この記事を書いたのは...
松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。
個別指導・家庭教師の自律学習サカセル
サカセルコラム
四谷大塚・早稲アカ6年生 3月度組分けテストはどう対策する?算数編 Column
6年生になり、初の組分けテスト。全学年の最後の組分けテストでクラスのアップダウンなども大きくあり、今回でクラスを維持したい、元のクラスに戻りたい、今度こそアップしたい、など多くのお子様がやる気に満ちていることかと思います。今回はそんな小6組分けテストのポイント部分を解説して参りますので、ぜひご参考にしてください。
大問1 計算3問 24点分
大問2 小問集合 64点分
大問3 基礎的な大問 16点分
大問4 基礎的な大問 16点分
大問5 基礎的な大問 16点分
大問6 難しめの大問 24点分
大問7 難しめの大問 16点分
大問8 難しめの大問 24点分
※問題の数、形式は一昨年のものです。
※範囲は1〜4回
※一昨年の平均点は約115点
まず初めに全体の流れについてお話しをしていきます。
組分けテストの算数において、押さえておくべき重要な点は「どこで点数を取り、どこで時間を使うのか」です。
例えば、
・偏差値40を狙う場合
大問1で2問。
大問2で5問。
大問3・4で3問。
以上を取ることを目安にしましょう。
計算問題は絶対取れると思われている保護者様も多いかもしれませんが、意外と複雑で難しいです。組分けテストではむしろ大問2や大問3・4の方が簡単に取れる問題が多くありますので、そちらで点数を確保していくイメージで時間配分や見直しの時間を調整して行きましょう。もちろん計算問題を落としてよいわけではないので、練習はしっかりおこなっていきましょうね。
また、後半の問題は当然複雑になります。得意分野や取れる問題があったら挑戦していき、そうでない場合は取れるところをしっかり見直しし、ケアレスミスによる失点を防ぎましょう。
・偏差値50を狙っていく場合
大問1で3問。
大問2で7問。
大問3・4で4問。
大問5〜8の(1)で2問。
以上のイメージで点数を取りましょう。
偏差値50を狙っていくためには、基本的な問題は落とせません。大問4までは1ミス程度に抑えたいですね。大問5以降は(1)をしっかり狙っていきましょう。後ろの大問は当然難易度が上がりますが、「よく読むと実は簡単」という問題が毎回紛れています。ここは狙っていきたいですね。
・偏差値60を狙っていく場合
大問5までで1問ミスに抑える。
大問6以降で2問を正解する。
以上を目安にしましょう。
最後の方の問題(大問7や8)は正答率が一桁%だったりするので、無理に解かなくてよいです。(1)を読んでみて簡単だったら解く、難しそうだったら見直しに時間を回す。という認識でよいでしょう。
それでは次に大問ごとの特徴に触れていきます。
基本的な計算です。逆算や小数→分数の変換、分配法則など基本的な計算のテクニックを確認しておきましょう。
基本的な一行問題です。予習シリーズの重要問題チェック相当の難易度ですので、しっかり取り切りたいですね。気をつけないといけない点として、(7)や(8)には意外と難しい問題が登場することが挙げられます。正答率も毎回低いので、無理に解かなくてよいでしょう。
大問形式の基礎的な難易度の問題です。予習シリーズの重要問題チェックや演習問題集のステップ1〜2に相当する難易度です。大問2の(7)や(8)に比べるとこちらの方が簡単なことが多いので、しっかり取り切りましょう。
大問5は後述しますが、難易度が少し高くなることもあります。そこを頭に入れながら取り組みましょう。
少し難しい大問形式の問題です。予習シリーズのステップアップ演習や演習問題集のステップ2に該当する難易度です。大問5は難しくなることがあるので、こちらのカテゴリーにも入れてあります。(1)の問題に比較的簡単な問題が紛れているので、見逃さないようにしましょう。
応用的な大問形式の問題です。正答率が一桁%のことが多く、取り切るのは難しいでしょう。注意したい点としては、(1)に読めばわかるような比較的簡単な問題が紛れていることが多いことが挙げられます。ここは逃さないようにしましょう。
最後に重要な単元について簡単にお話しさせていただきます。
基本的な和と差に注目した文章題が出題されます。まずは、基本的な特殊算の解き方。そして、どういうときにその特殊算を使うのかを判断できるようにしていくことが最低限必要になります。
