「おねがいしまーす☆」
重力と年齢に抗うべく、口角をギュッと上げて娘を幼稚園に送り出す日常。
僕の帰宅時には娘は眠っていることも多く、朝は貴重なコミュニケーションの時間です。
幼稚園のママ友たちとも、少しずつ言葉を交わせるようになってきました。
そんなある日の午後の幼稚園のお迎えの時間。
友人A「ユキちゃんちのパパって、毎朝幼稚園に送って行ってて偉いよねー」
妻「いやいや、朝はヒマで子供と接したいだけだから」
友人B「(普通のサラリーマンじゃないんだろうな)」
友人A「それにいつも口角あがってて、明るいし」
妻「まぁ愛想だけは良いからね」
友人B「(服装もカジュアルだし、髪も長いし、マスコミか自営業かな)」
友人A「パパの仕事って忙しいの?」
妻「毎日夕方以降は、なかなか連絡がつかないかな。土日は朝早くから出掛けちゃうし。」
友人B「(夕方からの仕事で、土日は終日・・・うーん多分きっと)」
妻「不規則な生活と言い訳して、すぐ太っちゃう!」
友人B「(やっぱりそうだ、土日のみランチ営業の飲食店経営だな!)」
友人A「パパの仕事ってどこだっけ?」
妻「池尻大橋からすぐ。幼稚園に送って行った後、いつも自転車で行ってるよ、痩せないけど」
友人B「(じゃあ、今度の土曜日パパのお店に行きたいって言い出してみようかな)」
友人A「けっこう近いんだね」
友人B「ねぇ今度の土・・・」
「うさぎ組さーん、お迎えの時間です」
妻「あ、ごめんねまたねー」
友人A「あ・・・」
友人B「あ・・・」
・・・来てもらうには、まだ数年早いようです。
料理の相談とかされたら困るなぁ。
(このお話は、だいたいフィクションです)