「全6回の試験を通して、中学受験に必要な試験範囲を網羅する」と言われるテストです。
最近はホームページにそういった記載がなく、後半になると時事問題と絡めての出題がほとんどとなっているので、その方針はなくしてしまったのかもしれません。
また、この時期には珍しく「公民」分野からの出題があります。
それが出題されるのが確定しているということは、単元が終了していない塾からの受験は考えにくいということ。
現時点で範囲の内容が終了しているのは、四谷大塚カリキュラムを組んでいる塾(早稲アカも含む)、Gnobleのみ。
大手塾について言及するなら、SAPIXと日能研については、公民は未習の状態です。
9月以降の試験とは違い、受験者層が少々限られます。
【問題構成】
大問5題構成、試験時間35分、100点満点の試験です。
地理2つ 歴史2つ 公民1つで出題されることがほとんどです。
とにかく問題数が多いのは国語と変わりません。
1問2点、50問というのが基本の形だが、短文の記述が出題されること(記述がからむと「組んで4点」となることが多いです)組んで採点される問題が5問ちょっとあることから、設問の総合計は60問程度と言えます。
【各分野について】
また、実施要項によると、出題単元は「今までに学習した範囲」とかなりこざっぱりした書かれ方しかしていません。
少々補足しながら分野ごとに書いていきます。
●公民
予習シリーズ6年上の単元より、
1回 日本国憲法の三大原則
2回 国会のはたらき
3回 内閣と裁判所
4回 国際連合と平和
のみ出題されます。
とは言え、基本的な問題が大半です。
特に、実力完成問題集の1〜3回の内容を中心に取り組み直しておくと良いでしょう。
平易な問題が多いので、大問1つ分、まるまる点数が入るのは大きいですよ。
●地理
予習シリーズ6回は復習回となっていて、農業・水産業・林業・工業・資源を手広く扱います。
直近で扱うこともあって、ある程度の見直しをした状態でテストに臨めるはずです。
合不合の内容自体はそこまで難しすぎないので、演習問題集5年上で言うなら1〜4回、6〜7回の
「まとめてみよう」
「グラフに書きこもう」
「白地図に書きこもう」
を解いてみて、基礎事項のチェックを。
基礎事項が押さえられたら、各種問題に取り組んでみても良いでしょう。
なお、「農業」に関しては、残念ながら5年・6年の教材で手厚くは扱いません。
4年の教材に戻るか、もしくは四科のまとめの農業の回を使用するのが良いでしょう。
6回でグラフを扱った問題が多いので、グラフから「何を扱っているものなのか」判定できるのがベストです。
●歴史
最も範囲が広いため、対策が効きにくいと思います。
予習シリーズ5年下の該当回で言うと、1〜4、6〜9、11〜14、16〜18回の合計15回分です。
例年通りに進むのであれば、奈良時代〜江戸時代が中心で、明治以降は割と「あっさり」な出題であることが多いです。
後半になると時事問題が絡んでくるので、関連して出題させたいという意図もあるのでしょう。
一昔前は、確かに触れたことはあるとは言え、突然「社会・産業史」を出してくることもありました。
四谷大塚のカリキュラム上では政治史・外交史しか扱わないので、ちょっとした衝撃でした。
演習問題集5年上を使用して、3回〜18回までの該当回を扱ってじっくり対策するのも良いですが、おすすめは「四科のまとめ」を使って、扱ったことのない切り口での復習をすることです。
使うのは四科のまとめの「発展編」のコーナー。
目次を見てみると、「日本列島の広がり」の副題で【国土①】などついていると思います。
扱うべきは【政治史】【外交史】【社会・経済史】【文化史】です。
それぞれ該当するのは
「政治のうつりかわり」
「外交のうつりかわり」
「社会と経済のうつりかわり」
「文化のうつりかわり」
です。
内容としてこれで完全・完璧・敵なし…と言う状態にはならないですが、時代を跨いでテーマごとに内容を押さえると言う経験はあまりしたことがないはず。
また、普段の学習で押さえにくい「土地制度」「農業・農民」「商工業」「社会・経済」「文化」などについて改めて見直しができます。
最後に…
四谷大塚の教材を使って対策をするのは王道ですし、「四科のまとめ」は適切な難易度の教材であると感じます。
ただ、「テーマ史」など、少々切り口の違った聞かれ方に関しては、書店でも販売されているSAPIXの「年表トレーニング帳」「白地図トレーニング帳」を使った方が良いかもしれません。
多角的に演習して、さらに力をつけるきっかけにも…?
他の科目の解説についてはこちらからご覧ください。
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