお役に立てば幸いです。
ここまでくれば夏期講習も終盤ですね。また夏期講習テキスト学習のポイントVol.3でお会いしましょう~(^^)/
夏期講習が終わったらすぐにマンスリーテストです・・・(;^ω^)
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