この記事を書いたのは...
松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。
個別指導・家庭教師の自律学習サカセル
サカセルコラム
早稲田アカデミーのNNオープンとは?対策、試験後の確認ポイントは? Column
SAPIXに通塾中の子供の親です。早稲田アカデミーの模試のNNオープンについてお話しを聞かせて頂けないでしょうか?
という質問がありました。
早稲田アカデミーの模試であるNNオープン。通っていないと一体どんなものなのか分かりにくいですよね!今日はそんなNNオープンについてお話しさせていただければと思います!
ズバリ!NNオープンとはNNクラスの入室資格試験です!
(一応名目上は志望校別の模試です)
※NNコースとは?
早稲アカには6年生からスタートするNNクラスというものがあり、完全志望校別の対策コースとなっております。1つの学校のみに絞ったコースですのでsapixのサンデーサピックスとの差別化が図れています。
NNコースは御三家6校と早稲田、早大学院、早稲田実業、慶応普通部、駒場東邦、渋谷幕張の計12コースがあり、その中学校の専門の講師が担当する志望校特化のコースとなっております。テストや教材は完全オリジナルとなっており、クラスが成績順で分けられ、志望校の対策を学んでいくという設計です。
会場は集約での実施となっており、基本的にその学校の最寄り駅の校舎で実施されます。
また、コロナウイルスの影響からZOOMを使用した自宅からの受講も可能です。
前期(4月〜7月)は月2回(毎週日曜日)で150分×3科目
後期(9月〜1月)は月3回(毎週日曜日)で150分×3科目
さらに後期には土曜特訓と呼ばれる自由選択講座や正月特訓、直前期にはそっくりテスト5本勝負と呼ばれるそっくり模試+解説の授業があります。
後期の方がボリュームがあり、後期からが本番と言えるでしょう。
上記のNNクラスへの入室資格試験なわけですね。一応、合格のパーセンテージも出ます。
NNオープンは全部で4回あります。1度に複数受験することも可能で、当日正規受験、当日事後受験、EAST受験(自宅受験)、事後受験が選べます。当然、全て無料です!
合否や成績帳票はWEB公開となっており、LMSと呼ばれるページで見られるようです。
何度か拝見させて頂いたことがありますが、かなり見やすく作られていました。
試験と並行で保護者会も実施され、NN担当講師の分析が聞けます。
プロの分析が無料で聴けるので、お時間がある方は聞いておいて損をすることはないでしょう!
各回の開催日をにまとめます。
第1回
4月の第1週の日曜日
前期(4月〜7月)までの資格が得られます。
第2回
5月の下旬の日曜日
前期(4月〜7月)までの資格が得られます。
第3回
7月の中旬 夏休み前の日曜日
後期(9月〜1月)の資格が得られます。
第4回
8月の下旬 夏休み最後の日曜日
後期(9月〜1月)の資格が得られます。
上記がNNオープンの仕様です。
実はこれ以外にも入室資格を得られる模試があります!
NN学校別合格判定模試と呼ばれるものです。
NN学校別合格判定模試
10月実施(早稲田系NNは11月、12月にも実施)
有料模試
こちらも入室資格が得られるものになります。
正直なお話をしますと、対策をご家庭で行うのはかなり難しいです。
なぜなら、NNオープンは本番の試験に似せて作られているからです!
つまり、対策を行ういうことは本番の試験への対策と同義であり、これがご家庭で出来るのであれば、塾に通う必要がないですよね。ですので、そこは餅は餅屋にというわけで、我々専門家にぜひお任せいただければと思います。
例えば、いきなり算数の記述問題を解けと言われても書き方が分からないと思います。そういった書き方の指導だったり、国語の記述も学校によって全く書き方が異なりますので、そこの指導だったりがピンポイントで可能です。若干付け焼き刃のような感じもするかもしれませんが、それで5点でも10点でも上がれば儲けもの…ということです。
一方で、傾向が変わると言えど、一般的に必要とされる基礎的な学力はそこまで大きく変化しません。要するに、しっかりと基礎的な問題をしっかりと取れるようにしましょう!ということです。ご家庭ではきっちりと取れる問題を取り切るような「抜け」を減らす事を念頭に練習すると良いでしょう!
様々数値が混在していて見方が分からないご家庭も多いと思います。
そこで簡単な見方をご説明させて頂きますね。
ズバリ、偏差値ではなく順位を見よ!です。
NNオープンはsapixのマンスリーや四谷の組み分けテストなどと比べるとどうしても母体数が少ないです。10分の1以下、下手すると50分の1以下になります。そうなると途端に偏差値の数値は頼りなくなります。人数が少ない事を考えるとむしろ順位で判断することの方が重要です。極端な例を言いますと、NN開成クラスからは100名程度合格者が出ていますので、100以内に入っていればかなり良い線なわけですね。もう少し言うと、下半分くらいは俗に言う「2回試験をしたらひっくり返る層」になるので150以内くらいに入っていればチャンスはあると言えます。
これは極端な例ですが、数値の見方としては偏差値ではなく順位を見た方が良いと言うのはお分かり頂けたと思います。
また、普段のテストはよく取れているのに、NNでは取れなかった…というお子様もいらっしゃいます。これはその学校の出題の形式や傾向にお子様が苦手意識を持たれていたとも考えられます。この場合、早めのうちに対処をしておかないと次回のテストでも同じように取れない可能性が考えられます。
例えば、普段のテストの算数では中難易度の問題をパターン学習でサクサク解いて高偏差値を取っていたが、NNオープンでは高難易度の問題をじっくりと解いていく力を要求され、全然解けなかった…みたいなケースですね。
こういった合う合わないはありますので、次回に向けてしっかりと復習や苦手な単元、形式の克服を目指しましょう!
NNオープンはその他の模試に比べ、専門性が高いです。
そういう意味で少し変わったテストではありますが、要求される能力はそこまで大きく異なるわけではありません。普段の力をしっかり出し切る事を目標にしていきましょう!
早稲田アカデミーに関してより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
塾選びから合格(または転塾)まで早稲田アカデミー完全解説
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松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。