冬期講習明けに行われる約半年ぶりの組分けテスト。制限なくクラスが昇降し、6年生としてスタートするクラスが決まる、重要なテストです。
[傾向]
例年大問4つの構成で、物理・化学・生物・地学から各1題出題されています。
既習の全範囲が出題範囲になりますが、直近に扱われた内容が出ることはほぼなく、数か月前に登場した単元が出題されることがほとんどです。
知識や解法を問う問題+読解問題という構成になっています。
読解問題といってもいくつかあり、数行のリード文を読み取るものもあれば
問題文中に考え方やヒントが示されている、といった形のものもあります。
例えば2023年度は「音」が出題されましたが
「音が高いほど波長が短く、音が強いほど振幅が大きくなります。」と説明され、波長や振幅といった用語が何を指すのかも図の中で示されています。
考え方を覚えていなくても、読んで理解すれば解ける問題でした。
音のようなややマイナーな単元はこのように出題されることが多いですが、水溶液の性質や星といった重要単元からは知識や考え方を確認する問題も出題されます。
[出題されやすい単元]
いくつか出題されやすい単元がありますので、分野別に紹介します。
◎:最頻出
〇:よく見かける
△:出たことがある
・物理分野
◎運動・ふりこ…1月と3月の組分けテストのどちらかには出ている、組分けテストにとても出やすい単元です。
習った内容を正確に覚えていなくても、実験結果から考えると解ける問題を作成しやすく、思考力を問うのに適切な単元だからではないかと思います。
〇電流…電磁石や電熱線ではなく、基本の回路やスイッチ回路が出やすいです。
△ばね…習わなくても出来る子は解ける単元です。組分けテストに出やすい条件を満たしています。
△音…2023年度に登場しましたが、あまり見かけません。
・化学分野
◎水溶液の性質…とてもよく登場しています。代表的な水溶液の性質・溶けている物質・指示薬の色の変化はしっかり覚えなおしておきましょう。
◎燃焼…燃焼は一見知識単元に見えるかもしれませんが、原理が難しく、理解の深さを問う問題としてよく出題されます。
◎実験器具…ガスバーナーの使い方、リトマス紙の使い方、ろ過のしかたは頻出です。
〇溶解度…「問題文を正しく読めれば解ける」ので、組分けで狙われやすい単元になります。
〇水の三態…「身近な現象につなげて考える」「グラフの読み取り」という理科で重要なポイントを確認できる単元のため、狙われやすいです。
熱の出入りを考える問題は、サピックスのテストでよく見かけますが、正答率が低めです。
水→(まわりから熱を吸収)→水蒸気
水蒸気→(まわりに熱を放出)→水 ※「水蒸気が水になるときにまわりに熱を放出する」
△気体…気体の発生方法や性質もたまに登場しています。
・生物分野
◎季節と生物…その季節の生物、1月組分けテストなので冬の生物が問われることがあります。表紙裏の季節の図鑑で冬の生物を確認しておきましょう。
〇植物と動物…植物・動物の生態は読解問題につなげやすいのでよく出題されています。ただ、この手の問題の対策は直前に行ってどうなるものでもありません。テスト中に頑張ってください。
〇植物の特徴・植物のはたらき…5年のはじめに登場した植物の内容はおさえておきたいところです。
△人体…5年の夏期前に登場した単元です。ここは忘れていると全く出来ない!ということになりますので、不安な場合は確認しておきましょう。「消化」がいちばん出やすい気がします。
・地学分野
◎星…組分け最頻出単元のひとつです。1月なので冬の星座、特にオリオン座について知識や動きが問われることが多いです。
〇太陽…太陽の1日の動きや1年の動き、影の動きは実力テストで出やすい内容です。
〇月…月も重要です。月の公転図は使いこなせるようにしておきたいところです。
△地層・岩石…夏期に登場しているので、忘れている子が多い単元です。
[対策]
時間が作れる場合は、◎や〇の単元のテキストを復習するとよいです。次の回のデイリーチェックは前の回の内容がまとまっているのでざっと確認するのに有効です。
ただあくまでも今までの傾向から挙げた単元であり、重要な単元が続いている時期ですので現在勉強している内容をしっかり学習することが優先です。
コアプラスで知識を確認するのが一般的な対策かと思います。
その際の優先順位として◎〇△を参考にして頂くのがよいのではないでしょうか。
読解や思考問題も混ざるので、よく寝て元気な状態でテストを受けてきてください!
[問題を解くときのポイント]
①読む!
どのテストにも共通することですが、最重要なのはよく読むことです。
組分けテストはマンスリーテストと違って直近に習ったものが出題されるわけではありません。そのため説明が丁寧です。うろ覚えでも、または知らなくても解ける問題があります。
といっても、全部に目を凝らすのも大変ですね
特によく読むべきポイントを挙げていきます。
◎知らない内容
見たことのない動物の生態や知らない物質の反応、実験が問題の中で説明されていたら、その中に答えやヒントが書いてあります。
知らないものほどよく読みましょう!
◎実験
実験の操作と結果は理科の問題でとても重要です。絶対に読み飛ばさないようにしましょう。
初めて見る実験ならなおさらです。
また、実験の考察問題(選択)では「実験の結果から考えられること」を選びましょう。
知識として正しいことでも、実験の結果から分からないことは不正解になるのが実験考察問題です。
◎図・表・グラフ
図・表・グラフは情報のかたまりです。ヒントが詰まっているので、よく見て考えましょう。
〇数値とその近く
計算を含む問題の場合は数値に○をつけたり線を引いたりして、その前後を特によく読むと分かりやすいでしょう。
〇答えの指示
理科の計算問題で答えが分数になることはありません。基本的には整数か小数で答えましょう。割り切れない場合は「小数第2位を四捨五入して小数第1位まで答えなさい」といった指示が必ずあります。
また「ひらがなで答えなさい」といった指示や、「ウ~カから記号で選びなさい」といった指示があることがあります。
分かっていたのに答え方を間違えてしまった!という経験をしているサピ生は多いでしょう。意識して減らせるようにしていきたいですね。
◎問い
全科目に共通しますが「何を問われているか」必ず確認しましょう。
②出来る問題を探して解く
サピックスのテストはひとつの大問の中でだんだん難しくなっていくわけではなく、いったん難しくなった後簡単になることもよくあります。
(3)(4)あたりが難しくても、その後の(5)(6)がサービス問題だったりするのです。
1問1問にこだわり過ぎず、全体から解けるものを探して解くことが重要です。
③時間配分
大問が4つだから1問7分半使える…とゆっくりしていると、後半で計算を含む問題やリード文が長い問題が出たときに時間が足りなくなります。急ぐ必要はありませんが、前半を少し早めに解くよう意識するとよいでしょう。
新6年1月度組分けテストについては以下もご覧ください。
SAPIX新6年1月度組分けテストはどう対策する?算数編
SAPIX新6年1月度組分けテストはどう対策する?国語編
SAPIX新6年1月度組分けテストはどう対策する?理科編
SAPIX新6年1月度組分けテストはどう対策する?社会編
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