この記事を書いたのは...
松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。
個別指導・家庭教師の自律学習サカセル
サカセルコラム
SAPIX新6年1月度組分けテストはどう対策する?国語編 Column
大問1 漢字の書き取り 10問 20点
大問2 知識問題 10問 20点
大問3 論説文 10問程度 55点程度
大問4 小説文 10問程度 55点程度
マンスリーテストとは違い、知識に範囲がありません。
そのため、大問1・2では長期間の日々の学習の積み重ねがものを言います。
正答率は6〜7割程度と低くなく、差が開きやすいですが、点数の比重は大きくないので、それなりに勉強をしていれば大勢に影響は出にくいです。
大問3・4は客観系の問題が80点近くあり、ここで点数をしっかり作ることが非常に重要です。正答率50%程度〜以上の選択肢で基礎点を作り、正答率50%以下の選択肢でプラスアルファを積み上げましょう。
記述は正答率がそれほど高くないので、5〜6割程度の部分点を狙いましょう。もちろん、より高得点を取れるお子様は高めの点数を狙っていっても良いでしょう。
以上から、組分けテストは「読解力勝負」であることと、ちょっと難しい選択肢を正確に選びきることが重要になります。
知識問題は範囲が多岐に渡るため、対策するのは難しいです。
基本的には語彙力を問う出題が多く、日常的に利用する慣用句や〇〇的などの言葉がよく出題されています。
大問あたり、およそ10問程度出題されます。
設問の種類に注目して、最近で出題されたものを紹介します。
・論説文(説明文)
接続語 3問
選択肢 6問
抜き出し 1問
記述 1問 前の設問が誘導となっている
脱文挿入 0問
空欄補充 0問
・物語文(小説文)
接続語 0問
選択肢 6問
抜き出し 1問
記述 1問 基本的な心情の記述
脱文挿入 0問
空欄補充 1問 知識
・論説文(説明文)
接続語 3問
選択肢 10問 内、5問が◯×系の問題
抜き出し 1問
記述 1問 基本的な箇条書きタイプの記述
脱文挿入 0問
空欄補充 0問
・物語文(小説文)
接続語 0問
選択肢 7問
抜き出し 0問
記述 1問 心情の変化に注目する記述 前の設問が誘導となっている
脱文挿入 0問
空欄補充 0問
※記載分類していない問題もあります。
選択肢の比重が大きく、抜き出しや脱文挿入といった問題の数が少ないことが分かります。
以上から、選択肢の精度が偏差値に直結すると言えます。
抜き出しや脱文挿入は得点効率の低さから考えても後回しで良いでしょう。
記述に関しては、80~100字レベルの記述が出ており、配点は1題あたり12点程です。採点の要素も3つ以上は入っているので、そのうちの2つは最低でも書くようにすると予め決めておくと良いでしょう。
即効性の高い対策と本筋の対策をお話しします。
・時間配分を決める
大問1・2 5〜7分程度
大問3・4 45〜43分程度
以上がおすすめです。
さらに細かく、文章を読むのに5~7分などと分けても良いかと思います。(説明文が苦手な場合は説明文により多くの時間をかけるなどしても良いでしょう。)
・優先順位を決めておく
1 選択肢
2 記述
3 抜き出し 脱文挿入
これも向き不向きがあるかと思います。自分に合った優先順位を決めておくと良いでしょう。
・文章を読む
論説文、物語文、随筆文、それぞれの読み方が定まっているかどうか。
ここでの読み方というのは、ただ文章を漠然と読むことではなく、「どこに注目して、どこにチェックをするのか分かっており、かつ実践できる」ことです。
例えば、論説文において必要な能力は「抽象に線が引ける」「意味段落分けができ、要点が拾える」「対比の構造を捉えられる」「文章の主題が捉えられる」などがあります。
こういったことを理解した上で、実践できるようにしていくことが読解です。まずは、お子様が文章の読み方を知っているのか、そしてそれを実践できているのか確認していきましょう。
・問題を解く
まず大前提として、設問を正しく認識できているかが重要です。
「何を聞かれているのか?」「何を答えれば良いのか?」「何を本文から探すのか?」しっかりと押さええられているか確認しましょう。
次に解き方です。
選択肢、抜き出し、記述、それぞれ解き方が正しい方法で定まっているかが重要です。
例えば、野球において一流と呼ばれるピッチャーは自分の投球フォームが常に定まっています。自分の力がボールに伝わりやすい投げ方を再現し続けているわけです。1回1回投げ方がバラバラでは駄目なのです。
これと同様に正答確率が高くなる解き方を常に同じようにできるかが重要です。100回やっても100回とも同じ正解にたどり着ける解き方を、再現できるようにしましょう。
そして、これには解き方の手順を知ること、反復練習すること、感覚に頼らないことが必要です。
国語が苦手なお子様はそもそも解き方を知らず、その場その場でなんとなくの雰囲気で解いている場合が多いです。さらに、得意な場合であっても雰囲気のことが多々あります。
例えば、記述の問題では「箇条書きフレーム」「対比フレーム」「はき気フレーム」「心情変化フレーム」という4つの書き方があります。(勝手にそう読んでいます)
問題を読んだときにこれらを識別でき、そしてそれぞれの解き方の手順で要素を探し、まとめられるかが記述のポイントです。
こういった解き方があるということを知り、それを自分で再現できるように練習していきましょう。
また、解き方をすでに知っているお子様は、最初から方針がはっきりしており、何をすれば良いのか明確なのに対し、なんとなく解いているお子様はその場その場で考え対応していく必要があります。これも差になります。
もちろん感覚が鋭いお子様の場合はそれを伸ばしていく指導もしています。しかし、感覚に頼っているほとんどのお子様は「ただのなんとなく」です。その部分を論理に変えていきましょう。
新6年1月度組分けテストについては以下もご覧ください。
SAPIX新6年1月度組分けテストはどう対策する?算数編
SAPIX新6年1月度組分けテストはどう対策する?国語編
SAPIX新6年1月度組分けテストはどう対策する?理科編
SAPIX新6年1月度組分けテストはどう対策する?社会編
にほんブログ村にも参加しています。ぜひ下のバナーをワンクリックで応援もお願いします!
この記事を書いたのは...
松田 浩志
自律学習サカセルでは算数・国語、主要2科目を担当。
大手進学塾では、教務主任職として、校舎全体の運営を担当し、日曜日の志望校別コースの最上位クラスから自校舎の基本クラスまで、算数・国語の両科目で毎年幅広くクラスを担当してきた。
現在の趣味はファッション。
もともと古着が好きだったのですが、現在は「キレイめ」なファッションが好み。