また、算数で偏差値55以上を狙っていく方はしっかりと重要問題プラスまで扱っていきましょう。
特に必修例題1.2の集合算では「表で解く」練習をしておきましょう。消去算(倍数算)に繋げる解き方が今後登場するので、「表で情報をまとめて解く」という方法を押さえておくことが重要です。
今回出ている集合の問題は「しっかりと情報を整理する」という動きが必要になります。この動きが出来ているかどうか、お子様の学習状況を見ていくとよいでしょう。
数の規則性の問題が出題されます。各種基本的な知識事項や原理を理解しましょう。平方数や三角数をまだ覚えていないお子様はよい機会なので取り組みたいですね。また、等差数列は公式を丸暗記でもよいのですが、植木算の考えを利用すれば公式を覚えなくても簡単に解けます。(間の数なので1を引く)このように原理が分かっていれば覚えなくても済むことがありますので、覚えられないお子様こそしっかりと 原理から理解しましょう。
重要問題チェック以外で押さえておきた問題としてはステップアップ演習の1~5があります。これは偏差値50以上を狙っていくのであれば扱っておきたいですね。
1.2では三角数に利用が必要になります。どういう使い方のパターンがあるのかを確認しておきましょう。
3では空き瓶交換の問題が登場します。式で解くのも良いですが、おすすめは図で解く方法です。
4は結構難しいですが、偏差値60以上を狙っていくのであれば、ぜひ扱いたいですね。そうでなければ、「何日後に最初のメンバーになるのか?」という日数が算出できれば大丈夫です。ここで押さえておきたいのは「ズレがそろうのは最小公倍数」という発想です。
また、算数が難しい学校を目指している方は規則性の発見の仕方をここで押さえておきたいです。「どういう時に規則性が発生し、それをどうやって見つけていくのか」をここで理解し、練習しておきましょう。
平面図形の単元です。
5年生の後半に比を扱って以来、比の利用ばかりでこういった普通の面積の問題をがっつりと解くのは久しぶりになるかと思います。この機会にしっかりと復習をしておきましょう。重要問題チェックはいずれも重要なので見た瞬間に解き方が分かるくらいまで 練習しましょう。
重要問題プラスと発展に関しては反射の問題になります。
偏差値的に60以上を目指すのであれば扱っておきましょう。ただ、そうでないのであれば、重要問題チェックをしっかり練習しておくだけで大丈夫です。
水量変化の単元です。計算の工夫と比の利用が重要になります。「まず体積を出して…」という計算をしてきたお子様はここで「体積を出さずに計算をする」「比を使う」という解き方に移行しましょう。
※体積を出さずに計算
縦56㎝横63㎝高さ210㎝の容器に毎分144mlで49分水を入れた時の水の深さは?
駄目な例 144ml×49分=7056ml 56㎝×63㎝=3528㎠ 7056ml ÷3528㎠=2㎝
良い例 144×49/56×63(約分!)=2㎝
計算の工夫や比を利用することでケアレスミスや時間短縮にも繋がります。算数が苦手なお子様ほどしっかり使えるように練習していきましょうね。
扱いたい問題としては重要問題プラスの例題1、ステップアップ演習の2〜3です。
重要問題プラスの例題1は断頭四角柱という知識になります。5年生の予習シリーズ下でも登場しているので、目標偏差値に関係なく扱っておきましょう。ステップアップ演習の2~3は比を利用していくことが重要です。比の利用の練習としてオーソドックスな良い問題なので偏差値50以上を目指すのであればぜひ扱いましょう。
以上となります。少しでもお役に立てる情報があればと思います。さらに詳しく話を聞きたいという方はお気軽にご連絡くださいね。
四谷大塚6年生の3月度組分けテストに関しては以下の記事もご覧ください。
四谷大塚6年生 3月度組み分けテストはどう対策する?算数編
四谷大塚6年生 3月度組み分けテストはどう対策する?国語編
四谷大塚6年生 3月度組み分けテストはどう対策する?理科編
四谷大塚6年生 3月度組み分けテストはどう対策する?社会編
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自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。