いよいよ4年生最後のテストです。次回から5年生の内容に入り、より難しくなっていくのも不安だと思いますが、今まで基礎を大切にしてきていたのであればきっと大丈夫です。
この時期はまさに受験直前で、6年生のお兄さんお姉さんたちがラストスパートをかけています。2年後は皆さんの番ですね。笑顔で受験を終えられるよう、引き続き普段の学習習慣を大事にしていきましょう。
ちなみに塾講師あるあるですが、合格発表のある2月1日の夕方以降や2月2日の午前中、それ以降の発表時間の前はずっとそわそわして時間がとても長く感じられます。
【テストの概要】
〈制限時間:50分〉
〈満点:150点〉
〈過去の平均点〉
2024年:87.3点
過去3年の平均点:81.9点
〈試験日〉
1月30日(木)または1月31日(金)
〈試験範囲〉
410-32:規則性
410-33:速さ
410-34:総合(30~33)
410-35:文章題
〈はじめに〉
こちらの記事ではテキストの問題を具体的に解説しています。お手元に該当のテキストとその解説をご用意いただき、この記事と照らし合わせる使い方が一番効果的だと思いますので、ぜひご活用ください。
各テキストの頭脳トレーニングは特に触れなくても問題ありません。単元の内容をしっかりこなしていきましょう。分からなかった問題はテキストの解説及び授業で板書した解説をしっかりと読み、解き直しを必ずしましょう。
また、計算力コンテストは欠かさず訓練してください。偏差値50を目指す人は(1)~(30)まで、それ以上を目指す人は(50)まですべて解きましょう。
そして、計算ミスの直し方について詳しく載せているので、こちらをご参照ください。
また、
410-32:規則性
410-33:速さ
については前回の組分けテスト記事で解説しているので、こちらをご参照ください。
〈410-33 速さ〉
こちらの記事ではAテキストの解説をします。とにかく速さは中学受験において非常に重要度の高い単元なので、練度を上げましょう。
偏差値50以上を目指す場合は★2まですべて解けるようにしましょう。
p.11
時間の単位換算です。整数なら分かるのに分数や小数になると分からない、という人が多いですが、分からないときは具体的な例で考えましょう。ディズニーの待ち時間などを想像するといいでしょう。
120分待ちとある場合、これは2時間待ちを意味しますね。さて、120から2と変換しましたが、このときどう計算しましたか?120÷60ですね。
もちろん、2時間から120分にも変換できますが、このときは2×60ですね。
まとめると以下のようになります。
これが分かれば一見難しそうに見える速さの問題も解けるようになります。
大問1
p.13
こちらは図で整理するといいでしょう。特に私の場合はかかった時間も書き込むことをオススメします。とにかく何も書かずに「分からない」とはならないようにしましょう。
〈410-34 総合(30~33)〉
p.10までは該当のテキストの復習となっています。忘れていた場合は戻って類題演習をしましょう。
偏差値50以上を目指す場合は★2まですべて解けるようにしましょう。
〔41B-34〕
p.11
仕切りがあるときの深さの変化に気をつけましょう。左側に水が溜まり切ったあと、しばらくは右側に水が溜まっていくので深さは仕切りの高さのまま変化しません。右側にも水が溜まりきると、また深さが変化していきます。
このとき、正面から見た図を描きましょう。それぞれの空間に記号を付けると情報が整理しやすくなります。
(1)
それぞれの空間に水を満タンで入れるのに何分かかるかを考えることになります。時間を▢とすれば、
9000㎤×▢秒=1800㎠×40cm
という式が立てられます。ここで、右の式を先に計算しても答えは出せますが、右は計算せずに、左の9000を右に持っていけば約分を使って式を楽にすることができます。
「正答率は高いのに時間が足りなくて点が伸びない...」の原因としてこのような計算で遠回りをしてしまっているということがあるので、常にもっと速い解き方がないかということを意識しながら学習しましょう。
(2)
もちろん(1)と同じように解いてもいいですが、さらに工夫ができます。
例えば以下の図のように、高さが同じ三角形の面積を考えてみましょう。それぞれの面積を求める式を作ると、高さと÷2が同じなので、面積は底辺によってのみ変化することが分かります。この場合はイの面積がアの面積の2倍だと分かります。
体積も同様で、今回の問題ではAとBで高さが等しくなっています。つまり、体積は底面積によってのみ変化すると分かります。
Bの底面積はAの2倍なので、水を入れるのにかかる時間も2倍と分かります。
よって、8×2=16より、16分となります。
p.13
(1)
Aに入れるのにかかる時間は16秒なので、入れた水の量とAの容積で式を立てましょう。
(2)
グラフの中で深さが変化していないのはBに入れているときです。Bに入れるのにかかった時間は
40-16=24より24秒なので、(1)と同様に式を立てましょう。
〔41B-35〕
p.13
グループ数列の問題です。意識すべきことについてはこちらをご覧ください。
〈410-35 文章題〉
重要文章題のまとめです。今まで習ったものが一通り登場しているのでここでしっかり復習しておきましょう。
偏差値50以上を目指す場合は★2まですべて解けるようにしましょう。
〔41B-35〕
p.11
「[1]と[2]だけができた人」という条件を、「[1]だけができた人と[2]だけができた人の合計」と読み取ってしまって間違えてしまう人が多いです。
「[1]と[2]ができて、[3]ができなかった人」と言い換えると分かりやすいと思います。また、表だけで情報整理をするのが難しければ解説にあるようにベン図にするといいでしょう。その際にどの部分が何を表しているのか間違えないようにしましょう。
そして[1]の横に何点なのかも書いておきましょう。これが意外とややこしく、本来は2点なのに、[1]の「1」につられて1点として考えてしまうことがあるので注意しましょう。以下のようにそれぞれのエリアを見てみます。
A:[1][2][3]全てできた
B:[1][2]だけ正解
C:[2][3]だけ正解
D:[1][3]だけ正解
E:[1]だけ正解
F:[2]だけ正解
G:[3]だけ正解
3つのベン図になると分からなくなる人が多くなるので、この機会に理解を深めましょう。
p.13
書いてあることが分からない場合は一つずつ整理していきましょう。
電車を待つ時間が5分長くなったということは、そこで1×5=5より、さらに5個覚えられるということです。もし電車でも覚えていれば30+5=35より、35個になりますが、実際に覚えていた単語は21個でした。
よって、本来電車で覚えている個数は35-21=14より、14個と分かります。
電車の中では2分に1個覚えるので、電車に乗っている時間は14×2=28より、28分です。
残りの時間は60-28=32残りの単語は30-14=16より、16個の単語を歩きと待ち時間の合計32分で覚えていることになります。
今回は1個を覚えるのにかかる時間を考えているので、普段の感覚と少し違って違和感があるかもしれませんが、解説の冊子のようなつるかめ算の面積図が描けますね。
【まとめ】
先日組分けテストがあったばかりで準備が大変だと思いますが、今までの復習がメインなので、積み重ねの勉強をしてきた人にとっては成果が出るテストではないでしょうか。
そして次回からはいよいよ5年生の内容に入ります。これまで学習してきた成果を発揮できるよう応援しています。
また、5年生の内容で全く分からないものがあれば4年生のテキストで復習するのも手段の一つになります。しっかり活用していきましょう。