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鷗友学園女子中学校に行ってきました Column

学校紹介

鷗友学園女子中学校に行ってきました

2024.06.29

先日、鷗友学園中の塾対象説明会に柴田・齊藤で行ってきました。
我々は小田急線の経堂駅(徒歩8分)から向かいました。駅前はにぎやかですが、一歩脇道に入ると落ち着いた住宅街という感じです。
帰りは東急世田谷線の宮の坂駅(徒歩4分)へ。ローカル感満載の世田谷線で和み、三軒茶屋で乗り換えて池尻大橋の教室に帰ってきました。
当日の様子をレポートします。

まず案内されたホールに入ると、ステージ奥の緑が目に飛び込んできました。ステージの奥はガラス張りになっていて、外の林が見えるようになっています。梅雨直前のよく晴れた日でしたので、緑がキラキラとして気持ちのよい空間でした。

1.理念と「今」

まずは学校の沿革と理念について
キリスト教精神が基本にあり、聖書の時間もあるそうですが、ミサはなく強制はしないとのことです。

次に現在行われている教育について語られました。

私が印象に残ったのは

・学校は居場所
・誰とでもコミュニケーション
・自分も相手も大切にする

といったお話です。

中1は1クラス30人程度で3日に1度席替え、高1ではクラス分けが発表されると同時に宿泊行事があるそうです。ちょっとスリリングですね。(中2以降は1クラス40人程度)
「誰とでもコミュニケーションを取れるようになり、自分らしくいられるように」さまざまなプログラムを取り入れているとのことでした。
そして鷗友という守られた場所だけではなく、外の世界に羽ばたいていけるよう他校や大学との交流も行っている、とのことです。

説明会の後、学校内を見学させてもらいましたが、先生と生徒の距離が近く和やかな雰囲気でした。
確かに多くの生徒にとって学校やクラスが「居場所」として機能し「守られて」いるのを感じました。

2.運動会

約10分の映像を鑑賞しました。運動会は学年対抗で行われるようです。ムカデ競争や足切り(2人が棒を持って走り、他のメンバーが飛び越える競技)など、チームワークが重要そうな競技が続き、高3生がいちばん一生懸命取り組んでいるのが印象的でした。
運動会が楽しそうだから鷗友に進学した、という子も!

3.学習面と校内のようす

①自律学習できるように~低学年には手を掛け、だんだん自走へ

中1・2年生は提出義務のある宿題が出され、予習復習のしかたの指示も細かく出されるそうです。
中3は定期テストで基準点に達しなかった生徒のみ提出
高校生は提出の義務なし とのことでした。
高校生になるとお互いに刺激しあって勉強しているそうです。

②理系:文系芸術系

高2で分かれ、例年ほぼ1:1 

③進学先

国公立志向が強い、というお話でした。確かに中学受験で近い偏差値帯の他校と比較すると国公立へ進学する卒業生が多いようです。

④各科目

説明会の内容と先生の校舎案内で伺った内容を合わせて、各科目でのトピックをまとめてみます。
理科の先生が担当してくださったことと、私が理科担当のため、理科が長めです。

数 学:高2までですべての範囲を終え、高3は受験勉強

英 語:中学の授業はオールイングリッシュ。英語で英語を理解する
高校生になると日本語の説明も入って文法を学習

理 科:実験室は5つ。化学2/生物1/物理1/地学1
授業はすべて実験室で行う
全授業のうち実験の割合は 中1で2/3 中2で8割 中3で半分
これはかなり多いですね!実験好きにはとても恵まれた学校です。
かなりの数の電子天秤が棚に置かれていたので、一人一人がしっかり実験できそうです。

家庭科:授業で作ったエプロンを調理実習で使う(1回で終わりにしない教育)
調理室と食事をするスペースは別
この日は筑前煮とのことで、いい匂いが漂っていました。1品だけでなく、ごはんや汁物など、1回の食事分をすべて作るそうです。

園 芸:中1と高1で必修
学校の敷地の端には畑とドーム型の園芸実習室。肥料の効果など、農学的なことも学ぶ⇔実践
季節に合わせて様々な野菜を作っているそうですが、大きな大根を収穫している写真がとても楽しそうでした。調理して美味しく食べているそうです。
鷗友ならではですね。説明会でも「手と足を使って学ぶ」「実学」という理念が 語られましたが、理科・家庭科・園芸にはそれが強く感じられました。

