中学受験を志す場合、どの大手集団塾で勉強するかが命運を握ります。
首都圏の選択肢は①SAPIX、②日能研(関東系と本部系は区別しないことにします)、③早稲田アカデミー・四谷大塚の3つに大分されます。
もちろん希学園や栄光ゼミナール、その他にも地域に根差した集団塾は色々とありますが、今回はこの3つに絞って向き不向きを考えてみましょう。
幸い自律学習サカセルは独立した個別指導塾・家庭教師センターなので、ある意味平等に塾を比較することが出来そうです。
それでは各塾、2~3点ずつポイントを挙げ、向く生徒像や家庭像を明確にしてみましょう!
【SAPIX】
(良い点)
・ついていくだけで最上位校に合格できるカリキュラム
⇒基礎から応用までバランス良く、充分な演習を積むことが可能
・優秀なライバル達
⇒最上位生の層の厚さは屈指、競い合うことで学力を高める機会が多い
(心配な点)
・授業中の理解が前提
⇒欠席の場合や理解が浅い場合、途中入室の場合など家庭での復習に労力を要する
・毎回プリントが配られる
⇒冊子にまとまっていないため、教材の整理の負担は大きい
・頻繁なクラス替え
⇒大規模校の場合、同じ講師の指導を一貫して受けられるケースは少ない
(こんな生徒・家庭が向く)
・競争を好む
⇒点数で明確に、しかも頻繁にコース分けがされるので、テスト結果に一喜一憂し、好成績をモチベーションに出来るとカリキュラムに乗りやすい
・保護者が充分にサポートできる
⇒教材の管理はもちろん、一緒に学習して子供の疑問を早期に解決することがポイント
【日能研】
(良い点)
・ゆとりがあり、自由度の高いカリキュラム
⇒他塾よりも各単元に時間をかけて学習するので、より深い理解を得やすい
・塾で受験勉強を完結できる
⇒オプション講座を積極的に受講し、また自習室を活用した場合、家庭での学習量を減らすことが出来る
(心配な点)
・カリキュラムが、やや古くて遅い
⇒カリキュラムの改訂頻度は少なく、他塾と比べると各学習内容を学ぶ時期がやや遅い。また回数が少なく、充分に練習を積めない分野も多い
・自宅学習の余裕がない
⇒言われるがままにオプション講座を受講すると、過去問演習や自身の計画に基づく学習に時間が取れないケースがある
(こんな生徒・家庭が向く)
・外でのほうが集中できる
⇒「日能研は勉強する場所」と切り替えて長時間通うことが苦にならない生徒なら、効率良く勉強をしやすい
・保護者が適切な判断を下せる
⇒オプション講座の重要性の判断や、自習室での学習指示など、学習の準備をシッカリ組み立てられれば共働きの家庭でも通わせやすい
【早稲田アカデミー・四谷大塚】
(良い点)
・予習シリーズで効果的な学習が可能
⇒塾での授業前に予習シリーズで基本的な内容を学び、復習の際は演習問題集を用いることで理解を深めやすい
・講師の面倒見が良いケースが多い
⇒比較的小規模な校舎が多いため、同じ講師で一貫した指導が可能
(心配な点)
・教材の難度や進度が難関校向け
⇒カリキュラム改訂後、難度と進度のいずれも首都圏屈指のハイレベルとなり、問題の取捨選択を適切に行わないと負担が大きい
(こんな生徒・家庭が向く)
・予習シリーズを活用できる
⇒予習シリーズを利用して、親が積極的に指導したい場合や、子供自身が自分で勉強出来る場合は有効
予習シリーズは自宅学習での中学受験用教材としても秀逸
・・・っと、簡単に話を進めてきましたが、実際のところは個々の状況によって様々です。
志望校や学校での様子、今までの勉強の経験などを是非ともお話しいただければ、個々に合った塾の選び方、使い方もアドバイスしますね。