体 育:地下のLL教室で行われていたリトミックの授業が印象的でした。高2まで学習 し、高3では創作ダンスをするそうです。
別棟に体育館があり、小体育館では球技が、大きな体育館では高跳びが行われて いました。
都内としては十分な広さの校庭がありましたが、気温が高かったためか、校庭で の授業は行われていませんでした。
運動会は校庭で行われるそうです。

4.入試

算数

最大のトピックとして「算数の小問集合の出題を増やす」ことが発表されました。鷗友といえば記述式の問題!というイメージが大きいですが、解答のみで採点される小問を少し増やし
小問:記述式=1:1 にする、とのことでした。

傾向については今まで通りとのことですが、小問により全体の問題数は増えるそうです。
サンプル問題が学校HPに上げられているので、受験を考えている方はぜひ見てみてください。

他の科目の変更点は特にないとのことでした。出題のねらいや合否が分かれたポイントなどのお話があったので、簡単にまとめます。

国語

間違い探しや比較から答えを考えるのではなく、思考を積み上げ、道すじを立てて考えてほしい、とのことでした。
記述は分かったところまでを加点している。合格者と不合格者では記述の要素で2~3個分の差があったそうです。

理科

手順の多い実験の問題を例に整理しながら考えることの重要さについて。与えられた図を使って、書き込みをしながら流れに沿ってポイントをおさえていってほしい、論理的な思考が重要、とのでした。

鷗友学園の入試問題に引っかけがないことが確認できた気がします。小賢しいテクニックではなく、まっすぐに思考を積み上げ、道すじを立てて考えられる生徒を求めているのが感じられました。

複数回入試

偏差値表で見ると第2回の方がレベルが高い入試になっていますが、第1回で不合格なら第2回は無理…ということはなく、再チャレンジした受験生の点数は1回目よりも大きく上がっている、というデータを見せてくれました。
(※全体の平均点も上がっていますが再チャレンジ組の平均点がより大きく上がっているそうです)

慣れとメンタルの問題ではないか、とのことでした。
2回受験した方が合格しやすい!

帰国生

帰国入試はありませんが、加点制度があるそうです。9月以降に学校のHPでお知らせされるとのことでした。

5.その他

購買:主に文房具が売られている

昼食:基本はお弁当
   登下校時にコンビニ等に寄ってもよい
   業者にお弁当をお願いすることも可能(朝、LINEで発注)
   お弁当は2~3割の生徒が利用しているそうです。

デバイス:授業中にスマートフォンやタブレットなどのデバイスを使用可

LLライブラリー:3万冊の洋書
        絵本のようなものからハリーポッターのような分厚いものまで

トイレ:チラッと見ただけですが、手洗い用の水は自動でした。

感想

全体的に明るく和やかな雰囲気で、楽しく見学させていただきました。生徒と先生の距離が近く、仲が良さそうなのが印象的でした。
見学の我々が通ると、中1の生徒はこちらを見る子が多いのですが、学年が上がると特に気にしない子がほとんどのようでした。慣れや成長もあると思いますが、受験から時間が経って塾の先生への親しみ度が薄れていくのかも…?

私自身も女子校出身ですが、独特の安心感に包まれ、やっぱり女子校はいいなぁ!と思った次第です。

※こちらの内容は、自律学習サカセルでまとめ齊藤個人のフィルターを通しています。
 より正確な情報は鷗友学園のHPや説明会でご確認ください。


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齊藤弥生

この記事を書いたのは...

齊藤弥生

指導歴 約25年

個別指導講師/家庭教師→日能研講師→個別指導講師/家庭教師
結果の確実性と生徒や一緒に組んだ算数講師に合わせる柔軟性で重宝される。

理科が好き。仕事を通して理科好きを増やすのが野望。
そのためにテストで数字を上げる、合格に導くといった仕事はそれをいちばんにしている講師以上のレベルを目指している。
個人の趣向はあるので、理科の内容自体にあまり興味が持てない子に対しては「好きではないけど点が取れる科目」を目指す。こういうものが好きな人もいるんだな、と多様性を感じてもらえればさらにうれしい。

趣味は坂巡りと買い物。坂や崖の写真を撮っているとたまに怪しまれるため、マニアな行動をするときはなるべくオシャレをして出かけます。

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